言葉の発達

1歳5ヶ月の子どもが言葉を喋らない…発達障害や知能に問題がある?

子どもは1歳5ヶ月から2才頃にかけて急速に有意語を話すようになります。しかし発達には個人差が大きいもの。1歳5ヶ月頃に有意語を少しも発しないと、ママとしては心配ですよね。

この記事では1歳5ヶ月頃の子どもが言葉を喋らない原因や、実際にお子さんを心配するママの相談、それについての専門家の意見をご紹介しています。ぜひ参考にしてくださいね。

0歳から2歳までの言葉を含む知能の発達の度合いとは?

0歳から2歳の時期の、言葉を含む知能の発達の度合いは、厚生労働省の保育所保育指針解説によると、次のように定義づけられています。

■おおむね0歳6ヶ月未満

表情の変化や身体の動き、喃語(なんご)などで自分の欲求を表現し、これに応答的に関わる特定の大人との間に情緒的な絆が形成される。

喃語(なんご)とは?

乳児が発する意味のない声のことをいいます。生後4ヶ月頃からはじまり、はじめは母音の喃語(あっあっ、あうー など)を発します。生後5ヶ月頃には子音を含む喃語がはじまり、生後6ヶ月頃になると反復する音の喃語がはじまります。

■おおむね0歳6ヶ月~1歳3ヶ月未満

自分の意思や欲求を身振りなどで伝えようとし、大人から自分に向けられた気持ちや簡単な言葉がわかる。

■おおむね1歳3ヶ月~2歳未満

自分の意思を親しい大人に伝えたいという欲求が高まる。指差し、身振り、片言などを盛んに使うようになり、二語文を話し始める。

二語文とは?

二語文とは、目的語と述語などの分の構成要素の2つの単語から成る文のこと(例 みかん ちょうだい、パン 食べる など)を指し、1歳6ヶ月から2歳6ヶ月頃にでるといわれます。

■子どものおしゃべりはいつから?

多くの場合、子どもは1歳前後から意味のある言葉を話しだし、2歳から3歳になる頃には二語文以上の言葉を話すようになります。ただし、言葉の発達には個人差があるため、3歳頃になってもおしゃべりをはじめない子どももいます。

早産児や低出生体重児は言葉の発達が遅い?

早産とは、妊娠22週~36週6日の間に赤ちゃんが生まれた場合をいい、低出生体重児とは、生まれたときの体重が2500g未満の赤ちゃんのことをいいます。

一般的に、早産児や低出生体重児は、妊娠37週以上で生まれた赤ちゃんや、体重が2500g以上で出産された赤ちゃんと比べると、発育や発達の遅れ、発達障害(注意欠陥多動や自閉症など)のリスクが高くなるといわれています。

しかし、子宮内での発育状況が順調であれば、早産や低体重であってもリスクは低いといわれます。そのため、早産や低体重で生まれた赤ちゃんだとしても、必ず子どもの発育や発達に影響があると決めつける必要はありません。言葉の発達が遅いのでは?と感じた場合は、専門機関に相談することをおすすめします。

言葉の発達が遅いのは発達障害?発達障害の特徴とは

■発達障害とは?

生まれつき、脳機能の発達がかたよっていることによる障害を発達障害といいます。得意、不得意の差が著しく激しいことが多く、一般的には、本人が環境や周囲にうまく調和できず、社会生活に困難が発生することが多いといわれています。

ただし、周囲が本人の得意、不得意を個性として理解して環境を整備し、特性に合わせた教育を行っていくことで症状が軽減することが多くあります。その子と関わる父親、母親、保育園や幼稚園の先生といった周囲のサポートがあることで、スムーズに社会生活を送ることができるようになります。

■発達障害の子どもによく見られる特徴は?

得意不得意の差が著しく激しいとされる発達障害ですが、発達障害の場合、どのような特徴が見られるのでしょうか。次のとおり、よく見られる特徴をご紹介します。


〇こだわりが強い
例、同じおもちゃでないと遊ばない

〇変化が苦手
例、急にスケジュールが変わると対応できない

〇言葉の遅れ
年齢に見合った言葉の発達が大きく遅れる

〇忘れ物が目立つ

〇うっかりミスが多い

〇感覚過敏
例、光や音に敏感、偏食、決まった服以外着られない など

〇我慢ができず、行動をコントロールできない
例、同じ場所にじっとしていることができない、おしゃべりが止められない、先生のお話しが聞けない など

〇周囲とのコミュニケーションが苦手
例、会話がうまくできない、ひとり遊びが多い

〇不器用、運動面の遅れ
例、指先をうまく動かすことができない、食べこぼしが目立つ など

〇学習面での遅れ
例、単語の読み書きや算数などの学習面が、同じ年齢の子に比べて著しく遅れることがある、 得意、不得意の差が極端 など

上記のような症状が、発達障害の子どもに多いといわれています。これらの項目に当てはまることが多く、発達障害を疑う場合は、できるだけ早く専門機関に相談をするとよいでしょう。

どのような機関に相談すべきかわからない場合は、地域の子育て支援センター、児童相談所、保健センターなどでも悩み相談や発達相談、療育相談をすることが可能です。

また、かかりつけの病院がある場合は、検診の際などに状況を説明し、相談をしてみましょう。自分で発達障害であると決めつけず、専門機関に相談の上、正しい診断を受けることが大切です。

2歳近くになっても喋らない原因と対処法とは?

