血友病

2015/08/26

血液が固まらない「血友病」、その原因や特徴・治療について

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血液が固まらない「血友病」、その原因や特徴・治療について

切ったりすりむいたりと怪我をしたときに出血しても、いつかは必ず止まりますが、血友病だと体内外の出血が止まりません。我が子や周りの子が血友病の場合、どのような対応をすればよいのでしょうか。血友病について解説します。

血友病ってどんな病気?

血友病は、血液中の凝固因子が少ないため、出血しても止まりにくくなる病気です。ほとんどの場合は先天性ですが、ごくまれに、後天性のケースがみられます。1~13まである凝固因子のうち、欠乏している因子によって血友病Aと血友病Bの2種類に分類されます。血友病Aは5000人に1人、血友病Bは25000人に1人、血友病AとBの合併は男児5000人に1人の割合で発生しています。

血友病の原因は遺伝子

血管内を流れる血液が、怪我などによって外部に出てしまう場合、血を止めるために血小板と凝固因子が働きます。血友病の原因は、この凝固因子が少ないことです。血友病Aも血友病Bも、不足している凝固因子はX染色体に存在しており、正常なX染色体がある場合には遺伝しない伴性劣性遺伝のため、通常は男児のみが発症します。しかし明らかな家族歴を認めない例も、約半数あります。

特徴的な出血症状は?

血友病の症状で多いのは、関節内出血です。これは、繰り返す出血によって、かかとや肘、膝、足などの関節が変形したり硬直したりする症状です。また、筋肉内出血や頭蓋骨内出血、鼻出血、血尿、歯肉出血など体の各部分での出血も見られます。
生後6カ月以降になると運動量が増え、ハイハイによる肘や膝の皮下血腫、つかまり立ちや歩行による足や膝の関節の出血、転倒時の止まらない口内出血などの出血症状で気づくことが多いです。

血友病とうまく付き合いながら生活するために

血友病の治療には、足りない凝固因子を補充する出血時補充療法と、出血を予防する予防的補充療法の2つがあります。
万が一出血した場合には、横になったり患部が動かないよう固定したりし、安静を保ちます。冷却スプレーや氷、保冷剤などで患部を冷やし、清潔なガーゼや不織布、布で押さえて傷口を圧迫止血します。冷やすときには、長時間冷やして凍傷にならないよう注意しましょう。また、圧迫止血は包帯やサポーターなどで行うことも可能です。台の上に足を乗せるなど、患部を心臓よりも高い場所で保つようにしてください。

入園や入学の際には、保育士や教師と連携することが大切です。血友病だからといって、出血を怖れて運動をしないわけにはいきません。運動することで筋力が鍛えられ、関節を保護して出血を軽減する事にもつながります。スポーツや運動をする際には、使う筋肉や関節、身体の接触頻度などを調べた上で行うと安心です。間接に負荷を加えず筋肉を鍛えられる水泳は、血友病患者にぴったりといわれています。


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