結節性硬化症

小児期に多い「結節性硬化症」、その原因と症状・対処法について

結節性硬化症という病名を聞いたことがないという人も多いかもしれません。結節性硬化症の症状や原因、対処法を知っておくことで、発症にいち早く気づき、適切な対応をすることができます。結節性硬化症について解説するので、是非参考にしてください。

結節性硬化症とは?

結節性硬化症は、発達障害や自閉症、てんかん、頭痛、腹痛、血尿、脈の乱れなど様々な症状が全身に現れる病気です。症状の程度や種類は、年齢や個人によって大きく異なります。小児期に発症することが多く、6000人~1万人に1人の罹患率といわれています。

結節性硬化症の原因は遺伝子異常

結節性硬化症の原因は、遺伝子異常です。タンパク質のmTORをコントロールするTSC1遺伝子もしくはTSC2遺伝子の一部が変化してしまい、働きが悪くなることが原因とされています。遺伝子が変化し、うまく働かなくなることで、mTORが過剰に働き、体のあらゆる場所に腫瘍を作って様々な症状を引き起こすのです。遺伝性の病気で、精子か卵子の遺伝子に偶然変化が起こって発病します。

結節性硬化症の症状

結節性硬化症の症状は、体のあらゆる場所に色々な症状が出てきます。一度にすべての症状が出るのではなく、成長し年を重ねるごとに様々な症状が現れることが多いです。中には、一生症状が出ない人もいます。

乳児期には、てんかんや心横紋筋腫、白斑が多くみられます。てんかんは特に点頭てんかんや複雑部分発作が多いです。心横紋筋腫は良性の腫瘍ですが、不整脈の原因となることもあります。白斑は、日焼けをすると目立つようになります。

1歳~6歳の幼児期には、自閉症やADHD、発達障害といった発達の遅れや、いぼ、皮膚のしみが多くみられます。幼稚園に入園する頃から、頬周辺に赤い糸くずのようなしみや、小さく硬いいぼのようなものがいくつも現れるケースがあります。また、脳に腫瘍が見つかる症例も存在します。腫瘍のある場所によっては、頻繁に嘔吐したり、頭痛を訴えたりすることもあります。

7歳~12歳の学童期には、血管線維腫や脳腫瘍、網膜の腫瘍などが多くみられます。血管繊維腫とは、下あごや頬にできる赤みを帯びて数mm盛り上がったポツポツとした病変のことです。網膜に腫瘍ができた場合、ごく一部(3-5%)では増大し失明する可能性もあります。

結節性硬化症だと思ったら

まずは小児科や小児神経科を受診し、症状に応じて眼科や皮膚科なども受診して合併症の有無を調べてもらいましょう。症状がない場合もあるため、定期的に受診して病気の状態を把握し、適切な治療を受けることで日常生活への影響を抑えることができます。てんかんを発症している場合には、てんかん発作を抑制する薬を飲ませ、規則正しい生活で発作が起こるのを防ぎましょう。最近では、新しい治療法として、mTORを抑制するお薬を使えるようになってきています。


2015/08/26

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事の監修/執筆

専門家監修記事