子どもが喋りだすといわれている時期にきていてもなかなかおしゃべりをはじめない場合、ママとしては心配になってしまいますよね。子どもが2歳近くになっても喋らない場合、どのような原因が考えられるのでしょうか?また効果的な対処の方法についてもご紹介します。

■2歳近くになっても喋らない原因とは?

子どもが2歳近くになっても喋らなくても、ほとんどが個人差によるものですので過度に心配する必要はないといわれていますが、原因があるとしたら、下記のようなことが多いといわれています。


〇耳の病気
難聴や耳垢の詰まり、中耳炎といった耳の病気により、周囲の声をうまく聞き取れずに言葉が遅れることがあります。

〇テレビやスマートフォンの見過ぎ
テレビやスマートフォンを見過ぎてしまうことにより、親子での会話不足からコミュニケーション能力に遅れがでるといわれています。また、テレビやスマートフォンから情報を受け取るだけ、という受け身の状態が普通になってしまい、自分の気持ちを周囲に伝える必要性を感じなかったり、欲求がなかったり、という症状があらわれることがあります。

〇発達障害の可能性
言葉を話すことができても、会話がかみ合わない、話し方が不自然といった場合には、発達障害の可能性もあります。発達障害の場合は、前述したとおり、言葉以外の面でも周囲の子と違う反応が多くあります。

ご両親は本人の毎日の生活ペースや、日々の行動を色々と観察しましょう。なにかほかの子どもと比べて違う点があったとしても、異常があると自己判断するのではなく、専門家に確認をすることが大切です。

■2歳近くの子どもが喋らない場合の対処法とは?

子どもが喋らない場合、どのような対処法が有効でしょうか?簡単にできて続けやすい方法をご紹介します。


〇たくさん話しかけてあげる
子どもの言葉の遅れを不安に思うときは、ご両親がたくさん話しかけてあげるとよいでしょう。そのとき、子どもの目を見て、ゆっくりと話しかけることが大切です。内容は、見えたものの名前を教えてあげる、子どもの気持ちや行動を代弁してあげる、といったちょっとしたことでよいでしょう。実践するうちに子ども自身が興味を持ち、お喋りをはじめるようになるかもしれません。

〇二語文で話しかける
ゆっくりと話しかけるなかで、慣れてきたら二語文を意識して話しかけてあげるのも効果的です。「積み木 持ってきて」「こっち おいで」「ボタン おして」といった子どもがよく遊びながらしていることや、生活に関わる内容の話しをしてあげるとよいでしょう。

何度も繰り返すうちに、言葉の意味を理解して、そのとおりに行動できるようになることを目指すとよいでしょう。こうだよ、とお手本になる行動を見せてあげながら、ゆっくりと話しかけてあげると、真似をしてできるようになるかもしれません。

〇親子教室や児童館などに出かける
人が多い環境になれておらず、うまく喋れないということも考えられます。親子教室や児童館などに出かけて、ママと自分以外の人がいる環境に慣れさせると、次第に環境に慣れてコミュニケーションを取りやすくなります。人見知りの子にも効果的です。

子どもが歩かないときの原因と対処法

子どもが1歳5ヶ月頃になったときに歩き出していなかったら、心配になってしまうご両親は多いことでしょう。歩く時期についても言葉の発達と同じように、個人差がありますので、ほとんどの場合は心配しなくても大丈夫だといわれます。しかし、もしも歩かない原因がある場合、どのようなことが考えられるのかをご紹介します。

■子どもがなかなか歩かない原因とは?


〇歩き出すことが不安
臆病な性格の子どもであれば、怖くて歩けないということがあります。怖がっているようであれば無理やり歩く練習をさせると逆効果ですので、はじめはママの身体につかまらせて、つかまり立ちをさせるところからはじめると良いでしょう。

〇ハイハイが好き
ハイハイが気に入ってしまい、なかなか歩かない、という子どももいます。手足が鍛えられてハイハイでも素早く遠くへ移動できるため、歩く必要性を感じず、歩き出しが遅くなる子どももいます。
■子どもが歩かないときの対処法とは?

