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2017/12/21

適度のお酒は健康に良い!? お酒のカラダに良いところ

この記事の監修/執筆

Mocosuku編集部

適度のお酒は健康に良い!? お酒のカラダに良いところ

師走を迎え、もうすぐ今年も終わりが近づいてきました。
忘年会や年末年始のイベントで飲酒の機会も多いことでしょう。
昨今の健康ブームから、ともするとお酒は悪者になりがちですが、上手に飲めば、健康面にもよいのが「お酒」です。古来「酒は百薬の長」ともいわれてきました。
をれでは、具体的にどういったところがお酒の良いところなのでしょうか。
そして、それはどういう条件の時なのでしょうか。
ご一緒に詳しく見ていきましょう。

お酒の効用

適度のお酒は健康にもよい(どんな薬にも勝る)という成句が「酒は百薬の長」(中国『漢書』より)です。
現代では一般に、次の4点が挙げられています。

食欲が増進される

適量の飲酒が、胃の動きを刺激し、ぜん動運動を活発にし、空腹感が増して、食欲が増進する。

身体を温め、疲労を回復する

アルコールは血管を拡張させ、血流が良くなって血行を改善する。それによって、身体が温められたり、疲労回復の効果をきたしたり、血管を詰まらせにくくしてくれる

コミュニケーションが円滑になる

アルコールが大脳皮質の抑制を解き、緊張がほぐれて、飲んでいないときより快活になったり、陽気になったり、ホンネが出て会話が弾むようになる

ストレスを軽減する

ほろ酔い程度の飲酒はかえって、精神的な緊張をほぐしてストレスを軽減する

お酒と健康に関する科学的知見

飲酒と健康については、科学的な研究も盛んにおこなわれているようです。次のような結果が比較的知られています。

飲酒と死亡率の関係

米国で研究発表され、その後、日本でも2012年に示されたのは、「適量飲酒による冠動脈心疾患の予防効果」で、適度の飲酒は生存期間を3%伸ばし、男性の冠動脈心疾患の死亡率を4%引き下げるといった、疫学的結果が公表されました。
また、これに関連して、飲酒はコレステロールの酸化変性を抑制し、虚血性心疾患を予防するとも言われます。
これもまた、適量の飲酒が死亡率を下げるという「U字型関係」を支持する知見とされています。

飲酒と認知症

認知症の発症リスクが適量の飲酒者の場合、非飲酒者よりも20~40%低下するという、欧米の報告(※)もあるそうです。
日本でも国立がんセンターで行った調査では、日本酒を1日1合飲む人は、全く飲まない人に比べ、全死亡率が低いという調査結果もあります。

さまざまな病気のリスク低下

このほか、心臓病での急死や卒中リスクが低くなる、女性ホルモンのエストロゲン値を高め骨粗しょう症のリスクを低減させる、赤ワインは心臓病の発作を30%減少し、胃潰瘍の原因となるピロリ菌を除去する働きがある、などといった知見もあるようです。
まさに、現代版「酒は百薬の長」といった感じではないでしょうか。

薬は毒でもある!

しかし、こうしたお酒の効用も、今では、必ずといってよいほど「適量」ということが但し書きされています。
薬の場合、おもな薬効をきたすためには、医師や薬剤師の指示で、用量・用法をきちんと守ることが強調されています(アドヒアランス)。
同じように、お酒も薬のように考えてみると、用量・用法、つまり、飲む量と飲みかたを適切に守らないと、健康効果ではなく、健康を害する結果になってしまうことが、非常に強調されています。

お酒の適量とは?

すでにご承知かもしれませんが、厚生労働省が「健康日本21」(国民健康づくり運動)で示している「節度ある適度な飲酒量」は、1日平均、アルコール20グラム程度です。
また、女性は男性よりアルコール分解速度が遅いので、臓器障害などへのリスクも高いため、男性の2分の1~3分の2くらいを適量ともいわれます。
さらに、「健康日本21(第2次)」(2013~)では「生活習慣病のリスクを高める飲酒量」として、1日当たりの純アルコール摂取量を、男性40グラム以上、女性20グラム以上としています。
たとえば、アルコール度数5%のビール(ロング缶)1本(500ミリリットル)が、純アルコール量20グラムに相当します。

適正飲酒について

健康な生活を送っていくための「正しいお酒の飲み方」としては、公益社団法人アルコール健康医学協会が「適正飲酒の10か条」を啓発しています。
未成年者の飲酒、飲酒運転、イッキ飲み・飲ませの禁止など、違法行為や危険行為に注意喚起したうえで、次の10項目が挙げられています。


・話しながら、楽しく飲む
・食事と一緒に、適量範囲でゆっくりと飲む
・強いお酒は薄めて飲む
・週に二日は「休肝日」を設ける
・きりなく長く飲むことをやめよう
・他人への無理強いや一気飲みは許さない
・薬を一緒に飲むのは危険
・妊娠中や授乳期は飲まないで
・飲酒後の運動や入浴は要注意
・肝臓などの定期検査の励行

(出典:公益社団法人アルコール健康医学協会が「適正飲酒の10か条」
長年の習慣で、かなりの量を毎日飲んでいる人も中にはいらっしゃるでしょう。
健康寿命を延ばすことが国民的課題になっている超高齢社会。
健康のために、好きなお酒は適量を楽しむよういしたいですね。

【参考】
・(※)大和薬品株式会社『適量の飲酒による健康効果』
公益社団法人アルコール健康医学協会『適正飲酒の10か条』
サッポロビール株式会社『お酒の効用』

<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお・かおるこ)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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