スキンケア

スキンケアをしないという選択。 お肌の「断食」はアリ?

「肌断食」という言葉を聞いたことがありますか?
お肌によいのであれば一度試してみたい…と思われる方もいるのではないでしょうか。
とはいえ、お肌の「断食」に関しては賛否両論。
そのメリットとデメリットを洗い出して考えてみましょう。

お肌の「断食」とは

一定の期間、食事を摂らないことを意味する「断食」。
「断食」の定義は多様で、古くは宗教的な意味合いから、食べ過ぎが多い現代においては胃腸を休ませるダイエット法の一つとしても注目を集めています。
それと同じように、お肌の「断食」も、スキンケアやお化粧を一定期間止めてお肌を休ませることを意味しています。
ただし、食事の断食の場合も、まったく何も食べない、ある食べ物を避ける、一日だけ、一週間だけ食べない…など、いろいろなパターンがあります。
肌断食も同様で、たとえばメイクは休むけれどスキンケア用品は使う、水洗顔だけで肌には一切何もつけないなど、幅広い方法があります。
また、肌断食に興味を持っていても、すっぴんで人前に出られない…という人もいるでしょう。
そのため、「プチ断食」や「週末断食」といった短期間の方法も提唱されています。

お肌の「断食」に期待される効果

肌断食のコンセプトは、日々のスキンケアやメイクが肌に過度な負担をかけている…ということです。
そこで、あえて肌をケアしない期間を設けて、肌が本来持っている機能を引き出し、肌荒れやトラブルを改善しようというのです。
そのため、お肌の断食を行うと次のような効果が期待できるとされています。

■スキンケアをやめることで肌本来の自浄作用が高まる


・皮脂の分泌が正常になり、肌の乾燥や皮脂の分泌過多によるテカリなどが改善する
・環境や季節の変化に伴う、刺激・ストレスなどに強くなる
・素肌のキメが整い、美しい肌になる
■化粧品に含まれる界面活性剤や防腐剤といった化学物質の刺激を避ける

・肌の負担が減り、敏感肌などのトラブルが改善する

このような効果が示されると、すぐにでも試してみたい!と感じると思います。
ただし、メリットだけを追いかける前に、お肌の構造やスキンケアについて、正しく理解しておく必要があります。

スキンケアやメイクはお肌に悪いの?

朝起きると、顔を洗って化粧水やクリームなどを塗り、メイクをして出かける。
帰宅後はメイクを落として洗顔などのスキンケアを行う。
多くの人が毎日行っているこのような習慣は、お肌にとって悪いことなのでしょうか?
確かに、やり方によっては肌に負担がかかる可能性も否めません。
しかし、既存のスキンケア方法が必要とされる理由は、次のように説明できます。
私たちの皮膚は、表面から順に「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層構造になっています。
皮膚は新陳代謝を繰り返し、汗腺と皮脂腺から出る脂分で表面を保護するなどして、潤いを保つ機能をもっています。
しかし、加齢によってその働きが衰えたり、紫外線やホコリ、乾燥といったさまざまな刺激によって、くすみやシワ・シミができたりします。
それらの影響を抑え、肌本来の働きを保てるよう研究されたスキンケア用品は、うまく活用すれば、肌の衰えを予防したり、補ったりする効果を期待できます。
また、メイク用品についても、防腐剤や添加物が多く入っている点は否めませんが、日本で販売されている製品については国の基準をクリアしていて、安全性はある程度確立されていると言えます。
たとえば、紫外線が肌に与えるダメージは深刻です。
何もつけないよりも、日焼け止めなどUVケア用品を適切に使用する方が肌の老化を防ぐことは明らかです。
さらに、お化粧をすると自分に自信が持てる、はつらつと過ごせるなど、心理的なメリットも大きいです。
ただし、きちんとメイクを落とさない、保管の仕方が悪い、自分の肌に合わない製品を使用し続けている…このような状況は肌トラブルを招く可能性が高くなります。

お肌の「断食」の前にメリットとデメリットを理解する!

このように、肌断食に期待される効果は魅力的ですが、だからと言ってスキンケアやメイクを一概に悪いと決めつけることはできません。
たとえば、肌荒れなどのトラブルが気になるときに一時的にメイクを休んでみる、平日は朝から晩まで長時間メイクをした状態なので、週末はお肌を休ませてみるなど、その時々のコンディションに合わせて取り入れるのであれば、無理なく肌断食にもトライできると思います。
しかし、これまで継続していたスキンケアを急に止めるという選択は、かえってお肌のトラブルにつながる可能性もあります。
とくに敏感肌やアトピーの方、肌トラブルを起こしやすい方などは、取り入れる前に皮膚科医に相談してみることをお勧めします。
肌断食のメリットとデメリットを理解したうえで、自分のお肌のコンディションを整える方法の一つとして心得ておきましょう。

<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師。株式会社とらうべ社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン

<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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2019/01/14

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この記事の監修/執筆

Mocosuku編集部