断乳

赤ちゃんがストレスを感じない断乳方法とは?断乳の時期やおっぱいのケア

そろそろ断乳をしようかな?と思い立った時、心配になるのが赤ちゃんや子どもにかかるストレスや負担ですよね。

ママのおっぱいが大好きな赤ちゃんにとって、断乳はつらく寂しい出来事の一つです。それだけに、赤ちゃんが少しでも楽に断乳できるよう気を配りたいもの。

そこで今回は、赤ちゃんになるべくストレスを与えずにすむ断乳方法や断乳に適した時期、加えておっぱいのケア方法について解説していきます。

断乳はいつ頃から始めるのがいいの?

断乳と卒乳の違いを確認しよう!

断乳の時期を考える場合、まず、断乳と卒乳の違いを認識することが大切になります。断乳と卒乳には、それぞれ次のような意味があります。


・断乳
親の意思で、母乳や育児用ミルクの授乳を止めること

・卒乳
赤ちゃん自身が、母乳や育児用ミルクを欲さなくなり、自然におっぱいを卒業すること

可能であれば、卒乳を待つのが理想ではありますが、仕事への復帰や次の子どもの妊娠、ママに薬の服用が必要になったなど、様々な理由から断乳が必要となる状況は数多くあります。

まだまだ母乳やミルクを欲しがる赤ちゃんや子どもに対し、授乳を止めるのは忍びないかもしれません。しかし、卒乳が望めない状況となった時に備え、断乳の準備や心づもりをしておくことは、とても大切です。

断乳を行うのに適した時期や年齢

実は、断乳に適した具体的な月齢・年齢というものはありません。これは、親主導で授乳を止めることになるため、赤ちゃんの月齢だけでなく、健康状態や離乳食への移行状況、ママの健康状態や環境など、様々な要因が絡んでくることが関係しています。

一般的には、断乳は1歳半から2歳頃までに行うのが良いとされますが、これに加え、次の条件を満たしたタイミングで行うことが大切です。


・ひとり歩きができるようになってきた
・離乳食を1日3食しっかり食べられるようになってきている
・固めの離乳食が食べられるようになってきた
・水やベビー用麦茶などから水分をしっかり摂取できる
・ストローやコップから水分をとることができる
・パパママや大人の話しかける声に反応したり、応じたりできるようになった
・子どもとママが共に元気
・おっぱいにトラブルが起きていない
・春や秋など気候、気温が穏やかで安定している季節

これらの条件をクリアしているのであれば、断乳する時期として適切だと考えられます。

一般的な断乳の種類と特徴

断乳と一言でいっても、その種類や方法は様々です。ここで簡単に、一般的な断乳の方法と特徴をご紹介しましょう。

■自然卒乳

自然卒乳は、その言葉の通り赤ちゃんが自然とおっぱいを欲しがらなくなるまで授乳を続けることです。一般的に、赤ちゃんの多くは生後9ヶ月~3歳半の間に「お母さんのお乳を吸いたい」という欲求が消えると言われていて、この時期に自然卒乳する赤ちゃんが大半です。

自然卒乳のタイミングは赤ちゃんの欲求によるため、両親が介入できることはほとんどありません。

ただ、お話ができる月齢・年齢に達している場合は「もうママのおっぱいやめる?」など尋ねるのも一つの方法です。実際、尋ねると「うん!」と答え、問いかけがきっかけで卒乳できる子どももいます。

■夜間断乳

夜間断乳は、日中はいつも通りに授乳をし、赤ちゃんの就寝から朝の起床までの時間、泣いても授乳をしないという断乳方法です。

「夜中にお腹を空かせて泣く赤ちゃんに、母乳やミルクを与えないなんて……」と不安になるお母さんも多いかもしれません。

しかし、赤ちゃんは生後6ヶ月を過ぎる頃から1回の授乳で飲める母乳・ミルクの量が増えるため、夜間の授乳を断っても空腹でつらい思いをすることはないため安心して下さい。

はじめは授乳なしの寝かしつけに苦労する方も多いですが、赤ちゃんも断乳にだんだんと慣れてくるため、辛抱強く続けることで自然に眠ってくれるようになります。

夜間断乳することで、日中も自然におっぱいを欲しがらなくなる赤ちゃんも多いので、断乳のスタートとして夜間断乳はおすすめです。

■桶谷式断乳

桶谷式断乳は、助産師の故・桶谷そとみさん考案の、乳房マッサージを取り入れた断乳方法です。

桶谷式断乳には開始するための条件があり、条件が整った時点で断乳日を決め、断乳日の前日・当日に赤ちゃんや子どもが欲しがるだけ授乳し、断乳当日を区切りにキッパリ授乳を断つのが特徴です。

