痙攣(けいれん)

熱性けいれんで救急車を呼ぶべき? 正しい対処法を紹介

子どもの発熱で、気がかりなのが熱性けいれんですよね。相談者さんの友人の子どもは、熱性けいれんで救急搬送されたようです。けいれんを起こした時はどのような対処をしたら良いのでしょうか。専門家に相談してみました。

30代女性からの相談:「熱性けいれんの対処法を教えて」

子どもが発熱したとき、熱性けいれんを起こす可能性があると聞いた事があります。友達の子どもも熱性けいれんが原因で、救急車で運ばれたことがありました。子どもがけいれんを起こしたときには、けいれん時間をきちんと把握していた方がいいのでしょうか。インターネットで調べた時には1分以上続くけいれんは脳にダメージを与えてしまうと書いてありましたが、そういった場合は救急車を呼んだ方がいいのでしょうか。その他に何かしなくてはいけないのか、出来ることがあれば教えて欲しいです。(30代・女性)

熱性けいれんは高熱で発症する

熱性けいれんは、38℃以上の発熱に伴う発作性の病気です。主に5歳までの小さい子どもに起こり、成長とともに発作を起こさなくなるようです。

熱性けいれんは、38℃以上の発熱に伴う発作性の疾患です。意識障害とともにけいれんを起こすほか、一時的に脱力したり、一点をぼーっとみつめたり、白目をむいたりするのみなど、非けいれん性のものも一部にみられます。主に生後6ヶ月~5歳までに起こり、成長と共に発作を起こさなくなります。1度発作を起こした子の30%程度が繰り返すと言われており、熱性けいれんを起こしたことがある人のてんかんの発症率は2~7.5%程度といわれます。遺伝的な要因もありますが、突発性発疹・インフルエンザなど、急激に高熱がでる疾患がきっかけになります。(看護師)
熱性けいれんは熱の上がり始めに起こりやすいので、手足が冷たくなり熱が上がりはじめそうなとき・悪寒を訴えるとき・解熱剤を使用した後に再び上がり始めるときなどに注意して観察しておく必要があります。(看護師)

けいれん中は安全確保が大切

けいれん中は、怪我のないように安全確保が大切です。口の中にタオルを入れるのは、呼吸の妨げになり危険ですので、身体を横に向けるようにしましょう。場合によっては、けいれんの様子を録画して医師に見せても良いそうです。

けいれん中は安全の確保が大切です。周りに危険なものはないか、落ちそうな高い位置にいないかを観察し、怪我のないように見守りましょう。また、舌を噛むようなことはありませんので、口にタオルなどは絶対に入れないでください。呼吸の妨げになり危険です。また、けいれん中に吐いてしまうことがあります。その場合は、顔を横に向けるか横向きに寝かせ、嘔吐物が気管に流れ込まないようにしましょう。口の中のものを無理やりかき出そうとする必要はありません。(看護師)
通常けいれんは数分以内に治まりますから、けいれんを起こしたら、周囲の危険物を片づけ、時間をみながら落ち着いて全身を観察してください。どのようなけいれんだったかが重要になるので、体温や持続時間、左右差はないか、目の動きなどを確認して記録しておきます。携帯の録画機能を使うと、医師が画像で判断しやすくなります。(看護師)

救急車を呼ぶタイミングはけいれんの様子で判断しよう

熱性けいれんは、通常数分で治まりますが、5分~10分ほど続く場合もあります。熱性けいれんの発作は通常、脳への障害を残すことはないと言われています。5分以上続く場合や、発作が治まった後も意識・反応がない場合は、救急車を呼ぶようにしましょう。それ以外は、医療機関で受診するか夜間なら救急外来を受診すると良いそうです。

熱性けいれんは、数分で終わる場合もありますが、5分~10分ほど続く場合もあります。まずは、慌てずにけいれんの持続時間を測定し、もし5分以上続く場合は救急車を呼びましょう。通常、熱性けいれんの発作が10分程度続いても脳へ障害が残ることはないと言われています。(看護師)
けいれんの持続時間と同時に重要なのはけいれんが左右対称であるかどうかです。一部分だけ、片側だけのけいれんの場合は、単純な熱性けいれんではない可能性がありますので、その場合は救急車を呼びましょう。けいれん発作後、麻痺が残る時、また、けいれんが終わってもぐったりしている、意識がない、1日に何度も繰り返す、唇がむらさき色になるなどの場合も早急に救急車を呼びましょう。5分以内にけいれんが終わり、本人に意識がある場合は車やタクシーなどでかかりつけの小児科、夜間なら救急外来を受診しましょう。(看護師)

熱性けいれんは、高熱によって起こるけいれんの症状です。けいれんが起きた時は、怪我のないよう身の回りの安全を確認しましょう。5分以上けいれんが続く場合や意識がない場合は、救急車を呼ぶタイミングです。それ以外の場合は、かかりつけの医療機関か、夜間や休日なら救急外来を受診しましょう。

参考:
日本小児神経学会監修「熱性けいれん診療ガイドライン2015」診療と治療社 2015年3月

監修者:青井 梨花(あおい・りか)
助産師・看護師・タッチケアトレーナー。病院や地域の保健センターでの勤務を経て、株式会社 とらうべ 社員。妊娠・出産・育児相談や女性の身体の悩みに関する相談に親身に応じ、赤ちゃんタッチ講師も務める。一児の母。

2019/05/16

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