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原因は汗づまり? 水虫と間違えやすい「汗疱状湿疹(かんぽうじょうしっしん)」とは

ジメジメしたこの季節、不快な症状のひとつ「かゆみ」が気になるという人は多いと思います。
そんな「かゆみ」の症状のなかに、水虫と似ている「汗疱状湿疹(かんぽうじょうしっしん)」という皮膚トラブルがあります。
あまり聞き慣れないかもしれませんが、間違ったケアをすると症状が悪化してしまうため注意が必要です。

汗疱状湿疹の症状

汗疱状湿疹は別名「汗疱性湿疹(かんぽうせいしっしん)」「異汗性湿疹(いかんせいしっしん)」とも呼ばれます。
多くの場合手のひらや指の外側にできますが、足の裏にできるケースもあります。
初期の段階では汗疱という1~2mmくらいの小さな水ぶくれができます。
やがてつぶれると皮がふやけ、ジュクジュクした湿疹となります。
一つひとつの水泡が近い場所にでき、互いにくっついて大きな水泡になるケースもあります。
そうなると、個人差はあるものの、我慢できない猛烈なかゆみや痛み、炎症が起こります。

水虫に似ている症状、水虫との違い

水虫もかゆみや皮膚のカサカサ、ジュクジュク、赤み、水ぶくれといった、似たような症状を伴います。
しかしながら、水虫の原因は「白癬菌(はくせんきん)」というカビの一種による感染です。
また、水虫は、スリッパやバスマット、爪切りなどを介して、他の人にもうつります。
汗疱状湿疹は、原因となる菌がいない、他の人にうつらない、という点で水虫とは大きく違います。
それでは、汗疱状湿疹は何が原因なのでしょうか。

汗疱状湿疹の原因、なりやすい人

現在のところ、汗疱状湿疹のはっきりとした原因は分かっていません。
しかしながら、汗をかきやすい人や逆に汗をかきにくい人、汗をよくかく季節に多い…といった要因から、発汗との関連性が指摘されています。
また、持病や生活環境による免疫反応も、発症や症状の悪化に関与していると考えられているようです。
次の条件に当てはまる人は、汗疱状湿疹になりやすいとされています。


・汗をたくさんかきやすい
・体質的に汗をかきにくい(汗腺が細い人など)
・乳幼児
・金属アレルギー
・慢性の扁桃腺炎、副鼻腔炎
・タバコを吸う
・ストレスが多い

汗疱状湿疹の治療と予防

自然に治癒することも多いのですが、放っておいて重症化する例も見受けられます。
患部は荒れているように見え、不快な症状も続きますので、「汗疱状湿疹かな?」と思ったら早めに皮膚科を受診しましょう。
ステロイド剤や保湿剤などの外用薬や、かゆみ止めの内服薬で治療していきます。
また、原因と考えられている要素を少なくする心がけも大切です。
これは同時に汗疱状湿疹の予防にもなります。

■こまめに汗を拭く

たくさん汗をかいて「汗腺(かんせん)」という汗が出る穴が詰まり、水ぶくれができると考えられています。
こまめに汗を拭き、汗が詰まらないようにしましょう。
乳幼児は皮膚を清潔にして、汗をかいたら拭くようにします。

■汗をかきやすい体質づくりをする

汗をかきにくい人は、汗腺を鍛え、汗をかきやすい体質づくりを目指してください。
運動習慣をつける、入浴する、冷房の使用を控える…などがよいでしょう。

■金属アレルギーを避ける

原因となる金属が何か分からないときは、皮膚科やアレルギー内科で検査できます。
時計やベルトのバックル、アクセサリーなど、ふだん身に着ける品を見直して、直接肌に触れないようにしましょう。

■慢性の扁桃腺炎、副鼻腔炎を治す

慢性の扁桃腺炎や副鼻腔炎では、「病巣感染(びょうそうかんせん)」という免疫学的異常を起こしやすいことが分かっています。
これは、もともとの病気とは違う場所の細胞を、自己の免疫反応により攻撃してしまい別の疾患を引き起こすものです。
この病巣感染が、汗疱状湿疹にも影響するという見方があります。
このような持病がある人は耳鼻科でしっかりと治療しましょう。

■タバコを吸わない、ストレスを溜めない

タバコやストレスは免疫力を低下させます。
タバコを吸う人はこれを機に禁煙してみませせんか。
また、ストレス対策として、運動や趣味、リラックスする時間を持つなど、自分に合った対処法を見つけておいて、ストレスを長引かせないようにしましょう。

<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお かおるこ)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン

<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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2019/07/06

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この記事の監修/執筆

Mocosuku編集部