発達の遅れ

2015/07/27

おもちゃの貸し借りができない3歳児…このままで大丈夫?

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専門家監修記事(Q&Aコメント)

おもちゃの貸し借りができない3歳児…このままで大丈夫?

幼少期は他者との関係を学んでいく時期です。貸し借りができない3歳のお子さんに悩む相談者に、看護師さんたちはどうアドバイスしているのでしょうか。

ママからの相談:「貸し借りがうまくできません」

3歳の息子と近所の公園に砂場遊びの道具を持って行きますが、他の子どもが指一本でも触れると怒って押しのけます。そして他の子の玩具は気になれば強引に奪って泣かせています。本やテレビなどを活用しながら練習をしていますが、いざその場になると全くできません。今後、集団生活でうまくやっていけるのか、トラブルにならないか心配です。(30代・女性)

反抗は成長過程に不可欠

反抗しながら社会性や道徳性を学び始める時期でもあるため、お子さんにしっかり向き合うことが大切です。

2~3歳頃に「魔の2歳児」という反抗期があります。この時期がなければ、思春期になって意思薄弱や自己の弱さが問題になります。お子さんの言動に振り回されず、大らかな気持ちで見守ってください。(産科・婦人科看護師)
自分がしたいことを他の人がしてしまった時など、自分の気持ちをコントロールできず、怒ったり泣いたりすることで感情をぶつけます。自立に向けて自分の意見を主張し、ダメといわれることで、自分の感情や行動をコントロールすることを学びます。(産科・婦人科看護師)
3歳になってから他者との関わりを学んでいくので、息子さんの態度は一般的です。絵本などで社会性をつちかい他人を思いやること、玩具を取り上げられた子どもはどうも思うかなどを話してあげましょう。(一般内科看護師)
イヤといった時は、その理由を聞いてお子さんの気持ちに共感し、肯定的な声掛けをしてください。危険なことは、落ち着いた口調で理由を理解できるまで教えましょう。よいことをした時には、大げさなくらい褒めてください。かんしゃくを起こして手がつけられない場合は、少しお子さんから離れて落ち着くのを待ちます。落ち着いたら、しっかり抱きしめてあげてください。(産科・婦人科看護師)

発達における3歳児の特徴を理解

お子さんを理解するために、発達面の以下の3点を意識してください。

1.社会性の発達:子どもが意識的な自立・独立を求める発達を見せ始める時期。特に自分の行動・態度の評価を人に求め、自分も他者の行動・態度をよく観察し、他者を受け入れていこうとする社会的意識が発達します。この時期の子ども同士の健全な相互作用は、人生の初期の社会人間関係の経験として子どもの将来に影響を与えます。

2.自己概念の発達:3歳児は自己中心性が強いのですが、社会的影響を受けながら自分自身と他者との関係を徐々に認識するようになります。

3.道徳性を学習する時期:道徳性の発達は子どもの精神的、社会的、情緒的、文化的発達と密接な関係があります。子どもにとって善悪や正と不正について学習することは、良心を育て、自分の行動や態度をどのようにすれば社会的に受け入れられるかを学ぶことです。(一般内科看護師)

心配なら小児科で相談を

心配な場合は医者に相談するのも良いでしょう。

「こんな態度なら砂場には連れて行かない」と告げ、本人に考えさせることも必要です。説明してもうまく理解できない、また改善が見られない場合には、小児科で先生に相談した方がよいかもしれません。(一般内科看護師)
他社とのコミュニケーションがうまくいかない場合、何らかの疾患がある可能性も否定できません。なかでもアスペルガー症候群は基本的に学習面、運動面の発達においては問題が見られませんが、時に攻撃的になり、他の子どものおもちゃを取り上げることも多く見られます。言葉は流暢に話せますが、相手の気持ちを理解し、何を求められているか察することが困難なため、会話が成り立たない場合が多いです。(一般内科看護師)

社会性を学ぶこの時期のお子さんに向き合い、それでも改善が見られない場合は、医者に相談するのもよいかもしれません。


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