ライ症候群

2015/08/26

インフルエンザ治療が原因?子どもの「ライ症候群」の症状や治療法について

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インフルエンザ治療が原因?子どもの「ライ症候群」の症状や治療法について

インフルエンザや水痘治療のためにアスピリンを使用したことが、ライ症候群を引き起こしているのではないかと言われています。未知な部分がある症例ですが、命に関わる場合もあるため、気になる症状がある場合は早急に受診しましょう。

ライ症候群とはどんな病気?

オーストラリアのライ氏によって1963年に初めて報告された症例のため、ライ症候群と呼ばれています。ライ病とは全く異なる病気で、秋から冬にかけて起こりやすいと言われています。

ライ症候群は、急性脳症に肝臓に脂肪物質が大量に出現してしまう脂肪湿潤を合併し、脳浮腫、高アンモニア血症、低血糖などの症状を起こす病気です。症状が進んでしまうと死に至ってしまうこともあります。原因としてはインフルエンザA型、B型、水痘の治療のために用いられる薬の一部やアセチルサリチル酸(アスピリン)が関与しているのではないかと言われていますが、特定されていません。乳幼児期に多い病気で、発見が遅れると脳障害が残ったり死亡したりするケースも見られるので注意が必要です。アスピリンに対する警告が出されてからは、症例数は減少しています。

ライ症候群の症状と治療方法は?

症状は、インフルエンザや水痘の症状が見られてから約5日前後で急に嘔吐するような身体の変化と、悪夢を見たり混乱したりするような精神的な症状が見られます。したがって、ウイルス性の病気が治癒していく時期に吐き気や嘔吐の症状、精神的に急変するような様子が見られたらライ症候群を疑い、すぐに受診することが大切です。

症状が進んでしまうと、小脳が炎症を起こして体が麻痺してしまったり、過呼吸や光に対しての過度な反応がおきたりします。さらに検査によって脂肪肝が発見され、血中アンモニアの量も増大します。非常に症状が重くなってしまうと昏睡状態に陥って呼吸が停止してしまいます。初期症状が現れてからは進展が早い病気です。

ライ症候群と診断されたら、然るべき医療施設で治療を早急に受けなければなりません。症状や状態によって薬が投与されるほか、輸血や透析など専門的な処置が施されます。早期に発見されれば治癒率は非常に高く、再発もさほど心配はありません。しかし、重度になってからですと治癒率が極めて低くなってしまいます。また一度は命をとりとめたものの、精神的あるいは身体的な障害が残ることもあるのだと覚えておきましょう。


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