不妊

ゴールが見えない不妊治療…何歳まで続けるのが良いの?

不妊治療を始めて2年経過した女性から相談がありました。様々な治療を受けてもなかなか授からず、最近は年齢的に厳しいのではないかと思うようになりました。不妊治療には年齢の線引きはあるのでしょうか?専門家の回答を見てみましょう。

不妊治療中の女性からの相談:「何歳まで続けるのが良いの?」

39歳で妊活を始め、色々検査をし、そのあと5回人工授精をし、今はステップアップし、体外授精に取り組んでいます。生理が来る度に落ち込み、また、排卵もうまく出来ないこともあり、人工授精を1回見送ったりなどしながら、不妊治療を続けています。病院通いも待ち時間が長く疲れます。薬や注射に耐えていますが、いつまで耐えたらいいのか、ゴールが見えないことが辛いです。年齢も41になり、そろそろ年齢的には厳しいと思うのですが、何歳まで不妊治療を続けるのがいいのでしょうか。これ以上は、あまり効果がでないという年齢はあるのでしょうか。(40代・女性)

排卵と生理がくる限りは妊娠する可能性がある

不妊治療には年齢の線引きはありません。一般的には高齢になるほど妊娠する確率は下がりますが、排卵と生理がくる限りは妊娠する可能性があるようです。

排卵していて生理がくる限りは妊娠のチャンスはあるので不妊治療に何歳までという線引きはありません。(看護師)
高齢になればなるほど妊娠できる確率は低くなります。妊娠できる力を妊孕力(にんようりょく)ともいわれます。35歳以上が高齢妊娠といわれるのはその力のことも関連しています。35歳から妊娠できる力は急激に低下します。40歳を超えると更に減ります、45歳くらいになると妊娠の可能性は極めて低いということになります。(看護師)
市町村によっては、42歳くらいを目途に治療の補助の打ち切りを決めている場所もあります。ただ、可能性は0ではないので全く妊娠できないとも言い切れません。妊娠は諦めていたけどいきなり妊娠した、という40歳以上の方もよくみかけます。(看護師)
厚生労働省が実施している特定治療支援事業(特定不妊治療費助成制度)が見直されました。この見直しで、平成28年度から助成の対象が「治療を始めた初日の妻の年齢が43歳以下」であることが明記されました。これは、「妊娠・出産に伴うリスクが相対的に少ない年齢、治療により出産に至る確率がより高い年齢に、必要な治療を受けられるようにすることが重要」という観点から決められました。43歳以上の方は助成は受けられないですが、治療を続けることは個人の自由であることも書かれています。年齢が高くなると、妊娠率は低くなり、流産率や妊娠合併症などのリスクが高くなるのですね。(看護師)

ある程度ゴールを決めてみるのも良いでしょう

相談者様は、治療がいつまで続くか分からないことに対する不安があるようですので、ダンナさんと話し合って、ある程度ゴールを決めてみるようアドバイスがありました。また、同じ境遇の方々と話し合うことで得られることも多いようです。

自分とダンナさんの間で年齢や治療方法、二人が目的とするところを話し合って、ある程度ゴールを決めてしまった方が気持ちも少し楽になるかと思います。(看護師)
不妊治療に関するネットの掲示板にアクセスしたり同じ悩みを抱えた人たちの集まるグループや会に参加してみるのも良いです。そこで、色々ご自分の気持ちを話したり情報交換をすることで不妊治療に関するさま様々な知識を得ることにも繋がりますし、少しは気持ちに整理がつき気分も晴れるのではないかと思います。(看護師)

不妊治療は、排卵と生理がくる限りは年齢による線引きはないとのことです。線引きがない分、いつまで続けたら良いのか決めるのは難しいとは思いますが、今一度ダンナさんと話し合って、二人の中でのゴールを決めておくことをお勧めします。

参考文献:
・辰巳賢一 著 「最新 不妊治療がよくわかる本」 日本文芸社 出版 2013.03
・浅田義正/河合 蘭 「不妊治療を考えたら読む本」 講談社 出版 2016.07
・厚生労働省「不妊に悩む方への特定治療支援事業等のあり方に関する検討会」報告書


2019/01/31

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この記事の監修/執筆

助産師/看護師/保育士河井 恵美