トイレトレーニング

幼稚園では外れるおむつが家ではとれない!原因や子どもが楽しくできるトイレトレーニングの方法

ずっとおむつで過ごしてきた子どもも、一般的に1~3歳になるとトイレで排尿や排便をするための練習「トイレトレーニング」を始めます。幼稚園や保育園ではできるのに、家では失敗が多いというのもよくあることです。子どもの排泄機能の発達や気持ちを理解して、トイレトレーニングを楽しく進める方法を知りましょう。

通常おむつがとれるのはいつから?

そもそも、トイレトレーニングはいつから始めるものなのでしょうか。株式会社ベネッセコーポレーションの調査によると、2歳半までにトイレトレーニングを始める人は約50%、さらに3歳までに始める人は80%以上にのぼることがわかりました。一般的に1~3歳頃までにトレイトレーニングを始める人が多いようです。さらに同調査では、おむつが外れるまでにかかった期間を尋ねたところ、3ヶ月以上かかる人が約70%であることも明らかになりました。
トイレトレーニングを始めた時期や、トイレトレーニングにかかる期間によって、おむつがとれる時期には個人差があります。とはいえ、3~5歳頃までにはおむつを卒業することが多いといわれています。

トイレトレーニングに必要な排尿機能の発達

同じ年齢になればどの子も同じようにおむつがとれるわけではなく、トイレトレーニングが完了する時期はその子によって違います。なぜなら、排尿機能の発達には個人差があるからです。
0歳の頃は排尿機能が未発達で、膀胱におしっこが溜まるとすぐに出ていきます。そのため、尿の回数が多い一方で、1回あたりの尿の量が少ないという特徴があります。
これが1~2歳になると、膀胱に溜めておける尿の量は増えます。また「おしっこが溜まっている」という感覚もわかるようになります。さらに、成長して脳も発達することで、日中には「おしっこに行きたい」という感覚、つまり尿意がわかるようになります。この時期にトイレトレーニングをスタートするご家庭が多いようです。けれども、この時期はまだ、おしっこをしたいと思ったときに膀胱が反射的に縮むので、自分でトイレに行って排尿をすることはなかなかできません。
最初のうちは、尿意を感じると座ってもじもじする、おちんちんを触るなどして、おしっこを我慢する気配や仕草をみせるようになります。この頃はまだ我慢できずにお漏らしをしてしまうこともありますが、さらに脳が発達することで、トイレに行ったときにおしっこをするという仕組みができていきます。

おむつがとれない原因

おむつがとれるためには、脳をはじめとする排尿機能が発達する必要があります。言い換えると、トイレトレーニングを早くに始めても、排尿機能が充分に発達していなければ、なかなかおむつはとれないということになります。
トイレトレーニングを始める時期の目安として、おしっこの間隔が2~3時間は空いている、歩いてトイレに行ける、言葉や仕草でトイレに行きたいことが伝えられるといったことが挙げられます。
また、トイレトレーニングを行う時期は、いわゆる「イヤイヤ期」と重なります。これも親子のストレスの原因となります。子どもが嫌がったり失敗したりすると、つい怒りたくなるでしょう。けれども、その経験が子どもにとってのプレッシャーとなり、かえってトイレトレーニングがうまくいかない原因になってしまいます。
「イヤイヤ期」といっても、誰に対しても同じ態度をとるわけではありません。幼稚園の先生などの言うことは素直に聞いて、トイレに行くこともあります。園のお友達が自分でトイレに行くのを見ると、自分もやってみようという気持ちにもなりやすいものです。また、子どもなりに家の外では緊張感をもって過ごしています。家ではその緊張がほぐれるため、お漏らしをする回数が増えるということもあるでしょう。
このほか、遊びなどに集中していると、トイレに行くタイミングを逃してお漏らしをしてしまうこともあります。
また、それまでは順調に進んでいても、風邪や感染症で体調が悪い時期などにトレーニングを中断すると、パンツに戻るのを嫌がることもあるでしょう。

