逆子

まさかの逆子…自然分娩はやめたほうがいい?

順調な妊娠は誰もが望むこと。そして自然分娩神話も根強いものです。そんな自然分娩ご希望のママさんが医師より逆子を告げられ、帝王切開もやむを得ない話が出てしまい、お悩み相談を受けました。専門家からはどのようなアドバイスが寄せられたのでしょうか。

妊娠30週のママからの相談:「やっぱり自然分娩がいい?」

妊娠30週の健診で、3回連続で逆子と言われました。初めての出産で当然のように自然分娩するつもりでいたのに、帝王切開の可能性が出てきて戸惑っています。逆子になるには子宮の形やへその緒の長さなどに理由があって、無理に逆子を直そうとして早産などのトラブルになった事例があると知り、逆子を直すことにも少しためらいがあります。逆子体操や外回転術など直す方法は色々あるようですが、リスクをとってでも自然分娩の方がいいのか、アドバイスをお願いします。 (30代・女性)

今は昔と違い、経腟分娩の管理技術をもつ専門家が少なくなってきていることも要因の1つ

一般的には妊娠30週くらいから逆子体操を勧められ、35週くらいまでには自然に戻ることが多いようです。

妊娠初期~中期では赤ちゃんが小さく、動き回る空間があるので、逆子になることもありますが、赤ちゃんが大きくなってくると、通常は頭を下にした状態になります。ママの骨盤が狭い・胎盤の位置や子宮の形の異常・羊水過多などの理由で妊娠後期になっても逆子のままということがありますが、一般的に妊娠30週くらいから逆子体操を勧められます。(看護師)
昔は逆子でも経膣分娩が行われていましたが、現在では考え方が変わりました。正期産に入っても逆子である場合は、リスクが高いため経膣分娩よりも帝王切開での出産の方が望ましいとされています。(看護師)
妊娠35週くらいまでに自然に戻ることが多く、36週を過ぎても戻らない場合は、帝王切開を検討します。(看護師)

帝王切開をお勧めするのは理由があってのこと

逆子のままの自然分娩は、赤ちゃんへのリスクが高くなるためできるだけ避けているとのことです。

逆子のまま自然分娩すると、臍帯脱出(先に臍帯が出るので赤ちゃんが低酸素になる)・赤ちゃんの骨折や神経障害・頭部が骨盤に引っかかかって窒息する危険性があります。妊娠後期になっても逆子の場合は、ほとんどの病院が帝王切開を勧めます。(看護師)

帝王切開でも、それなりのリスクは伴います

逆子体操や外回転術よりも、帝王切開のほうがハイリスクです。自然に頭位になるように信じることも策の1つ。

帝王切開は母体・胎児ともにそれなりのリスクがあります。経膣分娩よりも帝王切開の方がリスクが高いので帝王切開とならないよう極力逆子が治るように逆子体操や場合によっては外回転術を提案しています。それほどお腹を切る、手術をするということの方がハイリスクということです。(看護師)
逆子体操や外回転術も確かにリスクは伴いますが、外回転術に関していえば重症な合併症率は低いとされています。また、外回転術をしている医師は少ないのが現状ですし、外部の妊婦さんは受け入れていないことが多いです。逆子体操や外回転術のリスクを心配されるならば、まだ逆子が治る可能性もありますしそのまま自然に頭位となるのを信じて何もせず待つのも判断の一つです。(看護師)
手術は主に自分のためにする手術ですね。でも、帝王切開と臓器移植のドナー側の手術(臓器を取り出す手術)は自分以外の人を助けるための手術なんです。赤ちゃんの命を助けるために母親にしかできない唯一の手術です。多くの母親が希望する分娩方法ではかもしれませんね。でも、赤ちゃんの命を助けることができるのはあなたですよ。(看護師)

出産をされるのはママさんご本人です。納得のいくご出産ができるよう、ダンナさんも交えて担当医とよくご相談されることをお勧めいたします。

参考文献:
日本産科婦人科学会/日本産婦人科医会 編 産婦人科診療ガイドライン産科編 2017 日本産科婦人科学会 発行 2017.04


2018/11/06

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