教育

2015/09/10

モノ作りする大人の姿、子どもたちに与える影響とは?

この記事の監修/執筆

ゆび編み伝承師湯野澤 いづみ

モノ作りする大人の姿、子どもたちに与える影響とは?

ドイツ生まれのシュタイナー教育とモノ作りの関係性

わたしの本業は、身体の一部であるゆびを道具代わりにて糸を編む、日本発祥のゆび編みを国内外に伝承していくこと。作品を作って売る“作家”ではなく、老若男女にゆび編みを教える“先生”です。作家でなく先生にこだわる理由は、モノ作りをひとりで愉しむのではなく、みんなとシェアしたいから。

野外音楽フェスティバル(以下、フェス)の雰囲気が好きで、2012年から様々なフェス・イベントに参加してゆび編みワークショップを展開していますが、福岡で行われたSUNSET LIVEというフェスでゆび編みを教えていたとき、参加者の女性からこんなことを言われました。『ゆび編みって、シュタイナー教育にいいですね』。
はて? と思いました。シュタイナー教育をそのとき初めて聞いたわたしは、それがゆび編みとどうリンクするのか、興味津津でなりません。

女性は、編みながらこう説明してくださいました。『大人が椅子にどっぷり座って編み物をしている回りで、子どもが自由に遊んでいるとしましょう。子どもは遊びながら、時に、編みものをする大人を見ます。モノ作りする大人の豊かな表情や姿を見て子どもは安心し、また自由な遊びに戻るのです』。なるほど。ゆび編みを子どもに教えているとき、パパママはせっせと子どもの一生懸命な姿を写真に収める光景をよく見かけますが、パパママが作っている姿を見る子どもたちも同じなのですね。モノ作りをしている姿というのは、見ている人にも癒しを与える。それからちらっとシュタイナー教育を検索してみました。

シュタイナー教育とは、オーストリア生まれのルドルフ・シュタイナーがドイツで始めた教育実践。教育そのものが芸術行為であることが大切だと考えています(学校法人 シュタイナー学園より)。

ざっくりとですが、シュタイナー教育は手仕事が多いようです。わたしはシュタイナー教育に興味を持って勉強したり実践することはありませんが、このときの女性の思考がずっと心にあり、自分なりにモノ作りの豊かさ・必要さを感じるようになりました。

モノ作り=瞑想タイム・糸セラピー

以前、10日間のヴィパッサナー瞑想合宿なるものに興味本位で参加したことがあるのですが、苦痛で苦痛でたまりませんでした。それ以来、“瞑想”と聞くとあのときを思い出して苦笑いしてしまうのですが、瞑想にもいろいろあると最近気付きました。

都内の静かな住宅街にある我が家で、ある日、ひたすら糸整理をしていたとき。音楽もテレビもつけ忘れるほどあまりに無心になっていて、ふと気付くと、セミや風鈴の音、近所の子どもの声などの自然音が聴こえてきて、『なんて気持ちいいんだろう、これも瞑想だな』と感じたのです。瞑想合宿のように、決められた時間に、ただなにもせず目を閉じて座る、という瞑想が苦だっただけのようで、わたしにとってこの瞑想は、逆にいろんなことが頭をよぎってしまう。だけど、モノ作り瞑想は本当に無心になれて、わたしに合った瞑想法のようです。

また、森林セラピー・イルカセラピーなどある中で、糸セラピーという言葉を聞いたことがあります。わたしは普段、糸に触れていますが、教室の参加者さんは『毛糸触ったのなんて何年ぶりだろう』と言いながら、もこもこ糸をずっと触っていたり、完成したほわほわシュシュを、ほほにすりすりする人もいました。このような自然な言葉や行動を見たとき、糸セラピーは本当にある!と実感しました。

がんばっているからこそ、忙しくて、思い通りにいかなくて、子どもが中心の毎日の中で、ストレスがたまる現代社会での仕事や子育ては仕方ない。仕方ない中で、一日1~2時間でも、自分へのご褒美として、リセットとして、モノ作りする時間を取り入れてみてはいかがでしょうか。大人が豊かな心を持つことで子どもにどうのような印象を与えるか、一緒に実践してみませんか。モノ作りといってもなにをしよう? そんな方におすすめなアイテムを次回紹介したいと思います。

モノ作りとシュタイナー体験ができる【ヨガフェスタ】が近日開催

9月21日~23日(月火水)の連休に、パシフィコ横浜で開催される日本最大のヨガフェスタに、ゆび編みワークショップとシュタイナー体験(お話とモノ作り)が登場! 授乳&おむつ交換室、ベビーブースなどを設置したマタニティ&キッズエリア内で開催します。入場無料のイベントなので、ぜひ遊びにいらしてください!

ヨガフェスタ横浜 2014

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