子どもがなかなか歩かないとき、どのような対処をすればよいでしょうか?有効な方法をご紹介します。


〇歩くためのサポートをしてあげる
子どもが怖がってしまいなかなか歩く練習をしない場合は、手をひいてあげたり、身体を支えてあげたりと、サポートをしてあげるとよいでしょう。ママやパパがサポートすることで子どもは安心するので、思い切って歩く練習をするようになるかもしれません。

慎重な性格の子どもほど、恐怖感が消えるまでゆっくり焦らずサポートをしてあげるとよいでしょう。

〇子どものペースを尊重し見守る
1歳5ヶ月頃で歩き出さないのは珍しいことではありません。ご両親がほかの子どもと比べて遅い、と感じてしまっている場合があります。育児は育児書通りにいきませんし、子どもの発育のペースにも個人差があります。焦ったり心配したりしすぎず、子どものペースを尊重し、大きな心で見守ってあげることも大切です。

〇手押し車などのおもちゃを使って練習させる
手押し車などのおもちゃを使って、遊びながら練習をさせる、という方法もおすすめです。おもちゃであれば興味を持って遊ぶうちに、歩く練習をスタートできるかもしれません。慎重な赤ちゃんでも寄りかかってつかまりながら歩くことができるので、無理なく練習をすることができます。

もう少しで歩きそうだけど、なかなか進まない!と感じているのであれば、ぜひこれらの対処法を試してみてくださいね。

ママからの相談:「1歳5ヶ月の子どもがまだ意味のある言葉を発せず心配です」

それでは、実際に1歳5ヶ月になる子どもがなかなか喋りださず、悩んでいるママからの相談をご紹介します。

1歳5ヶ月になる子どもの言葉の発達について悩んでいます。来月には1歳半健診を受ける予定ですが、まだ意味のある言葉をきちんと発するのを聞いたことがありません。こちらのいう内容を理解できていることもあるようですが、子どもの口からはなかなか言葉がでてきません。日中は私と2人きりで過ごしているので、発達を促すような刺激が足りないのではないか、育て方が悪いのではないかと不安です。(30代・女性)

この相談に対し、専門家はどのようなアドバイスをしているのでしょうか?

言葉の発達の遅れには、いくつもの原因が考えられます

発語の遅れには身体障害、精神発達障害ほか、様々な原因が考えられます。最近は核家族化により刺激が不足して言葉の発達が遅れる子もいます。
言葉が少ない原因としては、耳が聞こえない、知能の問題があり周りのいうことが理解できない、精神遅滞のため言語能力が低い、ストレスや情緒不安定で話したくても話せない、周りに興味や関心を持たない場合などがあります。(産科看護師)
お子さんの発語が遅いように感じるかもしれませんが、最近の子どものなかには意外と言葉の発達が遅い子がいます。その原因のひとつは核家族化です。普段お母さんとしか接していないので刺激が不足しており、その結果、言葉の発達が遅くなると考えられます。(内科看護師)

お子さんの刺激になるような遊び方や関わり方を工夫してみましょう

お母さんと二人の時間に、話しかけや読み聞かせなどでたくさんの言葉かけをしましょう。また子育てサロンや読み聞かせ会などに出かけて、母子ともに外の刺激を受けることもよいでしょう。
お子さんはお母さんのいうことを理解しているようなので、単に恥ずかしがり屋で、話すのが苦手なのかもしれません。また、経験不足で言葉のボキャブラリーが少ないのかもしれません。お母さんとの時間は、たくさん話しかけたり、絵本を読む、一緒に歌を歌うなど、お子さんの好きな遊びを自由にさせてあげてください。ブーブーやワンワンなど、同じ言葉を繰り返す擬態音(オノマトペ)もたくさん教えてあげましょう。(産科看護師)
地域の子育てサロンや図書館で行っている絵本の読み聞かせ会などを利用し、外の刺激に触れることが、お母さんにもお子さんにもよい機会になるのではないでしょうか。他のお子さんの成長具合も見られますし、お子さんは様々なお友達やおもちゃ、絵本と触れ合うことで良い刺激になるでしょう。子育てサロンには保育士さんもいますので、相談してみると案外楽になるものです。(内科看護師)

焦らず見守り、心配なら健診で相談を

成長には個人差があるので、焦らずに成長を見守りましょう。1歳半健診の際、専門職に相談してみるのもよいでしょう。

お子さんの成長には個人差があります。意味はなくてもちゃんと言葉を発しているなら、決して他のお子さんと比べず、成長を見守りましょう。育て方が悪いということはありませんから、焦らないでください。1歳半健診で医師や保健師にも相談してみましょう。(産科看護師)

子どもの発達、成長には個人差があるものです。言葉の遅れには様々な原因がありますが、お母さんや他者との関わりを通してたくさんの刺激を受けさせてあげるとよいようです。焦らずお子さんの成長を見守り、心配なときは医師や保健師などの専門職に相談するとよいでしょう。

参考:
厚生労働省 保育所保育指針解説
公益財団法人 母子衛生研究会 赤ちゃん&子育てインフォ 発育発達
2~3歳の子どもがしゃべらない!話さない原因と対策は?


2018/11/19

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