子供の心

ぬいぐるみを手放せない5歳の男の子、このままで大丈夫?

いつもぬいぐるみを抱っこしている5歳の男の子について相談がありました。年齢的にそろそろやめさせたほうがよいのか、母子家庭の寂しさと関係があるのかについて、専門家の意見を聞いてみましょう。

5歳児のママからの相談:「男の子なのにぬいぐるみ」

今年5歳になる息子ですが、いつもぬいぐるみを離さず抱っこしています。平日昼間は保育園に通っていますが、3歳から通いだしたときもぬいぐるみを離さず一緒に連れて行っていました。今は、保育園に行くときは「お留守番しててね」とぬいぐるみに言い、置いていきます。しかし、帰ってきてからはずっと一緒。寝るときも抱っこして寝ないと気が済まないようです。休みの日のお出かけは、必ずぬいぐるみは連れていくし、リュックに入れておんぶすると言って聞きません。ちょっと前までは、‟かわいいからいいか“と、気楽に考えていたのですが、今年で5歳。そろそろぬいぐるみを抱っこしてのお出かけが、珍しがられてしまう年頃かなと思い悩んでいます。ぬいぐるみに名前を付け、一人遊びをしていることが多く、妹や赤ちゃんのようにかわいがっているのでなかなか取り上げられません。我が家が母子家庭で普段は私と2人きりなので寂しさからくるものなのでしょうか。(30代・女性)

精神安定剤の役割を果たす「移行対象」

子どもがぬいぐるみを離さないのは、自立の過程で精神的な不安を軽減する「移行対象」としての働きがあるようです。

5歳の子どもが特定のぬいぐるみや毛布・タオルなどを「移行対象」として持ち歩くことは少なくありません。移行対象とは、お母さんのおっぱいやそのぬくもりから離脱するときに精神的不安や負担を軽減するための精神安定剤のようなものです。(看護師)
俗に「安心毛布」「ライナスの毛布」とも呼ばれます。赤ちゃんのときから継続的に持ち歩く場合もありますし、保育園入園や小学校入学などの環境変化や、下の子が生まれたり年長になり自立を促される状況に立たされたりした場合に急に安心毛布を離さなくなる場合もあります。(看護師)
保育園に行くときはきちんと離れることができていますね。これは、とても素晴らしいことです。是非褒めてあげてください。(看護師)
お家で過ごしている時は保育園のような賑やかさがなく、どうしてもお気に入りのぬいぐるみに意識が向きやすくなるので、お家でぬいぐるみを卒業するのは時間がかかるかもしれませんね。きちんと保育園には持っていけないと理解できているのであれば、お家ではお気に入りのぬいぐるみで思う存分遊ばせてあげてよいと思いますよ。(看護師)

愛情不足や寂しさを示すものではない

母子家庭の寂しさからぬいぐるみに依存しているわけではなく、むしろ愛情がしっかり注げているしるしだという指摘がありました。

安心毛布があることは、愛情不足ではなくむしろお母さんとの愛着形成がしっかりできている証拠であるという専門家もいます。お母さんとの関係が良好であれば、成長と共に安心毛布からも離れることができます。(看護師)
お子さんは、実はお母さんのマネをしているのではないでしょうか。お子さんにとって「ぬいぐるみ=自分、自分=お母さん」の関係が成り立っていて、あなたがお子さんにしているように優しく寄り添っているのではないかと感じます。つまり、あなたはきちんとお子さんのことを見ていて、愛情を注ぐことができているということです。(看護師)
もし、ぬいぐるみへの執着が強くなり保育園にも持っていこうとする・小学校高学年になってもぬいぐるみを持ち歩こうとする・コミュニケーションの上で問題がある(一つのものに執着する・目が合わないなど)などがあれば一度専門家に相談しましょう。今は、まだ幼いのでこのまま様子を見ていても心配はいらないでしょう。(看護師)

子どもはぬいぐるみや毛布などに精神安定剤としての作用を求めていることがあり、今はまだ思う存分遊ばせてあげてもよいようです。愛情不足や寂しさからぬいぐるみを手放さないわけではなく、かえって愛着形成がしっかりできている証拠だともいわれています。


2018/11/11

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