桶谷式断乳は、独力で行うのではなく、専門家のサポートを受けて実施するのがベストです。以下に一般的な流れを記載していますので、興味がある方、実践したいとお考えの方は、最寄りの桶谷式サロンや助産師さんに相談されることをおすすめします。


■断乳1週間前
子どもにやんわり断乳することを伝える

■断乳前日
子どもに翌日断乳することを伝え、時間をかけて欲しがるだけ授乳を行う

■断乳当日
・「これでおっぱいバイバイだよ」と声をかけ、午前中に子どもが欲しがるだけ授乳を行う
・授乳後におっぱいに顔の絵(ニコニコ笑顔)を描き、乳頭・乳輪を黒く塗りつぶす
・顔を描いたおっぱいを子どもに見せ、おっぱいにさよならをさせる
・おっぱいから意識をそらさせるため、断乳当日はたくさん遊んであげる

■断乳後
・断乳初日:最後の授乳から6時間後に1回目の圧抜きの搾乳を行い、以後6時間ごとに搾乳
・断乳2日目:6時間ごとに片方ずつ4~5分ずつの搾乳を行う
・断乳3日目:起床後に1回搾乳を行い、その後、桶谷式サロンなどで乳房マッサージと搾乳を受ける
・断乳後4~10日目:詰まり予防の搾乳を継続

断乳後の搾乳については、助産師さんや桶谷式教室によってタイミングや方法が異なるので、相談しながら指導に従った搾乳行うようにしましょう。

薬で断乳する方法

母乳が出すぎる、詰まりやすい、しこりができるなど、おっぱいのトラブルに悩まされる場合などに、薬による断乳が検討されるケースがあります。

断乳に用いられる代表的な薬には、プロラクチンというホルモンの分泌を抑制し、母乳の分泌を抑える効果のある「カバサール」などがあり、産婦人科や母乳外来などで処方されています。

薬を使った断乳で気をつけたいのが、母乳が止まったとしても、即痛みや腫れが改善するわけではないという点です。

薬によって母乳が止まっても、マッサージやケアによって古い母乳を排出させない限りトラブルは解消しません。特に、母乳の量が多い方や乳腺炎を繰り返したことのある方の場合、薬の服用に併せ十分なバストケアが必須となります。

薬を使った断乳では、赤ちゃんの負担やストレスへの配慮だけでなく、自分自身のケアへの注力も必要となるため心身共に疲弊しがちです。薬による断乳を検討する場合は、事前にしっかり断乳スケジュールを作り、事前準備に力を入れることをおすすめします。

妊娠中の断乳方法

妊娠中の授乳は賛否両論ありますが、近年、子宮収縮などのリスクを考慮して「できるだけ断乳すべき」と指導する医師が増えてきています。ここで、妊娠中の断乳の方法が分からない、と不安を感じる方も多いと思います。

しかし、断乳の具体的な方法は、妊娠していない時と大きく変わりません。問いかける方法、夜間断乳のように少しずつ授乳の回数や量を減らす方法、桶谷式断乳、薬を用いた方法など、子どもの月齢や離乳食への移行状態などを見ながら、状況に適した方法を選択することが大切です。

妊娠中の断乳に関しては、医師に相談する機会も多いと思いますので、納得いくまで質問、相談することをおすすめします。

赤ちゃんが病気で母乳が飲めない場合

赤ちゃんに病気が見つかった場合、母乳による授乳をストップするよう指導されるケースがあります。しかし、これは必ずしも断乳に結びつくものではないため注意が必要です。

例えば、乳糖不耐症のある赤ちゃんの場合、母乳をストップした後に無乳糖ミルクを授乳する、β-ガラクトシダーゼ製剤を母乳と一緒に飲ませるなどの治療・対策がとられます。この時の対処は、断乳というより、病気や症状に合わせた薬やミルクの投与が基本となります。

赤ちゃんが病気の場合は、医師の指導の下、適切な治療や対策を行うことが大切です。その中で断乳が必要との判断が下った場合は、医師に相談した上で、適切な断乳方法を選択することが重要となります。

くれぐれも「赤ちゃんが病気で母乳が飲めないから」と、自己判断で断乳を行うのは避けましょう。病気で一時的に授乳がストップされた場合でも、その後に薬を用いながら母乳を飲ませたり、病気に適したミルクを与えたりできる場合があることを覚えておいて下さい。

双子の赤ちゃんの場合の断乳方法

双子の赤ちゃんの断乳であっても、断乳の具体的な方法や流れは通常と同じです。言い聞かせや夜間断乳、桶谷式断乳など、赤ちゃんの状態や状況に合わせ、適切だと考えられる方法を選択することが大切です。

