特発性血小板減少性紫斑病

出血斑ができる特発性血小板減少性紫斑病の原因と症状、治療法は?

特発性血小板減少性紫斑病(ITP)という病気、ご存知ですか?何らかの理由で血小板に対して自己抗体ができ、破壊されてしまう病気です。出血を止める役割のある血小板の数が急激に減少するため、身体の様々な部分に出血斑ができてしまいます。そんなITPの治療法や症状などを紹介していきます。

特発性血小板減少性紫斑病(ITP)ってどんな病気?

特発性血小板減少性紫斑病(ITP)は、血小板を減少させるような他の病気や薬剤の使用がないのに血小板の数が減少し、出血しやすくなる病気です。体や手足、顔などの様々な部分に出血斑ができたり、歯茎や鼻の粘膜、腸などからも出血することがあります。

急性型と慢性型があり、急性型の場合は6カ月以内に血小板の数が正常に戻りますが、慢性型の場合は6カ月以上血小板が減少している状態が続きます。急性型は小児に多く、慢性型は大人に多いと言われています。
子どもの場合は、急性型が約8割から9割を占めます。

特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の原因は?

原因はいまだに不明で、なぜ自己抗体(抗血小板抗体)ができてしまうのかはわかっていません。しかし、小児に多い急性型ITPでは、ウィルス感染や予防接種の後に起こることが多いと言われています。

自己抗体がくっついてしまった血小板は、脾臓で次々と破壊されてしまいます。健康な人の血小板の寿命は8-10日ですが、ITPの患者さんでは血小板の寿命がこれよりも短くなっていると言われています。

特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の症状や判断基準は?

特発性血小板減少性紫斑病(ITP)にかかると、様々な大きさのかゆみや痛みのない出血斑(皮下出血)が、手足や顔などにできます。症状が悪化し、血小板の数がより減少している状態になると歯肉出血、鼻出血、胃や腸などの消化管の出血(下血)、血尿、脳出血などの命にも関わる大出血を起こす可能性があります。

健康だと血小板は、15万-40万/μl程度あることが多いですが、ITPでは10万/μl未満になります。ITPは、まず血小板減少を起こす他の病気や薬剤の副作用を否定してから、血液中の血小板数が10万/μl未満の時に診断できます。

特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の治療方法は?

特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の治療方法は、血小板の数や出血の有無で決まります。
目標の血小板数は、3万/μl以上で、出血症状が出ないことが大事です。
自己抗体が原因なので、免疫を抑制する副腎ステロイドを内服します。
しかし、出血症状があったり、血小板数が1万/μl未満をきたすような緊急時には、免疫グロブリンや血小板輸血を行い、血小板の数が3万μl以上になるようにします。

長期のステロイド治療は副作用があるため、血小板数が3万/μl以上を維持できる最小限の量を内服するようにします。もしステロイドなしでも3万/μl以上を維持でき、皮下出血のみなど出血の症状が軽ければ、内服なしでも良いと言われています。

これらの治療をしても出血症状が改善しない場合は、血小板を破壊する脾臓(ひぞう)の摘出を行うことがあります。以前は免疫力の関係から5歳以上が脾摘の適応でしたが、最近では予防接種をすれば2歳以上でも脾摘を勧められることがあります。


2015/08/26

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