しもやけ

子どもの「しもやけ」、原因と症状・ケアについて

寒い季節に起こりやすい「しもやけ」。小さな指が真っ赤に腫れ、強いかゆみを伴うなど、子どもにとってはつらい症状をもたらします。子どもに起こりやすいしもやけについて、その発症のしくみや原因、おうちでの心がけやケア方法などをご紹介します。

そもそもしもやけってどういうもの?

足や手の指が赤く腫れ上がり、痛みとかゆみが混在しているようなしもやけ独特のつらさ。子ども時代に経験したというお父さんやお母さんもいらっしゃるのではないでしょうか。 大人でも環境により発症しますが、しもやけは、より子どもがかりやすい傾向がある皮膚疾患です。正式には「凍瘡(とうそう)」と呼ばれています。足の指に発症するケースが多く見られますが、中には手指や耳たぶなどに発症することもあります。

子どものしもやけの症状とは?

しもやけは症状により大きく2つのタイプに分けることができます。ひとつは、患部が熟れた柿のように腫れる「樽柿(たるがき)型」、そしてもうひとつは、赤い発疹となって現れる「多形滲出性(たけいしんしゅつせい)紅斑型」です。

子どもに多いのは樽柿型のしもやけですが、多形滲出性紅斑型もときどき見かけます。樽柿型では患部は赤紫色になり、指がひとまわり太くなったようにパンパンに腫れる場合があります。また、外気の冷たさを感じる場所ほど発症しやすいため、足の小指から始まるケースも多いでしょう。
チリチリとした独特のかゆみと、ズキズキするような痛みが特徴です。
患部が熱を帯びているような感覚も伴います。
冷えて血行が悪くなっている血管が急に温められ、血流が増すことで神経が刺激されるために見られる症状です。子どもは、がまんできずにかきむしってしまい皮膚を傷つけてしまうこともありますので、しきりにかゆがっているような様子をみたときには、早めに適切なケアをしてあげましょう。

しもやけが起こるしくみ

足や手の指が赤く腫れ上がり、痛みとかゆみが混在しているようなしもやけ独特のつらさ。子ども時代に経験したというお父さんやお母さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
大人でも環境により発症しますが、しもやけは、より子どもがかりやすい傾向がある皮膚疾患です。正式には「凍瘡(とうそう)」と呼ばれています。足の指に発症するケースが多く見られますが、中には手指や耳たぶなどに発症することもあります。

しもやけは、寒さや冷えにより末梢の血液循環が悪くなることがきっかけで起こります。長い時間、低温の環境におかれることで手足の指先が血行不良になります。また、単に気温が低いだけでなく気温の寒暖差や患部の皮膚温度の変化も関係しています。特に平均気温が5℃程度の季節に、朝晩と日中の気温差が10℃以上あるような気象条件で発症しやすいとされています。

それは、単純に気温が低い中で手足の指先が冷えることだけが要因なのではなく、屋外で冷えきったあとに室内で温まり、また屋外で冷えるといったような繰り返しの環境にさらされることで、指先や足先の血液がうっ血し、炎症を起こすのです。また、冬の朝などに、とても冷えた状態で置かれている幼稚園や学校の上履きで活発に動くうちに、今度は汗によって靴の中の温度が上昇し蒸れた状態になります。蒸れたまま履き続けると、やがて皮膚の表面温度が下がり冷えてくるのです。
このような靴の中の湿度環境も、こどもの足にしもやけを生み出す要因のひとつと言えます。つまり、外気に影響されて「冷える⇔温まる(蒸れる)」を繰り返すような状況がしもやけを引き起こしやすくするわけです。

しもやけでの病院の受診

・しもやけで受診した方がよいのはどんなとき?

以下にあるしもやけのケアと予防法を試してみて、一週間ほど経過しても症状が緩和しない場合 には、薬を用いた治療が必要です。 特に、皮膚が崩れてしまい、びらんや潰瘍になってしまった場合には、抗生剤などの内服も必要です。一週間以内に治らないしもやけや、程度がひどい場合は、病院で診てもらいましょう。
症状が長引く場合には、しもやけ以外の疾患も疑い、検査が必要なこともあります。

・しもやけは何科を受診すればよい?

