薬(処方薬・市販薬)

妊娠中のパニック障害にどう対応すれば良い?

妊娠中は薬をなるべく飲まないように指導されますよね。しかし、持病がある場合どうしたら良いのでしょうか。専門家に相談してみました。

30代女性からの相談:「パニック障害の薬を飲んでも良い?」

現在36週の経産婦です。経過は母子ともにとても良好で臨月に入ります。5年ほど前に軽度のパニック障害を患いました。軽度だったので、数ヶ月の投薬で治りましたが、年に1回突発的に起こってしまいます。その年に1回が今回このタイミングで来てしまいました。精神科からお守りがてらコンスタンをもらっていますが、やはり使うのに抵抗があります。産婦人科の先生にも相談しましたが、頓服として一回服用する程度なら問題ないが、持続的に服用は避けるようにと指示がありました。一度飲んでしまうと継続してしまいそうで悩んでいます。このまま我慢すべきでしょうか。(30代・女性)

赤ちゃんへの影響はゼロではない

赤ちゃんへの影響はゼロではありません。しかし、パニック障害の薬を飲むことのメリットがデメリットを上回るようであれば、検討しても良いでしょう。

36週で妊娠後期にあたり、胎児の臓器も完成しています。多かれ少なかれ薬の成分が胎盤を通って胎児にいってしまうと考えられます。(看護師)
ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、妊娠初期に服用すると胎児に奇形が発生するリスクが高くなると言われています。また妊娠後期に服用することによる胎児への影響も指摘されており、出生後の「新生児薬物離脱症候群」が起こる可能性があります。(看護師)
妊娠中のコンスタンの内服の安全性がしっかり確立されているかというとそうではありませんが、最近では奇形をひきおこすリスクも低いと考えられるようになってきています。(看護師)
妊娠中の服薬については、服薬することのメリットがデメリットを上回る場合は服薬を勧めることが基本になっています。コンスタンを頓服で使用することと、このまま我慢すること、どちらの方がよいかということですね。(看護師)
赤ちゃんへの影響も気にはなりますが、無理に我慢して症状が悪化してしまうよりも、頓服して落ち着いた方が安全と考えることもできますね。今の症状と服薬しない場合の症状などを含めて検討されてみてください。(看護師)
質問者様は産婦人科の担当医にもしっかり相談されており頓服で1回の服用であればとの許可をもらっているのであれば内服してもいいと思います。(看護師)

担当医に相談しよう

現在の状況について、担当医にきちんと相談することが良いそうです。また、不安を最小限にするためにも、家族の協力を得るなど工夫してみましょう。

継続してしまいそうと思われる気持ちを主治医にご相談されるのも1つの手だと思います。(看護師)
コンスタンは、依存性のある薬物ですので、服用を続けると離脱することが難しくなる可能性があります。薬は絶対に飲んではいけないわけではありませんが、産後の赤ちゃんへの影響を考え、用量と服用期間についてパートナーや家族も同伴して、担当医としっかり相談して服用することが重要です。(看護師)

時には家族の力を借りよう

用法をしっかり守って内服すれば有用な薬です。中には過量に服用してしまう方もいるので、もし質問者様が過量服薬してしまいそうであればダンナさんや家族に内服薬を管理してもらうなど工夫してみてはいかがでしょう。(看護師)
不安やパニックを最小限にするために、早めに里帰りをしたり、ダンナさんの理解と協力を得たりするなどなるべく家族のサポートを受けられるようにしましょう。(看護師)
パニック障害は、産後に悪化する傾向があります。女性ホルモンの急激な変化、育児での睡眠不足やストレスなどから起こります。産後助けとなってくれる人、実家やパートナーなど家族からの協力が不可欠です。(看護師)

妊娠中、パニック障害の薬を服用するメリットがデメリットを上回る場合、薬を服用しても良いかもしれません。いずれも、担当医によく相談してから決めましょう。また、家族のサポートを受けられるように工夫することも大切です。

参考:
元住吉こころみクリニック「抗不安薬(精神安定剤)

監修者:南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケアトレーナー。株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での勤務を経て、とらうべ 社設立。医療職が企業人として女性の一生に寄り添うことを旨とし、30年にわたって各種サービスを展開中。

2019/04/03

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