ただ、双子の場合は夜泣きへの対応が1人相手よりも大変なので、この点の対処がポイントとなります。日中外遊びをたくさんさせる、おっぱいを恋しがらないように愛情をたっぷり注ぐなど、夜中にぐっすり眠れるよう気を配ってあげると良いでしょう。

断乳をスムーズに行うためのポイント

スムーズな断乳を実現するためには、しっかりと事前準備を行うことが大切です。準備が不十分だと、パパママの気持ちがぐらついて授乳を再開してしまったり、おっぱいのケアにまで手が回らず、乳腺炎などのトラブルを招いてしまったりする恐れがあります。

ここで、断乳前に心がけておきたいポイントをまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみて下さい。

■断乳スケジュールを立てる

断乳は、短期決戦するのか長期戦覚悟で取り組むのかによって、準備すべきものや選択すべき方法などが変わってきます。まずはどの程度の期間で断乳を行いたいのかを決め、それに合わせた準備ができるようスケジュールを立てましょう。

■子どもに断乳の心構えをしてもらう

子どもにとって、大好きなママのおっぱいと離れなければならないという事実は、とても寂しく辛いものです。それだけに、子どもの心構えも大切になります。断乳日を決めたら、その1週間前くらいから「この日からおっぱいないよ」など伝え、心の準備をさせてあげましょう。

■家族に協力を求めておく

断乳期間は、なるべくたくさん外遊びをさせるなどして、おっぱいから気をそらしながら疲れさせ、夜はぐっすり眠ってもらうという流れを作るのが望ましいです。そこで、パパやおじいちゃん、おばあちゃんなどに協力を求め、子どもが思いっきり遊べる体制を整えておきましょう。

■子ども用のお菓子やジュース、フォローアップミルクを用意しておく

普段はあまりお菓子やジュースを食べさせない、与えることに抵抗がある、というお母さんも多いと思います。

しかし、断乳中から断乳後しばらくは、赤ちゃんや子どもは口寂しさを覚え、おっぱいを恋しがる傾向にあります。このおっぱいに向けられた意識をそらすのに、お菓子やジュース、フォローアップミルクは効果的です。

「あまりお菓子やジュースは与えたくない……」とお考えのお母さんも、断乳期間だけと割り切って、お子さんが好きなお菓子などを用意されることをおすすめします。また、どうしてもお菓子やジュースは避けたいという場合は、フォローアップミルクだけでも準備しておくと良いでしょう。

断乳後のおっぱいのケア

断乳というと、どうしても子どものストレスや身体の負担にばかり目が行きがちですが、ママのおっぱいケアも非常に大切です。

断乳後のおっぱいケアは医師や助産師に指導してもらおう

断乳は卒乳と比べると、まだまだ母乳の生成量が多い状況で行われることが多いため、母乳が溜まって胸がパンパンに腫れる、固くなる、痛みに襲われるなどのトラブルを招きがちです。

そのため、断乳を行う場合はおっぱいのケアとして、おっぱいマッサージや搾乳を適切に行うことが大切です。ただ、断乳対策としてのおっぱいマッサージや搾乳は難しく、自分で上手に行うにはそれなりに練習が必要です。

自己流でマッサージを行ったり、見よう見まねで搾乳したりすると、痛みや腫れがひどくなる危険性もあります。

断乳を検討する場合は、事前に母乳外来や産婦人科を受診して、マッサージ方法や搾乳について相談することを強くおすすめします。その際、具体的なセルフケア方法などを指導してもらえるとベターです。

乳腺炎になった場合の対処法

断乳後は、赤ちゃんや子どもが母乳を飲まなくなることから、母乳が乳腺に溜まり続け、詰まりやすくなります。ここに細菌が侵入すると、炎症が引き起こされて乳腺炎を発症が発症してしまいます。

乳腺炎になった時は、速やかに医師による診察を受け、適切な治療を受けることが肝心です。もし、病院が休みであったり診察時間外だったりした場合は、まず患部を冷やすことを最優先しましょう。

ここで無理にマッサージをすると、症状が悪化する、強い痛みに襲われるなど逆効果に働く場合がほとんどです。

痛みや熱がひどい時は患部に極力触れず、冷却シートなどで優しく冷やして症状が治まるのを待ちましょう。なお、冷やしすぎも良くないので氷などで急激に冷やすのは。層状悪化を招くためNGです。

また、しこりの痛みが強い場合は、入浴をしながら優しくマッサージするのが効果的です。乳腺炎のしこりは、母乳の詰まりが原因である場合がほとんどで、乳糖に白いニキビのようなできもの(白斑)ができるケースもあります。

これらは、胸を温めながら優しくマッサージすることで改善が期待できるので、病院へ行けない場合の対処法として覚えておいて下さいね。


2018/09/09

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