夜だけおむつがとれないのはなぜ?
昼間はおむつがとれても、夜間はおねしょをしてしまうことは珍しいことではありません。
夜間の排尿に大きく関係しているのが、ホルモンと膀胱の容量です。夜になると、脳から「抗利尿ホルモン」が分泌されて、作られるおしっこの量が昼間よりも少なくなります。また、自律神経の働きによって、昼間よりも膀胱に多くの尿を溜めておけるようになります。
このように、夜間の排尿のしくみは昼間と少し異なる部分があります。そのため、昼間はおむつがとれる子でも、抗利尿ホルモンや夜間における膀胱の容量の発達が充分でなければ、おむつがとれないことがあります。
個人差はありますが、このような機能は3~4歳頃までには発達するといわれています。5歳以上になっても夜間のおねしょが週に2~3回以上あり、この状態が3ヶ月以上続いている場合は、夜尿症と診断されます。ただし、大人になるまでに自然に治ることがほとんどなので、過度に心配する必要はありません。なお、夜尿症は遺伝的な要因で発症することも多く、しつけなど育児の仕方や子どもの出来の悪さなどとは関係がありません。5~6歳以上で夜間のおねしょが多いときは、ご自身やお子さんを責めるのではなく、病院で相談してください。
なお、夜間のお漏らしには、寝る前の水分量も関係がありますから、夕方以降の水分摂取量なども調節してあげるようにしましょう。

子どもをやる気にさせるポイント

トイレでおしっこやうんちをすることは「楽しい」「気持ちいい」というポジティブな気持ちを芽生えさせ、「またトイレに行きたい」と思ってもらうことがコツです。
簡単にできることとしては、たとえば、トイレにシールの台紙を貼りつけて、おしっこやうんちができたら好きなキャラクターなどのシールを貼るという方法があります。あるいは、トイレ自体を飾りつけして「トイレは楽しい場所」ということを認識させるのもよいでしょう。
保育園や幼稚園の生活ではトイレに行けるのに、家だとおむつがとれない場合は、家のトイレの雰囲気が好きではないということもあります。そんなときは、保育園や幼稚園のトイレの雰囲気を真似てみるのもひとつの方法です。
そして、たとえ失敗しても最後まで怒らず、トイレに行けたこと、おまるに座れたこと、チャレンジしようとしたことなど、小さなことでもほめてあげましょう。喜びや自信につなげることが、次の成功への近道になるでしょう。
もし、イヤイヤ期が原因でトイレに行くことを拒否している場合には、子どもの自主性をできるだけ尊重しましょう。トイレに行くタイミングを子どもが決めるようにしたり、トレーニングパンツも好きなものを自分で選んだりすると、やる気になることもあります。まずは子どものペースに合わせるようにし、その上で大人としてゆずれない部分は理由を説明して説得してみましょう。

子育てにおいて、おしっこやうんちを気持ちよく「出す」ということは、「食べる」ことや「寝る」ことと並んで、親が手をかけるべきもっとも大切な習慣のひとつです。思うようにトイレトレーニングが進まないと、親子双方にとってストレスになることもありますが、必ずいつかはおむつが外れるようになります。外出先など、お漏らしをしてほしくない場面ではおむつをはかせておくなど、柔軟に対応しましょう。知恵比べだと思って、お子さんに楽しんでもらうためにいろいろな作戦やアイデアを試してみてください。

執筆者:南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケアトレーナー。株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での勤務を経て、とらうべ 社設立。医療職が企業人として女性の一生に寄り添うことを旨とし、30年にわたって各種サービスを展開中。

監修者:株式会社 とらうべ
助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの医療職や専門家が在籍し、医師とも提携。医療や健康、妊娠・出産・育児や女性の身体についての記事執筆や、医療監修によって情報の信頼性を確認・検証するサービスを提供。

2019/03/14

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この記事の監修/執筆

保健・衛生・妊娠・育児コンサルタント株式会社とらうべ