腹痛

牛乳を飲めない体質は子どもにも遺伝する?予防対策はある?

牛乳を飲むとお腹を壊す人がいますが、今回の相談者さんもそんな一人です。2歳の息子もお腹を壊しやすく、遺伝ではないかと悩んでいます。もうじき第二子が生まれる予定ですが、育児の際に注意すべき点はあるのでしょうか。専門家に聞いてみました。

2歳児のママからの相談:「お腹の弱さと遺伝について」

元々自分がとてもお腹が弱く、牛乳は全く飲めない体質です。2歳9カ月の息子も、小さい時からよくお腹を壊します。生後10カ月の時には乳糖不耐症になり、それまで与えていた母乳を断乳しました。その後1歳で保育園に通い始めると、ひと冬に何度か腸炎になりました。これはやはり、私からの遺伝なのでしょうか。現在第二子を妊娠中でもうすぐ生まれるのですが、育て方として何か気をつけることや、出来ることはあるのでしょうか。(30代・女性)

乳糖分解酵素「ラクターゼ」が働かない乳糖不耐症

乳糖不耐症は、牛乳に含まれる乳糖を分解するのに必要な酵素ラクターゼが機能しないことから起こるようです。遺伝的要素は確かにあるとの意見が寄せられました。

乳糖は牛乳に含まれる成分の一つですが、乳糖の分解には「ラクターゼ」と呼ばれる小腸に存在する酵素が必要です。ラクターゼが働かない状況になると、牛乳を摂取しても、うまく分解することが出来なくなり、結果として下痢症状が現れます。この状況を乳糖不耐症と呼びます。(小児科専門医)
遺伝的に乳糖分解酵素を持たない場合を先天性乳糖不耐症といいます。日本人は大人でも乳糖分解活性が低いといわれていますが、これは後天的なものです。遺伝の場合は予防することは難しいでしょう。生まれた子が乳糖不耐症と診断されたら、乳糖を含む乳製品の摂取は避けなければならず、乳糖を含まないミルクに切り替えなければなりません。(看護師)

アジアでは遺伝性多いが年齢的に後天的の可能性あり

乳糖不耐症は特にアジア人では成長するにつれてなることが多いようです。しかし、2歳の子どもの場合、後天的である可能性があるとの指摘がありました。

アジア人では特に遺伝的に成長とともに乳糖不耐症になることが多いことが知られています。しかし、加齢的な要素以外にも、胃腸炎の罹患後に乳糖不耐症になることもあります。お子さんの場合、年齢的に遺伝よりも後者が当てはまるかもしれません。胃腸炎は乳糖不耐症の大きなリスク因子になります。一般的にいわれる感染症の予防策をしっかりと行うことがとても大切です。(小児科専門医)
後天的な乳糖不耐症は、ウィルスや細菌による胃腸炎の後に起こることが多く、胃腸粘膜が回復すれば症状は改善します。乳糖不耐症といっても、一生乳糖が摂れない訳ではなく、症状を見ながら、乳糖の少ない牛乳・乳製品から始めて、徐々に慣れさせていくこともあります。ウィルスや細菌による胃腸炎を防ぐには、一般的な感染予防対策になります。小さいうちからうがい・手洗いを習慣付けて下さい。(看護師)

牛乳に含まれる乳糖を分解する酵素 「ラクターゼ」が働かないことで起こる乳糖不耐症は、アジアでは遺伝的に成長とともに起こることが多いようです。しかし、まだ2歳という年齢であれば後天的なものではないかとの回答が専門家から寄せられました。胃腸炎の後に起こることが多いため、うがい手洗いの習慣を身につけて胃腸炎予防を心がけるのが良いようです。


2018/01/28

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