不妊治療

不妊治療を始めて体重が増えた…クロミッド錠の副作用?

不妊治療を始めてから急に体重が増えたという女性からの相談です。服用しているクロミッド錠の副作用を疑っており、体重増加が妊娠しやすさに影響するのではないかと心配しているようですが、専門家は何とアドバイスしているでしょうか。

身体についての相談:「クロミッド錠の影響なのか教えてください」

私は半年ほど前より不妊治療に通ってクロミッド錠を服用しています。多嚢胞性卵巣症候群と診断され、クロミッド錠を飲んでいますが卵胞の成長は遅いです。卵巣の中にはいつも超音波検査では2つか3つの影があるのですがなかなか妊娠には至っていません。不妊にはいくつかの考えられる理由があると医師に教えてもらいましたが、そのうちに肥満という項目がありました。最初不妊治療に通いだした時は毎月の体重の変化はありませんでしたが、不妊治療をはじめてから急に体重が増えはじめました。これはクロミッド錠の副作用の1つなのでしょうか。何か影響はありませんか。(30代・女性)

直接の副作用ではない

医学的には、クロミッド錠に体重増加という副作用はないとされているようです。とはいえ、治療全体がホルモンや食欲に影響を与え、体重増加につながっていることは考えられると指摘がありました。

クロミッド錠の一般的な副作用には、視覚症状、頭痛、情動不安、悪心、嘔吐、食欲不振、顔面潮紅、尿量増加、口渇などがあります。クロミッド錠の添付文書に体重増加という項目は見つけられず、医学的な根拠はないとされています。しかし、クロミッド錠の服用で体重増加を経験している方は多いです。これは、クロミッド錠を服用することによって、卵胞刺激ホルモンの分泌が増えるからと言われています。(看護師)
卵胞刺激ホルモンは、卵胞を形成し排卵を促すホルモンですが、これはつまり妊娠する準備をするということです。女性の身体は妊娠の準備をする際、身体に脂肪を貯め込もうとします。それにより体重が増加する傾向があります。(看護師)
クロミッド単体では体重増加は考えにくいですが、排卵後にhCG注射や女性ホルモン剤を使用していれば、その影響が考えられます。女性ホルモンは妊娠しやすい状態に近づけるものですから、そのため食欲がでたのではないかと思われます。ただし、クロミッド単体の使用でも、クロミッドの副作用に情動不安がありますから、食べることでストレスを発散させる方でしたら、食事量が増えて体重増加が起こることも考えられます。(看護師)

食事や運動に注意が必要

体重増加は妊娠しやすさに影響するため、食事や運動に注意し、体重管理をしっかり行うようアドバイスがありました。

おっしゃるように肥満体型ですと妊娠しにくくなるので、低カロリーでバランスのとれた食事を心がけてください。(看護師)
クロミッド錠の服用に問わず継続的な体重管理は重要です。急激な体重増加・体重減少はホルモンバランスに影響を及ぼしますので、食習慣・運動習慣に注意しましょう。(看護師)

クロミッド錠の副作用には、体重増加という項目はないようです。とはいえ、クロミッド錠の服用を含む不妊治療全体において、脂肪がたまりやすくなったり食欲が増したりすることによる間接的な影響は十分に考えられるとの指摘がありました。肥満体型は妊娠しにくくなるため、食事や運動に注意し、体重管理を心がけることが勧められています。

監修者:南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケアトレーナー。株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での勤務を経て、とらうべ 社設立。医療職が企業人として女性の一生に寄り添うことを旨とし、30年にわたって各種サービスを展開中。

2019/06/06

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