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2018/02/07

健康診断の結果はどう活用する? 基準値だったなら安心?

この記事の監修/執筆

Mocosuku編集部

健康診断の結果はどう活用する? 基準値だったなら安心?

健康診断を受診すると、後日結果が届きます。
あらためて考えると、結果の見方をきちんと教わったことはないように思うのですが…
皆さんはどのように健診結果を受けとめているのでしょうか。
今回は、健診結果のデータを見るポイントや、その後の健康維持に活用する方法などについてお話します。

健康診断を受診する理由

日本医師会では、健康診断とは「健康かどうか・病気の危険因子があるか否かを確かめること」と解説しています。
また、厚生労働省では、子どもから高齢者までが健康に生活できるように、法律に基づいたさまざまな健康診断が定められています。
そのうち、成人した大人が受ける健康診断には、「一般健康診断」や「特定健康診査」などがあります。
「一般健康診断」は、雇用主が労働者に対して実施しなければならないと法律で義務付けられている健康診断です。
「特定健康診査」は、「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」の予防と改善が目的で、心臓病や脳卒中など生活習慣病のリスクを調べ、リスクの高い人を抽出し的確に保健指導をするための健康診断です。

健診結果の読み取り方

さて、これらの健診結果が手元に返ってきたとき、皆さんはどのような点に注意して数値をみているのでしょうか。
検査項目ごとの判定結果、いわゆる要精密検査・要治療とか、A~Eとか、単純な判定を確認して一喜一憂していませんか?
それはもったいないことで、健診結果を有効に活用しているとはいえません。

基準値の捉え方

健診結果のそれぞれの検査項目には「基準値」が載っています。
基準値にはおおむねふたつの決め方があり、ひとつは、健康な人のデータを集め、その平均値から95%の人を含む範囲、とするものです。
もうひとつは、病気の発症率や将来病気にかかるリスクに関する調査を参考にして、各学会が定めるものです。
混同しやすいのですが、この「基準値」は「正常値」という意味ではありません。
自分の検査結果の数値が単に基準値かどうかを見るだけでは不十分ですし、基準値内だから安心というわけでもありません。

検査値は経年変化で比較

たとえば、過去の検査結果を順に見比べたとき、検査値が徐々に悪化しているとします。
このような場合は、たとえ基準値内であっても、何かの病気が隠れているという身体のサインかもしれないのです。
つまり、健診結果を正しく読みとるためには、自分の検査値を経年で管理することが重要です。
可能であれば数年分の検査値をグラフにし、その変化を「見える化」しておくとわかりやすいです。
いずれにしても、「過去との比較」ができるように、健康診断の結果は保管もしくはデータ化しておきましょう。

関連する検査値に着目

さらに、数値は項目ごとに単品で見るのではなく、複数の検査項目の組み合わせで読んでいくこともポイントです。
たとえば生活習慣病に着目するのであれば、体重・腹囲・血圧・血糖・脂質・肝機能など複数の項目からリスクの重複を確認する、といった見方をおすすめします。

判定の活用

健康診断の結果には、各検査項目について「判定区分」といった段階別の判定がなされることが多いと思いますが、判定区分は、受診する医療機関によって数値の基準や表記方法が異なるということを知っておきましょう。
また、判定区分の説明として、「異常なし」「軽度の異常はあるが日常生活に支障なし/要観察」「軽度の異常があり生活習慣の改善を要する/要経過観察/要再検査」「要医療/要治療」「要精密検査」「治療中」、などの記載がよくありますが、次のように読み取るとよいでしょう。

「異常なし」

検査結果が基準値内におさまっています。
おおむね問題はないと見てよいものの、前述のとおり、過去数年の検査結果と比較し、徐々に悪化の兆候があれば要注意です。

「軽度の異常はあるが日常生活に支障なし」/「要観察」

基準値よりわずかに外れていますが大きな心配をする必要はありません。
次年度の健診結果で、変化がないか確認します。
過去数年の検査結果と比較するのは、「異常なし」と同様です。

「軽度の異常があり生活習慣の改善を要する」/「要経過観察」/「要再検査」

この判定は、すぐに治療を開始せよという意味ではありません。
しかしながら、異常があるという結果なので、最低でも年1回は検査を受けてください。
また、検査項目によっては、減量・食事内容の見直し・節酒・運動など生活習慣の改善に取り組むことをおすすめします。

「要医療」

治療が必要な状況である可能性が高いことを示しています。
まずは、健診結果を持ってかかりつけ病院などを受診しましょう。
場合によってはすぐに治療を開始せず、医師の判断により再度同じ検査をする、さらに詳しい検査をする、などを経て治療が開始されます。

「要精密検査」

その検査項目において異常が認められたため、原因を探るためさらに詳細な検査の必要があることを示しています。
健康診断の画一的な検査だけでは、判断が難しい状況が考えられます。
健診結果を持って、速やかに適切な病院を受診しましょう。

「治療中」

該当する検査項目において、すでに治療をしている状況です。
何かしらの病気により継続して通院加療をしている人は、健康診断の結果は主治医に報告するとよいでしょう。
このようなポイントを押さえて健診結果を見ると、自分の身体の変化に気づき、病気の予防や早期発見・早期治療につながります。
ぜひ、今回お話した内容を参考に、いま一度健診結果を見直してみましょう。
また、わからないことや不安なことがあるときは、勤め先の産業医や産業保健スタッフ、かかりつけ医に相談するなどして、うやむやにしない行動力も大切です。

<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお かおるこ)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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