無痛分娩

無痛分娩でも痛いの? メリットやデメリットは?

出産が近づくにつれて、我が子に会える嬉しさを感じる一方で、陣痛など不安は尽きないですよね。相談者さんは前回の出産で大変な思いをしたため、次の出産では無痛分娩を検討しています。無痛分娩のメリットやデメリットについて、専門家に相談してみました。

30代、女性からの相談:「無痛分娩について知りたい」

経産婦で、4人目を妊娠しています。経産婦だけど3人目の出産が意外にも難産になってしまい時間がかかり、陣痛・出産・産後と体がボロボロで大変だったので、4人目は無痛分娩もありかなと少し考えています。ただ調べてみると無痛分娩も麻酔が痛いとか、無痛分娩にしても結局出産は痛いだとかマイナスな情報もあり、自費で高くなるだけでメリットが無いならば選択しない方がいいのかと迷っています。無痛にした出産は出産とは言えないなんていうのも見てしまって。無痛分娩にした場合の正しいメリット、デメリットを知りたいです。(30代・女性)

無痛分娩のメリットは精神的負担を減らすこと

無痛分娩では、麻酔を使用することで副交感神経がより働くので、リラックスしながらお産に臨めます。体力の消耗を抑えられるので、産後の回復が比較的早いそうです。

無痛分娩は、アメリカや韓国などでは珍しくない出産方法で、海外では無痛分娩も出産の形態の一つと考えられています。母体への負担や出産への精神的負担を軽減するメリットがあります。また、心臓の病気などを持っている場合は医師の判断で無痛分娩を行う場合もあります。(看護師)
無痛分娩にも種類があり、計画的に入院する場合と自然な陣痛を待つ場合があります。いずれの場合も、ある程度は陣痛や促進剤を使って子宮口を広げる必要があります。この時の痛みは今までご経験された痛みと同じです。その後、麻酔を使って痛みを緩和していくことになりますが、硬膜外麻酔(局所麻酔)と点滴やガスによる麻酔(全身麻酔)の2つの方法があります。全身麻酔だと赤ちゃんにも影響が出ますので、硬膜外麻酔の方がよく使われています。背中の腰に近い部分に注射するので、「麻酔が痛い」というのはこのことだと思います。硬膜外麻酔をすると副交感神経が働くので、妊婦さんはリラックスしてお産ができ、陣痛をお腹の張りとして自覚できるので、自分でいきむことができます。体力の消耗が抑えられるので、産後の体力の回復が比較的早いです。 (助産師・保健師)

無痛分娩のデメリットは微弱陣痛になること

無痛分娩のデメリットは、せっかく来ていた陣痛が弱まり、微弱陣痛になってしまう場合があることです。麻酔の効果を感じられない場合もあるため、担当医ときちんと相談しましょう。

デメリットとしては、麻酔を使用することで、せっかく来ていた陣痛が弱まってしまい微弱陣痛となってしまう場合があること、麻酔の母体への影響がゼロではないことです。ご質問者さまがどのような目的で無痛分娩を選択されるのかということが、なにより重要になってくるかと思います。まずは、無痛分娩を扱っている産院を探し、産院からの説明をよくきいて、通院に無理がないかなどよく検討されることをお勧めします。無痛分娩は妊婦の誰でもができるものではなく、産院独自の適応条件があると思います。(助産師・保健師)
硬膜外鎮痛法の効果についても個人差があり、とてもよく効いたという場合と効果が薄かったという場合があります。担当医のカウンセリングをしっかり受け、硬膜外鎮痛法の方法とその効果を確認して、出産方法を決めることが必要です。(看護師)

無痛分娩も選択肢の1つ…家族と相談して決めよう

無痛分娩をはじめ、出産方法の選択肢が増えることは、良いことです。家族とよく話し合ってから決めるようにしましょう。

10ヶ月間大切に育てた赤ちゃんは、どんな方法で生まれたとしても可愛く、愛おしく感じられます。また、母親は、育児をしながら赤ちゃんと一緒に成長し、母親になっていくものですから、無痛分娩を選んだから母親として失格だということを考える必要はありません。(看護師)
生まれてくる赤ちゃんは母親だけのものではなく、父親であるダンナさんやご兄弟の大切な家族です。また、赤ちゃん自身の人生に関わってくることもありますので、ご家族ともよく話し合われることをお勧めします。選択肢が増えることは良いことだと思います。大切なことは、より良い方法を周りの意見に流されずにどのように選べるか、ということだと思います。(助産師・保健師)

無痛分娩には、リラックスしてお産に臨めるメリットや微弱陣痛になってしまうなどのデメリットがあります。無痛分娩も選択肢の1つとして、担当医や家族とよく相談してから決めましょう。

監修者:南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケアトレーナー。株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での勤務を経て、とらうべ 社設立。医療職が企業人として女性の一生に寄り添うことを旨とし、30年にわたって各種サービスを展開中。

2019/10/18

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