胎児への影響

ネイルのにおいや除光液は胎児に悪影響?

現在、いたるところにマニキュアや、セルフジェルネイルセットなどが販売されており、定期的に楽しまれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。マニキュアやジェルネイルは妊娠中でもできるのでしょうか。相談者さんは、セルフネイルをしていて、ネイルのにおいや除光液による胎児への影響を心配しています。ネイルによる影響について、専門家に相談してみました。

30代、女性からの相談:「ネイルのにおいやネイル落としは胎児に悪影響?」

私は普段からセルフでハンドネイルとフットネイルをしています。ネイルの価格帯は100円のものから2,000円台の物まで様々です。ネイルは独特なにおいがしますが、このにおいは母体を通して胎児に何らかの影響を与えたりしますか?また、除光液は皮膚や爪を通して胎児に影響がありますか。もし、害の少ないまたは害のないネイルケア用品があれば教えていただきたいです。(30代・女性)

アセトンのにおいで妊婦の体調に影響を与える可能性はある

ジェルネイルの除去で使うアセトンは、妊娠中に絶対回避しなければならない物質ではないようです。しかし、医学的に安全性が保障されているわけではありません。アセトンのにおいによって妊婦の体調に影響を与える可能性はあります。また、爪にトラブルが起こる可能性があります。

ジェルネイルの除去で使われるアセトンは、特定化学物質障害予防規制や有機溶剤中毒予防規制の項目には含まれていません。つまり、妊娠中に絶対に回避しなければならない物質とはされてはおらず、短時間のジェルネイルオフで吸入したからと胎児に直接影響があるということは報告されていません。(看護師)
アセトンのにおいが妊婦の体調に影響を与える可能性があります。におい自体が頭痛や吐き気・めまいを招く可能性があり、妊娠中は貧血やホルモンバランスの乱れなどからそれらの症状が強く現れる可能性があります。また、妊娠中は皮膚トラブルが起こりやすくなります。爪も皮膚の一部です。そのため、爪も弱くなっている可能性がありますので、ネイルを繰り返すことで爪にトラブルが起こる可能性があります。(看護師)
ネイルについて、「絶対に安全である」と医学的に保障されているわけではありません。しかし、一般的な方法で除光液やマニキュアを使用する場合、その中の成分が皮膚や爪を通して胎児に影響することは、あまり心配しなくてもよい、と言われています。有機溶剤フリーの製品を使用したり、においがこもらないよう換気をしっかりしたり、ネイルを変える頻度を減らしたりしてネイルを楽しんでいる方が多いようです。(助産師・保健師)

ネイルは爪から得られる情報を正確に把握できない

妊娠中は、全周期を通してネイルをおすすめできないようです。なぜなら、緊急時などにネイルをしていると、手術に必要な機械がすぐに使用できないためです。

何よりも妊娠中にネイルをすることを推奨できない理由は、緊急時に爪から得られる情報を正確に把握できなくなるためです。緊急時に呼吸状態を把握するために酸素飽和度を測定しますが、それは指の先端に装着します。ネイルをしているとその数値が正確に出ない可能性があります。また、医療者は爪の色や形などからも身体の状態を把握します。ネイルで覆われているとそれらの情報を正確に迅速に把握することが難しくなりますので、対応が遅れる可能性があります。そのため、妊娠中は全周期を通してネイルをすることはお勧めできません。(看護師)
妊婦健診の際に医師からネイルの使用をやめるよう指導される場合があります。それは、爪を確認することが健康状態を見る一つの指標になることや、緊急時(手術が必要になった際)にネイルをしていると、手術に必要な機械がすぐに使用できないことがあるからです。特にジェルネイルはすぐにオフできないため、妊娠中は控えたほうが望ましいでしょう。(助産師・保健師)

妊娠中のネイルは、必ずしも医学的に安全性が保障されているわけではありません。ネイルによって妊婦の体調に影響を与える可能性もあり、緊急時に健康状態を把握することの妨げになる場合もあります。そのため、妊娠中のネイルはなるべく控えるようにしましょう。


2019/04/12

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この記事の監修/執筆

助産師/看護師/保育士河井 恵美