急性虫垂炎

早く発見したい子どもの急性虫垂炎!原因と症状、治療法について

子供はちょっとしたことで腹痛を起こしやすいものです。ただし中には治療を急ぐ病気である場合があるので、日頃から子供の体調を慎重に観察し病気には適切に対処していきたいですね。特に注意したいのが、「急性虫垂炎」です。子供の急性虫垂炎が重症化するとどうなるのか、また急性虫垂炎の症状と治療法について説明していきます。

急性虫垂炎(盲腸炎)とは

子供に急な腹痛が起こった時、原因として考えられる病気のひとつに「急性虫垂炎」があります。特に「急性虫垂炎」は小児の場合、手術の原因となる腹部の疾患の中で最も頻度が多いものです。急性虫垂炎は、右下腹部の腸にある「虫垂」に炎症が起こる病気です。虫垂とは腸のくぼみ「盲腸」の先端にある小さな突起物で、虫垂炎にかかると盲腸まで炎症が広がりやすいことから「盲腸炎」とも呼ばれてきました。

虫垂は免疫機能に関係していることも分かっていますが、ヒトの体にはそれほど影響がないため、炎症を起こした時は手術で切除する治療法が一般的です。また適切な治療を行えば早く回復できる病気です。

ただし発見や治療が遅れると急性虫垂炎が重症化し、命に関わることもある「腹膜炎」を併発する可能性もあるので、子供の症状に虫垂炎の疑いがある場合はすぐに受診することがのぞましいです。

急性虫垂炎の原因と症状、発症する確率

急性虫垂炎は2歳以上であれば、どの年代にも起こり得る病気ですが、好発しやすいのは10代という特徴があります。また一生に発症する確率は15人に1人の割合といわれています。

主な症状はうずくまらずにはいられないような強い腹痛、吐き気、嘔吐、食欲不振、発熱です。最初はへそを中心とした腹部全体に腹痛が起こり、次第に痛む部分が右下腹部へと移動していきます。また右下腹部を押したり軽く飛び跳ねたりすると、反跳痛と呼ばれる強い痛みが起こりやすいのも特徴です。

最初は虫垂の軽い炎症が起こる程度ですが、時間の経過と共に化膿を伴うようになり、さらに治療が遅れると虫垂に穴が開く「穿孔性虫垂炎」へと進行してしまいます。穿孔によって膿が虫垂から腹腔内に出ていってしまいます。それによって腹膜炎を併発する危険性が高まります。腹膜炎を併発している場合には、すぐに治療が必要なので、至急病院で診察を受けなければなりません腹痛や吐き気などの症状に加え、39度以上の高熱が出ている場合などはすぐに病院を受診しましょう。

虫垂炎の原因ははっきりしていませんが、細菌感染、便のかたまりや異物の侵入による閉塞などが考えられています。

急性虫垂炎の治療法について

子供の急性虫垂炎は進行しやすく、初期症状だけでは原因が判断されにくいため、急性虫垂炎が見落とされて、穿孔性虫垂炎まで進行してしまう場合があります。

急性虫垂炎は、腹痛が始まってから半日程度で右下腹部痛に痛みが限局してくるのでこの時点で急性虫垂炎を疑って適切な治療を受けさせれば、早く回復させることができるでしょう。ただし放置すれば、たった1日でも穿孔性虫垂炎へ進行する可能性が高くなるので、子供が腹痛を起こしたら、いかなる時でも虫垂炎の兆候がないか観察し、少しでも疑わしい場合は小児科または外科を受診させることがのぞましいといえます。

急性虫垂炎は触診、血液検査、超音波検査などの結果で判断され、状況によっては直ちに虫垂の切除手術が行われます。軽症の場合には抗生物質の投与で炎症を抑えることも可能ですが、虫垂を切除しない限りは再発しやすいため、根本的な治療は手術といえるでしょう。また基本的に急性虫垂炎の発症を予防することは難しいので、まずは保護者が子供の虫垂炎の兆候を見逃さないようにしてあげることが大切ですね。


2015/07/29

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