二分脊椎

2015/08/26

二分脊椎ってどんな病気?原因と症状について

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二分脊椎ってどんな病気?原因と症状について

二分脊椎という病気ご存知ですか?胎生3~5週のころに異常が発生することで、二分脊椎などの神経管奇形が生じる先天性の病気です。二分脊椎は嚢胞性二分脊椎と潜在性二分脊椎があり、どちらの病気であるかで処置の方法が異なってきます。

二分脊椎ってどんな病気?

二分脊椎(にぶんせきつい)とは、神経管異常が生じる先天異常です。胎生3~5週で外胚葉(がいはいよう)から脊椎と皮膚が分かれる際に異常が起こると、脊髄がふくらみ、袋状になる「嚢胞性二分脊椎」や処置を行わなくてもよい可能性もある「潜在性二分脊椎」になります。

二分脊椎は、高い頻度でみられる先天異常です。世界での発生率は1000人に1人、日本での発生率は3000人に1人の確率といわれていましたが、日本での発生率は近年増えつつあります。

二分脊椎の原因は?

二分脊椎が起こる原因には、環境要因と遺伝要因の2つの要因が関係しています。

環境要因としては、胎生早期の段階における葉酸の欠乏やビタミンAの過剰摂取、抗てんかん薬の服用などが考えられます。

遺伝要因では、人種や葉酸代謝の多型などの原因が知られています。

二分脊椎はどうやって診断するの?

二分脊椎の診断は、嚢胞性二分脊椎か潜在性二分脊椎なのかによって、診断方法や病気に気付く時期が異なります。

嚢胞性二分脊椎の場合、脊髄破裂(せきずいはれつ)、脊髄髄膜瘤(せきずいずいまくりゅう)、髄膜瘤(ずいまくりゅう)の3つにわけることができます。どの場合でも出生前に超音波診断や羊水検査によってわかり、出生前にわからなかった場合でも出生時に体の表面を見て嚢胞性二分脊椎と診断することが可能です。診断は脊椎や頭部を、CTやMRIで詳しく調べることでわかります。

潜在性二分脊椎の場合は、出生前にはわからず、出生してから病変が起こっている部位の皮膚が多毛になっていたり、血管腫や脂肪腫ができていたりすることで病変に気付きます。そのため、潜在性二分脊椎は発見が遅れることもあります。

二分脊椎の症状は?

二分脊椎の症状は、嚢胞性二分脊椎か潜在性二分脊椎かによって異なります。

嚢胞性二分脊椎の症状は、両足の運動麻痺や感覚の低下、膀胱直腸の障害などです。脊髄の異常の症状が重ければ重いほど、障害の程度も重くなります。膀胱の機能障害が起こるため、失禁や残尿が起こって腎臓に感染を起こす腎盂腎炎(じんうじんえん)も合併症として引き起こされます。

潜在性二分脊椎は、無症状の場合もありますが、脊髄障害の症状が出ることもあります。神経腸嚢胞や皮膚洞、脂肪腫などを合併することもあります。皮膚洞が合併症として起こると、細菌感染が原因の髄膜炎にもなります。


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