外回転術(がいかいてんじゅつ)

2015/10/08

逆子をなおす「外回転術(がいかいてんじゅつ)」とは?

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逆子をなおす「外回転術(がいかいてんじゅつ)」とは?

逆子なおしの方法には様々な種類がありますが、その中でも医師が行い、特に胎児への働きかけが大きいと言われている方法が外回転術です。熟練を要する技術のため実際に行える医師は少なく、またリスクも少なからず抱えてはいます。

逆子への対処法で最も効果があるといわれているのが外回転術

外回転術は妊婦のお腹に手を当て、外側から胎児が回るよう促す逆子の対処法です。
直接的にアプローチできることから、お灸や逆子体操など様々な逆子対処法と比べても特に成功率が高い方法と言われています。
しかしそれでも胎児が頭を下に向けてくれるのは約6割程度、さらに術後に再度回転しまうケースもあるため、絶対直るとも言い切れないのが現状です。

逆子のリスクとは

お腹の中で胎児が脚を下に向けて納まってしまう逆子は、分娩時に大きなリスクを抱えることになります。
逆子分娩は比較的産道を通りやすい身体が先に生まれ、後から大きな頭が時間をかけてゆっくりと生まれる、という通常と逆の流れです。
このとき先に産まれた赤ちゃんのお腹とママの胎内に残る胎盤をつなぐ「へその緒」が産道と頭に挟まれるかたちとなり、へその緒は圧迫され酸素や栄養の供給量は減少します。
そのためなるべく短時間でのお産が望ましいとされるのですが、特に初産婦は産道が狭く頭が通るのに予想以上の時間がかかることもあります。

このような通常分娩のリスクを回避するために近年では帝王切開での出産を勧める医師や、選択する妊婦が増えています。
外科手術の技術向上にともない帝王切開のリスクは大幅に軽減されてきてはいますが、それでも麻酔や開腹によるリスクはやはり付きものです。
また母親は術前術後の不便や痛みも伴います。

外回転術の方法

外回転術は胎児の向きに合わせて回す方向を決め、妊婦のお腹の上から胎内を押すように力を入れていきます。
刺激によって産気付いてしまわないよう張り止めの薬を服用したり、より胎児が回りやすいようクッションなどでお腹の位置を高く上げることもあります。
施術自体は数分で終わりますが、胎児の様子を観察するためのエコー検査も欠かせないため通常の検診よりは長くかかります。
また基本的には入院を必要としませんが、母体や胎児の状態、医師の方針によっては経過観察のため短期の入院となる場合もあるようです。

外回転術にもリスクはある

分娩時のリスクを考えると外回転術は積極的に行い逆子を直したほうがいいようにも思われがちですが、実は外回転術にもいくつかのリスクがあります。
強い力を加えたことにより胎盤剥離や破水、子宮収縮を引き起こし早産や切迫早産、緊急帝王切開となった事例も低頻度ながら確認されています。
また子宮奇形や前置胎盤、臍帯巻絡の場合は母体や胎児の生命を脅かす事態に発展するリスクが高く、これらが確認された場合はもちろん僅かでも可能性が考えられるケースでは外回転術を見送ることがほとんどです。


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