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2018/03/07

いつもと違う二日酔いはメタノールが原因? 原因別に対策を

この記事の監修/執筆

Mocosuku編集部

いつもと違う二日酔いはメタノールが原因? 原因別に対策を

楽しいお酒の席…しかし、飲み過ぎにつきものの「二日酔い」になるとやっかいです。
飲み過ぎが原因になると知りつつ、ついつい深酒をして辛い症状に苦しみ後悔する…
お酒を飲む方は「ウンウン」と頷いているかもしれません。
ところで皆さん、二日酔いには種類があることを知っていますか?
今回はとくに「メタノールが原因の二日酔い」について、その対処法とご一緒にご説明したいと思います。

おもな二日酔いの原因と症状

二日酔いの症状は原因によってさまざまですが、おもな原因と症状は以下のとおりです。

脱水が原因

二日酔いでもっとも多い原因は脱水です。
頭痛、だるさ、吐き気、食欲不振などの症状が挙げられます。
アルコールには利尿作用があり、飲酒で摂取した水分よりも失われる水分の方が多いことがわかっています。
たとえば、アルコール50グラムで0.6~1リットルの水分が失われるといわれるほどです。

アセトアルデヒドが原因

次に多い原因はアセトアルデヒドです。
頭痛やだるさ、吐き気、疲労などをともないます。
アセトアルデヒドは、肝臓がアルコールを分解する過程で生じる物質です。
日本人は一般的に、アセトアルデヒトを酢酸に分解する、アセトアルデヒド脱水酵素の分泌や活性が弱いといわれています。
そのため、アルコールを分解した後もアセトアルデヒドが体内に残り、二日酔いになることがあるのです。

アデノシンが原因

アデノシンは日本酒に多く含まれます。
血管拡張作用があり、血流を良くし冷えの改善などが期待される物質です。
日本酒を飲むと身体が火照る感じがするのは、アデノシンの作用でしょう。
さらに、リラックス作用もあり、緊張をほぐしたいときなどによいとされます。
このようなメリットの反面、血管が拡張し過ぎて二日酔いになり、ズキズキと脈打つような頭痛をもたらすことがあります。

その他の原因

ほかにも、アルコールが胃酸の分泌を促し「胃酸過多」の状態となり、吐き気や下痢、食欲不振といった症状を呈する場合があります。
また、肝臓は飲酒によるアルコールの分解を最優先し他の活動を休みますので、結果的に「低血糖状態」になる二日酔いもあります。
このケースでは、脳に糖分が届かなくなり、頭痛、だるさ、筋肉痛などの症状が現れます。
さらに、飲酒による酸素運搬量の減少と肝臓のアルコール分解作用による酸素消費増加による「酸欠」も二日酔いの原因になります。おもな症状は、頭痛やだるさです。

メタノールが原因の二日酔いについて

ほとんどのお酒は、作る過程でメタノール(別名メチルアルコール)が発生します。
アルコール度数の高いお酒ほど多く含まれるといわれ、ワイン・ウィスキー・ブランデー・テキーラなどが代表的です。
これらのお酒を飲んだときの二日酔いは、いつもと症状が違う場合があり、対処法も異なります。

メタノールによる二日酔い

メタノールは、通常のアルコール(エタノール)と同じく血液内に吸収されます。
しかし、肝臓がメタノールの分解をするのに、アルコールよりも時間を要するため、体内に残って二日酔いを生じさせるとされています。

症状

メタノールが体内に残存しているときの症状は、だるさや身体疲労などです。
また、肝臓でメタノールが分解されるときに生じる有害物質(ホルムアルデヒト、二酸化炭素、ギ酸など)の影響で、頭痛、腹痛、吐き気、背中の痛みなども生じます。

対策

一番の対策は、メタノールを多く含むお酒を飲み過ぎないことに尽きます。
しかし、それでも飲みすぎてしまったら、一刻も早く分解するように肝臓の代謝を高め、二日酔いを長引かせないことです。
水分補給には、ミネラルウォーターや、酵素入りミネラルウォーターがおすすめです。
また、メタノールが原因のケースでは、いつもの二日酔い対策をすると逆効果になる場合があります。
たとえば、通常の二日酔いには有効とされる、果物のフレッシュジュースは、果物も微量のエタノールを含むため避けるべきとされています。
さらに、低カロリー飲料や人工甘味料のアスパルテームを使ったダイエット飲料も避けたほうがよいとされています。
これらは体内でメタノールに変換され、かえって肝臓の負担を高くしてしまうからです。
どうしても辛いときは内科を受診してください。症状がひどければ、点滴やメタノールに対応した治療をしてくれます。

迎え酒はNG

メタノールによる二日酔いの症状を解消するために、「迎え酒」がよいという説もあります。
いわば「毒を以て毒を制する」荒療治と信じられているようです。
しかし、この説は証明されているわけではありません。
「迎え酒」でエタノールを摂取すると、かえってメタノールの分解が阻害され、一時的な問題の先送りにすぎないという説や、飲酒をして酔いが症状をマヒさせているだけだという見解もあります。
さらに、迎え酒が習慣化すると、アルコールへの依存性を高めるという怖い仮説もあります。

無理やり吐くのはNG

二日酔いの症状でよくみられる「吐き気」。
思い切って吐いてしまえばよい、という話もよく耳にしますがそれは誤解です。
吐き気は飲酒後すぐにではなく、アルコールがすでに消化管から吸収された数時間後にもよおすものです。
無理やり嘔吐しようとすると、「逆流性食道炎」やそれが重症化した「マロリーワイス症候群」(※)になる危険性が指摘されています。

二日酔いしにくいお酒

飲み過ぎると二日酔いになる…という症状は、多くの人の経験により広く知られていますが、実は、メカニズムについてはまだ不明点が多いといいます。
今回はメタノールをはじめとする代表的な二日酔いの原因を取り上げましたが、二日酔いから回復する画期的な対策までには至っていません。
ですので、適量を楽しんで飲み過ぎないことが最善の策です。
とはいえ二日酔いになったときは、原因を考えメタノール対策にも気をつけましょう。
また、メタノールが原因の二日酔いが酷いという方は、含有量が少ないお酒を選ぶのも一つの手段です。
一般に色の濃いお酒ほど多く、薄いものほど少ないといわれています。
焼酎やウォッカなどは、二日酔いしにくいお酒の代表格です。

【参考】
(※)厚生労働省e-ヘルスネット『マロリーワイス症候群』
厚生労働省 e-ヘルスネット『二日酔いのメカニズム』

<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお かおるこ)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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