ファロー四徴症

先天性心疾患の「ファロー四徴症」、その原因と症状・治療法について

ファロー四徴症は、4つの特徴をもつ先天性の心疾患です。症状の現れ方によって治療方法や時期が異なるため、保護者が正しい知識をもっておくことが大切です。産まれてから初めて分かる病気なので、妊娠中の方も知っておくとよいでしょう。

ファロー四徴症とは

ファロー四徴症は、1888年にフランス人医師によって報告されたチアノーゼ性心疾患です。「右心室流出路狭窄」「心室中隔欠損」「右心室肥大」「大動脈騎乗」という4つの先天性疾患が同時にあることが特徴です。「心室中隔欠損」とは、左心室と右心室の間に孔があいている状態のことで、「大動脈騎乗」は、大動脈の方向がずれてしまい、心室中隔欠損の上に乗っている状態です。チアノーゼ発作が乳幼児期に起こることで判明するケースが多くあります。

ファロー四徴症の症状

ファロー四徴症の大きな症状は、チアノーゼ状態です。チアノーゼ状態は、先天性の4つの心疾患によって、肺に行くべきはずの汚れた静脈血が動脈血に混じってしまい、全身を巡ることで引き起こされるもので、粘膜や皮膚が青紫色に変色します。

乳幼児期は、哺乳時や泣いた時に多くみられ、ミルクを飲み切るのに時間がかかります。また、体格も小さ目になる傾向があります。歩き始めると、運動したときに息切れをしたり、しゃがみ込む姿勢をしたり、太鼓のバチのように指先が変形したりすることもあります。運動時にしゃがみ込む姿勢をするのは、肺に多くの血液を送るために行っていると考えられています。 それぞれの症状は、4つの心疾患の程度によって異なります。

ファロー四徴症の原因

ファロー四徴症のうち、約10%は染色体異常によって起こるダウン症などの合併症として起こるとされています。また、妊娠中に母体が風疹などのウイルスに感染したり、出産前に栄養の偏った食生活をしていたり、41歳以上の高齢で出産したりといった妊娠環境がリスク要因として考えられています。

ファロー四徴症の治療法

ファロー四徴症は施設によりますが、3カ月から1歳くらい、体重が6-8kgで手術を行います。手術によって、約9割の子どもが成人し健康な日常生活を送っているという米国国立衛生研究所の報告があります。もし治療を行わなかった場合、低酸素発作や発育の遅れ、心不全などが起こり、成人できないまま亡くなってしまうこともあります。手術後は心臓専門医の診察を定期的に受け、経過観察の検査や必要に応じて投薬を行います。場合によっては運動を制限する必要があるため、主治医としっかり連携を図り相談しながら生活を送ることが大切です。


2015/08/26

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