日本脳炎

2015/09/27

日本脳炎の予防接種、副作用の心配はまだあるの?

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日本脳炎の予防接種、副作用の心配はまだあるの?

日本脳炎の予防接種について、重篤な副作用が問題となり一時期、ワクチン接種の推奨が取り下げられていました。現在ではまた摂取が推奨されているようですが、それでも副作用が心配だと悩むママに、医師や看護師さんたちは何といっているのでしょうか。

ママからの相談:「日本脳炎の予防接種を避けてきましたが、やはり受けさせるべき?」

日本脳炎は、これまでのワクチンの普及のおかげで発症率が極めて減少したのと、予防接種をした子どもへの重い副作用の発症がまれですが確認されたことから、我が子への接種を避けてきました。しかし最近、日本での日本脳炎の発症率がわずかながらも増加しているとインターネットで知り、また、最近になりワクチンが改善されたと聞いたので、それなら受けさせようか検討中です。(30代・女性)

日本脳炎とはどんな病気?

蚊が媒体となりウイルス感染して発症する日本脳炎ですが、具体的にはどのような病気なのでしょうか。潜伏期間や症状について、以下のように教えていただきました。

日本脳炎は、蚊に刺される機会が減少したことや生活習慣の改善などから感染者数は激減していますが、一番の理由は、ワクチンの影響といえます。日本脳炎は日本脳炎ウイルスを持った蚊に刺されることで感染しますが、発症すると対処療法しかなく死亡率も高い上に、重篤な後遺症を残すのが特徴です。(産科看護師)
日本脳炎は1~2週間の潜伏期間の後、高熱・頭痛・嘔吐・意識障害・神経障害を起こし致命率は15%と高く、麻痺などの後遺症を残すこともあります。(内科医師)

新しいワクチンの開発で、再び接種が推奨されるように

重篤な副作用の事例が出て一時期、接種の推奨が取り下げられましたが、現在は新しいワクチンが開発されたことで、小児に定期接種がすすめられています。しかし、どの予防接種も副作用はゼロではないため、そのリスクについて医師と相談した上で、接種を決定するとよいでしょう。

平成17年にマウスの脳成分のワクチンで重篤な脳脊髄炎を発症した事例があり、これによって日本脳炎の予防接種を推奨しなくなりました。しかし、平成21年にアフリカミドリザルの腎臓から新しいワクチンが作られ、脱髄性疾患の可能性はほぼないとされています。現在は日本では6カ月以上90カ月未満と9歳から13歳までの2回定期接種を受けることがすすめられています。しかし、どの予防接種も100%副作用がないとはいえないため、接種にあたっては医師の診断を受けて、よく話し合って検討してください。(産科看護師)
日本脳炎の発症頻度は年間数名程度で、ワクチンによる発症防止効果は80%とされています。以前のワクチンの副作用問題で平成17年に積極的勧奨は取り下げられていましたが、以前のワクチンはもう流通しておらず、平成22年から再度、積極的に接種するように厚生労働省が勧告しています。(内科医師)
ワクチンは、接種しないで病気にかかってしまったときのリスクと、ワクチンを接種したときに、ごくまれに起こる副作用のリスクを比べて判断するのがよいでしょう。もちろん国が推奨するものは、接種した方が副作用のリスクを上回る利益があると判断しているものです。(内科医師)

万が一、重篤な副作用が出たらどうしようと、接種を躊躇するママも多いかもしれません。しかし現在は、新たなワクチンの開発で、また接種が推奨されていますし、一度、医師とよく相談してはいかがでしょうか。


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