多のう胞性卵巣症候群

2017/12/18

多嚢胞性卵巣症候群、不妊治療で出産後は放置してよい?

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専門家監修記事(Q&Aコメント)

多嚢胞性卵巣症候群、不妊治療で出産後は放置してよい?

多嚢胞性卵巣症候群による排卵障害があり、不妊治療で第1子を出産、現在も第2子を望み不妊治療中のママからの相談です。第2子が生まれた後は妊娠を望んでいないようですが、そのような場合は生理不順の治療はもう行わず放置しておいてよいのでしょうか。専門家の意見を聞いてみましょう。

産後6カ月のママからの相談:「生理不順を放っておいても大丈夫?」

20代前半から生理不順になり、30代前半で不妊治療を行い、妊娠に至りました。生理不順の原因は、多嚢胞性卵巣症候群という排卵障害でした。現在は2人目を妊活中で、同じく不妊治療をしております。2人目を授かった後は、子どもを作る予定はありません。若い頃は、将来出産するためにとピルを処方してもらい、ホルモンを安定させていましたが、2人目を出産した後に、また生理不順になってしまった場合は、放置しておいてよいのでしょうか。(30代・女性)

妊娠を望まなくてもホルモンバランスは大切

妊娠を望むかどうかにかかわらず、女性ホルモンが低下した状態を放置すると、更年期障害や骨粗しょう症、精神的に不安定になるといったリスクが考えられます。

妊娠・出産しても、多嚢胞卵巣症候群は完治されません。子どもを望まなくても、生理不順は女性ホルモンの分泌が低下するため、肌荒れ・薄毛・早期閉経の原因にもなります。早期閉経すると更年期障害が起こりますし、骨粗しょう症も起こりやすくなります。また、万が一もう1人子どもが欲しいと思っても、排卵を起こす治療が困難になります。(看護師)
2人目の妊娠後も生理不順や無月経の場合は、放置せず受診することをお勧めします。将来的に骨粗しょう症になるリスクがあります。女性ホルモンのエストロゲンは、カルシウムから骨を作る過程に関係します。そのため、妊娠を望んでいない場合でも、女性ホルモンのバランスを整え、生理を定期的に起こしてあげる必要があります。2人目出産以降の生理再開についても注意してみていくと良いでしょう。(看護師)
ホルモンバランスが崩れると、イライラしたり、急に不安になったりなど、精神症状も起こりやすくなります。(看護師)

こんな時には受診を検討しよう

産後、生理の再開がとくに遅れている場合や、生理周期がとくに乱れている場合は、検査・治療を行うことが勧められています。

産後1年半以上生理が再開しない場合や、卒乳後3カ月以上生理が再開しない場合は、病院を受診することをお勧めします。多嚢胞性卵巣症候群の治療が継続的に必要な場合や、症状が悪化している場合もあるからです。また、生理が再開していても無排卵の可能性もありますので、一度検査をすると安心でしょう。(看護師)
生理不順といっても25~38日周期で生理が来れば心配ありませんが、2カ月に1回・半年に1回・生理周期が25日以内などでしたら、治療した方が良いでしょう。(看護師)

多嚢胞性卵巣症候群は、出産によって完治することはないようです。そのため、とくに妊娠を望んでいない場合でも、生理の状況を見守る必要があります。ホルモンが低下したまま放置していると早期閉経につながり、骨粗しょう症などのリスクが高まるため、生理再開が著しく遅い・生理周期が著しく乱れる場合は受診が勧められています。


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