ピル

ピルの副作用「血栓症」とは?

ピルを服用していると、気になるのが副作用ですよね。ピルの代表的な副作用が「血栓症」です。血栓症ではどのような症状があるのでしょうか。そこで、専門家に相談してみました。

30代女性からの相談:「血栓症が心配」

ピルを飲み始めて3ヶ月目になります。ひどい副作用は特になく、飲んで3時間くらいで気持ちが悪くなることは少しありましたが、それも慣れてきました。月経の出血量も減り、身体も慣れてきているのかな?と思うのですが、ひとつ気になるのが血栓症についてです。昔、風邪か何かで内科にかかったときに処方された薬で胸が苦しくなり、呼吸がうまくできなくなったことがあるのですが、このときの薬も血栓症になりやすいというものでした。ピルを飲んでいて今のところそこまでひどく苦しくなったことはありませんが、ピルも血栓症になりやすいといわれているものなので少し心配です。飲み続けることによって、何かが蓄積したり、血栓症になりやすくなったりということはあるのでしょうか?(30代・女性)

血栓症を発症するリスクは低い

ピルを服用すると、血液を固める働きが強まるようです。その結果、血栓症を発症する場合があります。血栓症を発症する頻度は少ないものの、ゼロではないため注意が必要です。服用してから4ヶ月以内では血栓症のリスクが高まります。

ピルは血液凝固作用を亢進させてしまいます。その結果、血栓症を発症する可能性があります。ピルに含まれているエストロゲンという女性ホルモンが肝臓を刺激することで血液を固める働きが強まることが主な要因です。(看護師)
日本産婦人科学会によると、ピルを服用していない人の静脈血栓塞栓症の発症頻度は年間1万人対して1~5人ですが、ピルを内服している人の発症頻度は3~9人といわれています。(看護師)
リスクとしては内服開始後4ヶ月以内の方の発症が1番多いようです。ピルを飲み続けると徐々に発症リスクは減少していきます。(看護師)

血栓症の発症リスクを高める要因とは?

ピルによる血栓症の発症リスクを高める要因には、喫煙や肥満などが影響しています。当てはまる場合には注意が必要です。

ピルによる血栓の発症リスクを高める原因としては、喫煙者、軽度の高血圧症の方、40歳以上の方、肥満の方等があげられます。(看護師)
起こりやすいのはピルの服用を始めて4ヶ月以内で、血栓症の家族歴のある方や喫煙者、肥満などがハイリスクとなります。(看護師)

症状を感じたら受診しよう

ふくらはぎの痛みや激しい頭痛や腹痛、息苦しさ、ろれつが回らない、視野が狭いなどの症状を感じたら血栓症の症状かもしれません。速やかに受診しましょう。

ふくらはぎの痛みや激しい腹痛、激しい胸痛や息苦しさ、ひどい頭痛や吐き気、視界の中に見えにくいところがある(視野狭窄)、ろれつが回らないなどそれぞれ血栓ができている場所は違いますが血栓症の症状です。このような症状が見られた場合はピルの服用を止め、速やかに受診してください。(看護師)
頭痛、胸痛、下肢(特にふくらはぎ)痛、舌のもつれ等の症状がありましたら服薬を中止しすぐに病院を受診してください。(看護師)

ピルを服用することで起こる血栓症は、頻度は少ないものの、注意が必要なようです。発症リスクを高める要因に当てはまるようであれば注意しましょう。症状があれば、速やかに受診することが望ましいようです。

参考:
日本産婦人科学会・日本産婦人科医会編「産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2017」P235

監修者:青井 梨花(あおい・りか)
助産師・看護師・タッチケアトレーナー。病院や地域の保健センターでの勤務を経て、株式会社 とらうべ 社員。妊娠・出産・育児相談や女性の身体の悩みに関する相談に親身に応じ、赤ちゃんタッチ講師も務める。一児の母。

2019/01/17

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事の監修/執筆

専門家監修記事(Q&Aコメント)