顔にできる角質の粒「稗粒腫」 痛くもかゆくもないけれど…

顔や目の周りに白くて小さいツブツブができたことはありませんか?
痛くもかゆくもない場合、それは「稗粒腫(はいりゅうしゅ)」という皮膚症状かもしれません。
稗粒腫は角質など皮膚の老廃物といわれ、放置しても健康上問題はありません。
自覚症状もないのですが、顔の目立つところにできることから気にする人もいるようです。
今回は稗粒腫ができる原因、治療法などをご説明したいと思います。

稗粒腫とは

目の周りや顔にできる白い粒状のブツブツで、直径は1~2ミリほど。
なかには角質が入っていて、「脂肪の塊」と呼ばれることもあります。
痛みやかゆみなどの自覚症状はともないません。
毛穴の奥にある「毛包(もうほう)」や皮脂をつくる腺の一部に角質が溜まり、袋状になって皮膚表面に現れたものと考えられています。
また、脂っこいものや甘いものの過剰摂取によってもできるといいます。
老若男女問わない症状ですが、比較的若い女性に多いという指摘も見受けられます。
稗粒腫には「原発性」「続発性」の2種類があります。


・原発性稗粒腫:新生児や若い女性に多く、突然できることが多く原因は特定できない。稗粒腫の9割以上がこれに該当するといわれている ・続発性稗粒腫:事故など外的要因によるもの。長期間にわたるステロイド外用薬の使用や、火傷などの強い刺激、水泡性類天疱瘡(皮膚に対する自己抗体により水泡ができる皮膚病)に罹った場合などが挙げられる

稗粒腫の治療

稗粒腫は皮膚科や整形外科で治療を受けることができます。大きく2種類の方法があります。

◆皮膚を切り開いて角質の塊を取り出す
注射針のような細い針で皮膚を切り、角質を取り出します。
出血することもあるため施術後に抗生物質や軟膏が用いられます。
保険適用となり1回の治療で気になる稗粒腫をすべて除去することもできます。
除去の対象は、30センチ以上離れて洗面所の鏡で見たとき、はっきりと白いブツブツがわかるものです。
これより小さいと取り除くのが難しいので、大きくなってから治療を受けるほうが確実でしょう。

◆レーザー治療
稗粒腫がたくさんできてしまっている場合は、皮膚の表面にレーザーを照射して削り、中の角質を押し出して取り除くという方法もあります。
施術が短時間で済み、傷跡が残りにくいというメリットがありますが、保険適用が利かないこともあります。

稗粒腫の予防

稗粒腫は一度治療しても再発する可能性があります。
ですから、日常生活における再発予防のケアも大切です。
次のようなポイントが挙げられます。

◆肌を清潔に保つ
皮脂の分泌が多く、毛穴に脂が溜まっている状態が長いと稗粒腫になりやすいといわれます。
ですから、洗顔や保湿をして肌を清潔な状態に保ち続けましょう。
ただし、洗顔のときにゴシゴシこすると必要以上に皮脂をこそぎ落してしまいます。
乾燥やバリア機能を弱めないように注意してください。

◆肌のターンオーバーを整える
加齢や生活習慣の乱れなどから、ターンオーバーが悪くなることがあります。
質の高い睡眠とバランスのよい食生活を心がけ、ターンオーバーのサイクルを安定させましょう。
このことに加え、最近では腸内環境を整えることも奨励されています。

◆ニキビ用ピーリング化粧品の活用
「ピーリング」はご存じでしょうか。
古い角質を剥がしてツルツルにするケア方法で、クリニックやサロンで用いられていました。
最近ではピーリング作用のある成分を含む化粧品が入手できます。
これらは古い角質を酸で溶かし、ターンオーバーの正常化を促す働きがあります。
このような化粧品を活用し、自分で稗粒腫を除去するというのもひとつの方法です。
ただし、植物由来の製品が多いとはいえ肌に刺激を与えます。
配合されている成分をよく確認したうえで、自分の肌と稗粒腫の除去に合った製品を選ぶ必要があります。
稗粒腫は自分で処理することも可能ですが、無理に除去すると跡が残る可能性がありますし衛生面においても心配です。
皮膚への負担や稗粒腫ではない皮膚症状も懸念されますので、安全に除去するためには皮膚科や形成外科の受診をおすすめします。

<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお かおるこ)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン

<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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この記事の監修/執筆

Mocosuku編集部