絨毛膜羊膜炎

早産の原因にもなる「絨毛膜羊膜炎」とは?

早産の原因ともいわれている「絨毛膜洋膜炎」をご存知ですか?この病気は、早産だけではなく、胎児の成長にも重大な影響を引き起こす可能性があります。ここでは絨毛膜洋膜炎の症状や治療法、早産リスクとの関連について解説します

絨毛膜洋膜炎とは

子宮の中にいる胎児は、卵膜といわれる3層の膜(脱落膜、絨毛膜、羊膜)に包まれています。その内羊膜と絨毛膜が炎症を起こした状態が絨毛膜洋膜炎です。妊娠中期に起こりやすく、炎症がひどくなっていくと、子宮収縮が起こるため、早産や前期破水を引き起こす原因となってしまいます。早産の約20~30%はこの病気が原因といわれています。
また、胎児へ重大な影響を及ぼすことでも知られており、早産による極低出生体重児になることがあります。さらに、呼吸窮迫症候群になる可能性が約3倍、周産期死亡率が約4倍にまで増加したり、脳性麻痺を発症したりするリスクも高まります。
絨毛膜洋膜炎には、特に自覚症状がないため本人が発症に気付かず過ごすケースも多いです。

絨毛膜洋膜炎で早産のリスクが高まる?

絨毛膜洋膜炎になると、炎症を引き起こす物質が子宮を収縮させる物質を作り出します。その結果、子宮が収縮したり、子宮頸管が柔らかくなったり短くなったりして子宮口を広げてしまいます。出産時と同じような状態になってしまい、早産になってしまうのです。
また、炎症を起こした所には好中球という白血球が多く集まり、発症原因の細菌を食べてやっつけようとします。その時に卵膜や頸管のコラーゲンを分解する物質を出してしまうため、膜の組織がもろくなり、破れやすくなって破水しやすい状態になり、早産に繋がってしまうのです。

絨毛膜洋膜炎の検査や治療法

絨毛膜洋膜症は初期段階で診断するのは難しいといわれていますが、癌胎児性フィブロネクチンなどの免疫炎症物質の検査なども行われています。
治療法は、妊娠週数や症状によって異なります。妊娠中に、おりものの臭いや色などいつもと違うと感じたら医師に相談してください。頸管粘液や膣分泌物を検査し、必要に応じて抗菌薬を投与します。もし下腹部痛や母体と胎児の脈拍数の上昇、38度を超える高熱などが見られた場合には、早産の防止ではなく、胎児を外に出すことを優先します。しかし、妊娠24週未満の場合は、生まれても赤ちゃんに後遺症が残ったり、赤ちゃんが命を落としたりすることが考えられるため、子宮収縮抑制剤などを用いて早産の予防に務めます。


2015/09/08

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