しもやけは皮膚科で扱う疾患です。小さな子どもでも、小児科よりも皮膚科受診が良いでしょう。

しもやけはどのように治療するの?

・しもやけの治療法

しもやけの症状を緩和するためには、まずは湯舟に浸かり、患部をマッサージするのがおすすめです。
また、長引くしもやけや症状が悪化した場合には、皮膚科で薬を出してもらいます。
皮膚科では、主にビタミンEの内服や外用、ヘパリン類似物質外用などの治療を行います。
ビタミンEやヘパリン類似物質は、患部に塗布することで血行促進の効果が期待できます。
また、皮膚が赤みを帯びてかゆみが強い場合には、抗ヒスタミン剤の内服やステロイド剤の塗布で対応します。 びらんや潰瘍まで悪化している場合は、抗生物質の内服や外用、さらに潰瘍治療剤や血管拡張薬を用いることもあります。

・しもやけ治療に使われるステロイド薬の種類

ステロイド剤には抗炎症作用があります。しもやけの痛みやかゆみは患部の炎症によるものですので、ステロイド剤の塗布により症状の緩和が期待できます。ステロイド剤はしもやけの他にも、アトピー性皮膚炎の治療に用いる薬として知られています。ステロイド剤というと副作用が気になり、弱いものを用いたくなることもあるかもしれません。しかし、症状が強いのに弱いステロイド剤を使用しつづけた場合、効き目が薄くだらだら使いになってしまい、それがかえって症状を悪くしたり副作用をまねくこともあります。自己判断で市販のステロイド剤を使用する前に、皮膚科を受診することをおすすめします。

おうちでできるケアとは?

しもやけになってしまった場合には、市販されているビタミンE配合の軟膏剤を炎症部分にやさしくマッサージしながら塗り込んだり揉んだり、お風呂でよく温まり血行を促進させましょう。ただ、温まるとかゆみが増すため、お湯の温度が熱すぎないように気をつけましょう。それでもがまんできない場合には、何度か水をかけながら温めるようにすると、かゆみが落ち着くこともあるようです。
かきむしってしまい皮膚が傷ついた場合には、自己判断のケアをせず、皮膚科を受診するようにしましょう。

しもやけは、症状が出はじめてしまうと、大人でもかなりつらいものです。特にかゆみはとても強く、子どもにとっても大きなストレスとなるでしょう。だからこそ、しもやけにならないような配慮をし、事前に防ぐことがいちばんの対策と言えます。

子どものしもやけを予防するには?

では、子どものしもやけを防ぐために、おうちではどのような点に気をつけるとよいのでしょう?

しもやけを防ぐには、できるだけ冷たい空気や水に皮膚をさらさないようにすることが第一です。気温が下がり冷える季節になっても薄手の靴下を履いていたり、雨や雪がしみるような靴を履いて、濡れた状態のまま過ごすような環境は、しもやけを発症させやすいので注意が必要です。保温性や通気性に優れた、季節に合った靴下や靴を用意し、万が一、靴の中が濡れた場合には、放置せずに中をしっかり乾かしましょう。雪遊びの際には、靴下を重ね履きさせるなどして末端が冷えない対策を十分にしてあげてください。
また、ゴム長靴は冷えやすいほか、素材上通気性が悪く蒸れやすいことからも、しもやけ対策にはあまり望ましくありません。

しもやけ対策にはビタミンEの摂取もオススメ

ビタミンEは、血行を促進する働きがあります。普段から積極的に取り入れて、血行不良にならない体づくりをするのも効果的です。またビタミンCも一緒に摂ると吸収が良くなるのでおススメです。卵やチーズ、大豆製品や海苔、かぼちゃなどは、ビタミンEを豊富に含み、また、子どもにもなじみのある食材ですので、上手に活用したいですね。


2015/09/28

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この記事の監修/執筆

医学博士 、皮膚科専門医/女医+(じょいぷらす)小澤 佑美