副反応

予防接種後の発熱、受診すべき目安はどれくらい?

赤ちゃんの時期は予防接種がいくつもあるので、スケジュールどおりに進むよう、体調管理にはひときわ気を遣うものです。予防接種後の発熱を心配するママに対して、小児科医の大井先生はどのようなアドバイスをしているのでしょうか。

ママからの相談:「予防接種後の発熱で受診する目安は?」

赤ちゃんが予防接種を受けた後、熱が出たら受診しに来てくださいとよく言われます。しかしまだ赤ちゃんで体温が高いせいか、37.4℃から37.5℃の発熱はよくあります。機嫌がよく、他に症状がなければ38℃までは家で様子を見るのですが、それでもよいでしょうか。インフルエンザなどが流行っている時期に病院へ行くのには抵抗があります。(30代・女性)

38℃以上でも元気なら様子を見て、家庭で解熱のための対処を

予防接種後の発熱は一時的なもの。様子をよく観察し、総合的に受診を判断してください。家庭で様子を見る場合は、解熱のための適切な対処をしましょう。

予防接種は、少量の病原体を接種することで、体内に抗体を作るものです。抗体ができる反応として発熱する場合がありますが、一時的なものなので、持続しなければ心配ありません。38℃以上の発熱でも、お子さんが元気にしていれば、すぐに病院へ行く必要はありません。
赤ちゃんの発熱は38℃以上とされています。赤ちゃんは普段でも体温が高いので、発熱しているのかどうか把握しにくいですが、機嫌がよいか・母乳やミルクの飲みはどうか・鼻水が出ているか・呼吸が苦しそうか、などの症状を観察し、総合的に判断することが大切です。
発熱をしていても元気なら家で様子を見ていても心配はありませんが、発熱したらできるだけ水分補給をしてください。解熱させるため、手首にある橈骨動脈、脇の下にある腋下動脈、鼠径部にある鼠径動脈など、大きな動脈を冷やしてください。ただし、脇だけ、鼠径部だけなど部分的に冷やします。急激な体温低下は内臓に負担をかけ、たくさんの汗をかき、脱水を招いてしまう可能性があります。また、保冷剤を使う場合は凍傷の恐れがあるので、タオルなどで包み、長時間同じ部分を冷やすのは避けましょう。

普段と違う様子なら受診を、迷ったら専門機関に相談もできます

赤ちゃんの様子を観察して普段と様子が違うときや、お母さんが心配に思うときは、すぐに病院を受診しましょう。病院での感染が心配なら事前に問い合わせてみても。判断に迷うときに利用できる電話相談やウェブサイトもあります。

小さいお子さんは自覚症状がはっきりせず、高熱が続くと他の臓器にも悪影響を及ぼす可能性があります。発熱でぐったりしてミルクを飲まない、嘔吐を繰り返す、痙攣を繰り返すときなどは病院を受診してください。
お母さんが心配だと思うときは病院を受診してよいと思います。ただ、風邪の流行時には、待合室などで逆にうつることもあるので、事前に予約したり、病院に問い合わせてから受診するとよいでしょう。
休日や夜間、子どもの急な病気にどう対処したらよいのか、病院を受診した方がよいのかを、小児科医師や看護師に電話相談できる厚労省のサービス「小児救急電話相談」があります。#8000でお住まいの都道府県の相談窓口につながります。また、厚労省の日本小児科学会が作ったウェブサイト「こどもの救急」では、症状をクリックすると、すぐに救急に駆け込むべきか、翌日まで様子を見てよいのかの目安を教えてくれます。

赤ちゃんは普段から熱が高いので、予防接種後に38℃以上の発熱があっても、他に気になる症状がなければ、解熱のための対処をしながら家で様子を見てよいようです。しかし様子がいつもと違うときや、お母さんが心配なときは、すぐに受診を考えることも大切です。


2015/07/07

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この記事の監修/執筆

小児科医/女医+(じょいぷらす)大井 美恵子