身体の発達

平均をどれくらい下回ると低身長のホルモン療法を考える?

低出生体重児として生まれた8歳児についての相談です。1人の医師からホルモン療法も視野に入れる必要があるくらいの低身長だといわれ、気になっているようです。平均をどれくらい下回るとホルモン療法が必要になるのかについて、専門家の意見を聞いてみましょう。

8歳児のママからの相談:「ホルモン治療について」

低出生体重児で、1,812gで生まれました。やはり身長、体重、体格など同学年の子どもと比べると一回りも二回りも差があります。以前、風邪の時にかかった小児科で、そのときたまたま担当してくれた先生に身長が気になると言われました。あまり低身長なようなら、専門の病院にかかるなどして、ホルモン治療も考えてもいいくらいの低身長だと指摘されました。同じ病院でも他の先生のときにそこまで指摘されたことはないし、他の継続的にみてもらっている先生からもそこまでの指摘はされたことはないのですがホルモン治療を低身長ではじめる子どもはだいたい平均グラフからどのくらい下回るとはじめているのでしょうか。(40代・女性)

身長が低いだけではホルモン療法は行われない

単に身長が低いというだけではホルモン療法は行われず、さまざまな検査を経てホルモン分泌に異常があることが分かった場合に行われるようです。

低身長によるホルモン治療は、単純に身長や成長曲線からのみで判断されるものではありません。ホルモン治療という言葉通り「ホルモンの分泌に異常がある場合」や「ホルモン治療によって効果が見られる病気」に対して施されます。例としては、成長ホルモン分泌不全・甲状腺機能低下症・ターナー症候群、軟骨無形成症などがあります。(看護師)
まず低身長と思われる場合は(成長曲線の-2SD(SD:標準偏差)以下)、問診・血液検査・レントゲン検査などから、ホルモン分泌に異常はないか・成長に関係する病気が隠れていないかを検査・診断します。その中で、もしホルモン分泌不全が疑われる場合は、成長ホルモン分泌負荷試験という検査を行います。その結果、成長ホルモン分泌に異常が発見された場合、成長ホルモンを投与する治療が必要となります。(看護師)
身長が低くてもホルモン分泌に異常が見られなかったり、他の病気の所見が見られなかったりする場合は、経過観察となることもあります。低身長のすべての子どもが病気や障害があるわけではなく、体質や遺伝の範囲内という場合もあります。(看護師)
恐らく、成長ホルモン治療のことではないかと考えられますが、ホルモン治療を始めるには、参考になる表があります。低身長は、小児慢性特定疾患に指定されています。低身長が起こる病気によって基準が異なりますので、次のホームページを参考にしてください。
参考資料:
小児慢性特定疾病情報センター「小児慢性特定疾病における成長ホルモン治療の認定について」(看護師)

早めに専門機関への受診を

医師から指摘があったことを踏まえ、なるべく早い時期に専門機関へ受診することが勧められています。

低出生体重児として出生し、お子様なりの成長が見られているため他の医師は様子を見ていたのかもしれません。しかし、低身長のホルモン治療は早く始めるほど効果が大きいと言われています。お子様の身長が成長曲線のグラフでどの程度の位置にあるかにもよりますが、1人の医師からの指摘があるようなので、なるべく早い専門機関への受診をお勧めします。希望を伝えればかかりつけの病院から紹介状を用意してもらえると思いますよ。 (産婦人科看護師)

ホルモン療法は、身長が低いというだけで行われるわけではなく、さまざまな検査を行い、ホルモン分泌に異常があることが分かった場合に行われます。医師によって方針は異なるかもしれませんが、少なくとも1人の医師から指摘があったことを踏まえ、なるべく早く専門機関を受診するようアドバイスされています。

参考資料:
・一般社団法人日本小児内分泌学会 「低身長
・Nordicare 「成長ホルモン治療をはじめられる方へのFAQ
・小児慢性特定疾病情報センター「小児慢性特定疾病における成長ホルモン治療の認定について(平成30年4月1日から)


2019/01/12

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