帝王切開の傷

帝王切開の傷跡のかゆみには原因があるの?

帝王切開後の症状として、痛みだけではなく傷口の痒みが出ることもあるようです。痒みに未だ悩まされている女性からの相談です。8ヶ月経った今も、傷跡が痒くなる時があり、ときおり激しく掻きむしることがあるそうです。何が原因なのでしょうか。専門家の見解やアドバイスを集めました。

痒みに悩まされている女性からの相談:帝王切開の傷跡に出る「掻痒感」について

子どもが逆子から戻らず、帝王切開で出産しました。その後、傷跡のかゆみは治まらず、市販の痒み止めを塗ったりしながら様子を見ていてそのうち良くなるだろう、とそのままにしていましたが、8ヶ月経った今も、未だに傷跡がかゆくなる時があります。激しく掻きむしるのも傷が開くのでは、等と心配になり困っています。こんなに長くかゆみを感じるのはおかしいのでしょうか?同じような方はいらっしゃいますか?かゆみは治るのでしょうか?(女歳・24性)

安易に考えてはいけない傷跡に出る掻痒感

個人差もあるようですが、傷痕の状況によっては痒みが長くなる場合もあるようです。

傷跡の状態によってはかゆみが1年以上続くこともあります。皮膚の線維組織が過剰に増殖することで、ケロイドや肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)と呼ばれる状態になることがあります。ケロイドとは赤く盛り上がり硬いものであり、激しいかゆみや痛みを伴います。場合によっては感染症をおこすものもあります。アレルギー体質でなりやすい方もいます。(看護師)
肥厚性瘢痕は赤く盛り上がり、引きつれやかゆみ、痛みを伴います。ケロイドと似ているものですが、それぞれ違う疾患と考えられています。(看護師)
傷痕はどのような状態になっていますか?縫い合わせているので皮膚が引っ張られてかゆみが出たり、ケロイドはみみず腫れのようにポコっと腫れてきたりすることもあります。掻き壊すと傷口からバイ菌が入ることもあります。また、ケロイドは血行が良くなるとかゆみが出ます。(看護師)
そのかゆみは、皮膚の下で起きている炎症が続いていることが原因と考えられます。炎症といっても手術によってできた傷を修復するための過程で起こるものです。一般的には術後1ヶ月を過ぎたあたりから徐々にかゆみは引いていくものですが、傷の治りの速さは個人差が大きく、術後3ヶ月から1年ほどかけて痛みやかゆみ等の症状が落ち着いていくこともあるようです。(看護師)
もともとの体質や、傷口への刺激が加わることにより、炎症が長引き、かゆみや痛みなどの症状が強くでたり傷跡が目立つようになってしまったりすることがあるので注意が必要です。また、激しく掻いてしまうと傷への刺激となり炎症を悪化させてしまう可能性があります。ほかにも衣類の摩擦が刺激になってしまったり、身体を動かしたときに皮膚が引っ張られて刺激になってしまったりすることもあります。(看護師)

心配であれば皮膚科を受診しましょう

傷跡の掻痒感をすぐになくすことは難しい場合もありますが、軽減する方法はいくつかあるようです。

肥厚性瘢痕やケロイド症状があったとき、自己判断のケアは、悪化させてしまうことも考えられます。早めに皮膚科へ受診をして相談しましょう。肥厚性瘢痕であれば時間をかけて良くなっていくことが多く、傷の状態に合わせて傷口を安静に保つための対策や、症状を軽減したり悪化を防いだりするための治療を行います。ケロイドの治療は難しく、症状を軽減するための治療や傷口を安静にすることが一般的です。(看護師)
痒みがひどいようでしたら皮膚科を受診してください。血行が良くなるときにかゆみが出ることがありますので、お風呂上がりなどは保冷剤をガーゼに包むなどして冷やしてみてください。少しはかゆみが治まると思います。(看護師)
ケロイドの自然治癒はあまりないといわれています。予防は難しいかもしれませんが、下着の摩擦予防や塗り薬、シリコンパッドなどさまざまなケアグッズがあります。刺激を軽減する目的として、市販されているので試してみるのも良いと思います。ただし、テープにかぶれてしまうこともありますし、かゆみがあまりにも強いときは病院を受診することを優先してください。(看護師)

帝王切開の傷跡に出る症状は、個人差もありさまざまです。しかし、早めの治癒や症状の緩和へつなげるためには、正しい知識をもとに適切な対処が必要とされます。皮膚科を受診し医師と相談することも一つの方法です。まずは、一人で悩まず、専門家の的確なアドバイスを受けることが一番のようです。


2018/10/27

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