インフルエンザ脳症

インフルエンザの合併症に注意!インフルエンザ脳症とは

乳幼児のインフルエンザの合併症として気を付けていたいのがインフルエンザ脳症です。インフルエンザによる発熱後に痙攣や意識障害などが起き、悪化すると死亡してしまったり後遺症が残ってしまったり。インフルエンザ脳症にならないための予防方法や、対処法を見てみましょう。

インフルエンザ脳症とはどんな病気なのでしょう

インフルエンザ脳症と似たものに、インフルエンザ脳炎があります。これはインフルエンザのウイルスが脳にも侵入してしまって起こるものです。一方インフルエンザ脳症はインフルエンザウイルスをやっつけようとする働きをする、体内のサイトカインという数種類の物質が関係しています。インフルエンザウイルスからの攻撃でサイトカインが過剰に反応しすぎて体の中の免疫機能が上手く働くことができなくなり、からだがガタガタと痙攣したり、呼んでも応答が鈍いような意識障害、さらには怖がったり幻覚が見えたりするような異常行動などを起こすようになります。その上次第に呼吸がうまくできなくなったり血管が詰まってしまい、いろいろな臓器の障害にも繋がってしまいます。これらの症状は発熱してから早くて数時間、または一日以内で見られる場合が多く、残念ながら後遺症が残ってしまったり命を落としてしまう場合もあります。

インフルエンザ脳症の初期症状に見られる痙攣などは、熱性痙攣と非常に似ています。目安としては、熱性痙攣の場合は痙攣している時間が短いのに対し、インフルエンザ脳症の痙攣は10〜15分続いたり、短くても頻度が多い、または左右対称でない傾向にあります。しかし、家庭で確実に見分けることは非常に難しいので、痙攣を起こした場合はすぐに医療機関に連絡をしましょう。

インフルエンザ脳症の治療方法

インフルエンザ脳症はいろいろな臓器の影響が出始めてしまってからでは、何らかの後遺症が残ってしまう確率が非常に高くなってしまいます。後遺症には、手足などの麻痺、ものを上手く飲み込めなくなる、歩行が困難になる、寝たきりになってしまう、知能や運動神経に影響してしまうなどが挙げられます。また、インフルエンザ脳症によって全体のおよそ8%の子どもが死亡してしまうケースが見られます。ですから、なるべく早く医療機関で診察してもらい、処置を受けることが大切です。

医療機関での治療方法としては、対症療法に加えインフルエンザウイルスがこれ以上増えないようにする抗ウイルス薬や、点滴によるステロイド薬の投与、あるいは血液製剤の投与などがおこなわれます。また脳を保護する脳低温療法がおこなわれることもあります。いずれにしても、家庭ではなく医療機関でおこなう方法ですから、心配な症状が少しでも見られたらすぐに医療機関へ連絡し、なるべく早く治療が受けられるようにしましょう。

インフルエンザ脳症にならないための予防法

インフルエンザ脳症に至ってしまう原因ははっきりとわかっていません。ですからインフルエンザ脳症にならないようにする一番の予防法はインフルエンザにかからないことです。特にインフルエンザが流行する時期はあらかじめ予防接種を受けておいたり、うがい・手洗いをこまめにすることを心がけましょう。インフルエンザ脳症は、発熱から1-2日以内に症状が出ることが多いので、かかってしまうと防ぐことが難しいです。しかし予防接種をしておけば、体に侵入したインフルエンザウィルスに対してすぐに抗体を作ることができる可能性があるので有効と言われています。

インフルエンザ脳症は特に5歳くらいまでの子どもがかかりやすい合併症ですから、日頃からインフルエンザにならないような予防策をとるように心がけましょう。


2015/09/28

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