帝王切開の傷

帝王切開の気になる手術痕。そのままで大丈夫?

帝王切開では長さ約12cm程の切開を要します。そのため、産後の傷痕は大きく残ることになります。帝王切開で出産した女性からの相談です。傷痕に凹凸があり、数年経過しても消える様子がないそうです。また、傷痕が下がっていることも気になっているようで、何が原因なのか専門家からの意見やアドバイスを集めてみました。

帝王切開分娩を行った女性からの相談:分娩後の「傷痕」について

手術の後、傷口を縫った痕についてです。まず一つは、縫った糸はしばらくしたら溶けてなくなりますと言われたのですが、おへその横の位置に糸の結び目だと思われるでっぱりができていて、3年近く経っている今も消えません。痛みやかゆみはないのですが、お腹を触るたびに指に触れるので、ずっと気になっています。もう一つは、手術痕の表面、一文字に縫った痕があるのですが、それがどんどん下に下がっていっていることです。おへその下にあった痕が今は恥骨の近くにまで下がっています。こちらも痛みやかゆみはないのですが、この後どうなって行くのか気になっています。(34歳・女性)

手術痕の凹凸は「手術の糸が原因」

帝王切開で出来た傷痕の凹凸は手術の糸が原因のようです。また、これには個人差もあり体質も関係しています。

最近は産婦人科では帝王切開や会陰切開処置後の縫合をするときは溶ける糸を使用します。溶ける糸といっても、ものによって素材や編み方などの違いがあり、病院によって使用しているものも違います。そのため、糸が溶けるまでの期間も異なります。(看護師)
手術に使われる溶けてなくなる糸は吸収糸と言いますが、吸収にかかる時間は糸の種類によって異なり、個人差もあります。(看護師)
帝王切開では、子宮や腹膜、筋肉などを一層一層切開し、赤ちゃんが産まれた後で、同様に一層一層縫い合わせていきます。凹凸は、表面の皮膚のすぐ下で縫い合わせている糸が触れている可能性が考えられます。一般的に帝王切開の手術では溶けてなくなる糸が使用されますが、糸が溶けるまでの期間は糸の種類によります。糸が残っている間に、痛みやかゆみ、赤みや汁がでるなどの症状がでれば感染や炎症を起こしている可能性も考えられます。(看護師)

回復の過程で皮膚の状態は変化する

縫った傷が下がってきているとのことですが、傷が移動することはないと思います。産後にたるんでいた皮膚が戻っていくにつれて傷の位置が変化しているように見えているのではないかと思います。(看護師)
手術痕の表面に一文字に縫った痕が下へ移動しているとのことですが、手術痕ごと下へ移動しているのであれば、妊娠により引きのばされたことで、お腹の筋肉や皮膚がたるみ、下がってきていることが考えられます。手術の傷痕で問題になるとすれば、傷口で感染や炎症をおこしてしまう場合や、傷口が盛り上がったり変色したりするなど美容上好ましくない状態になってしまう場合などです。(看護師)

気になる場合は、まず専門家にご相談を

痛みや痒みがある場合は、医師に相談してください。傷痕の位置についても気になる場合には、併せて専門家に相談するとよいでしょう。

手術の糸が溶けるまでは、違和感の残る方もいるようです。気になるようでしたら、抜糸が可能かどうか、一度、医師に診てもらい相談してみてください。(看護師)
凹凸が小さくなっていないようなら一度手術した病院に相談されてみてもよいと思います。手術痕の位置については、産後2年以上経ち、引き伸ばされたお腹の皮膚がもうほとんど元に戻っているのではないでしょうか。本来の子宮の高さは恥骨の辺りなので、傷痕もその辺りになると思います。(看護師)
インターネット上では直接皮膚の状態を拝見できず、質問の内容だけではなんとも言えませんが、心配であれば早めに皮膚科や形成外科を受診することをおすすめします。(看護師)

手術痕は、経過によっては違和感や痒み、そして痛みを伴うことも考えられます。まずは、皮膚の状態と詳細な症状を知ることが必要です。特に、傷口の感染や炎症を起こしている場合には治療が必要なので、医師に相談しながら対策を考えていきましょう。


2018/10/31

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