女性の病気

2015/05/17

なぜアンジェリーナは乳房・卵巣の摘出手術を決断したのか?

この記事の監修/執筆

Navigene編集部

なぜアンジェリーナは乳房・卵巣の摘出手術を決断したのか?

アンジェリーナ・ジョリーが遺伝子検査を受け、がん予防のために両乳房を切除、今年3月には卵巣を摘出しました。

実は、乳がんや卵巣がんの約10%は遺伝性のがん。遺伝性乳がん・卵巣がんの発症リスクは遺伝子検査で調べられます。

ただし、遺伝子検査の種類によっては調べることができず、利用には注意が必要です。


乳房切除の2年後に卵巣摘出

有名ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーは、2013年に乳房を切除、2015年には卵巣を摘出しました。

遺伝子検査によって発症のリスクを予測し、即座に乳房の切除と再建を決断しました。さらに2年後初期卵巣がんの可能性が告げられると、卵巣と卵管の早期切除も実行に移しました。

このことはアメリカばかりでなく日本でも大きな反響を呼びました。とても人ごととは思えないという女性は、きっと大勢いたことでしょう。

乳がん卵巣がんの保因者

アンジェリーナの近親者は母親をはじめ3人が、まだ若いうちに卵巣がんや乳がんで亡くなっています。母親が亡くなったのは56歳でした。

遺伝子検査の結果、医師はアンジェリーナに「乳がんになる可能性は87%だと告げたとのこと。乳がん、卵巣がんになりやすい体質を受け継いでいたということになります。

このような遺伝性(家族性)乳がんというのは、一般的な散発性乳がんにくらべ、発症リスクが25倍にもなるとか。

遺伝性?散発性?

アメリカでは、遺伝性乳がんの患者は全体の5~10%とされています。

現在インターネット上でも遺伝子検査キットが購入できるようになり、体質や病気のかかりやすさなど遺伝的な傾向が誰でも簡単に調べられるようになりました。

ですがこのキットでアンジェリーナのように家族性の乳がんを検査できるかというと、そうではありません。

日本で購入できる自宅用検査キットで調べられるのは「散発性乳がん」のみです。

日本で遺伝性乳がんを調べるには?

現在日本では、大学病院の遺伝診療部など医療機関において遺伝性乳がんの遺伝子検査を行うことが可能です。

ただし保険適用はないので金額も25万円前後となり、気軽に調べてみるというわけにはいきません。

日本では自分の遺伝子情報を知るという考えに馴染みがなく、判明した場合の対応も賛否両論。知りたいと思う人もいれば、知りたくない、知る必要がないと考える人もいます。

アンジェリーナの選択は、子どもたちのためとはいえ非常に勇気ある決断といえます。


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