もやもや病

2015/10/21

子どもの「もやもや病」の症状について

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子どもの「もやもや病」の症状について

「もやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)」という病気をご存知ですか?原因不明の珍しい病気なのですが、脳という重要な器官に起こる病気のため、子供に兆候が見られたらすぐに病院を受診させる必要があります。子供のもやもや病の特徴と治療法について知識を持っておきましょう。

もやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)とは?

「もやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)」は、脳にある太い動脈の末端にあるウイリス動脈輪という血管が狭くなり、脳の血流が滞ってしまう病気です。

ウイリス動脈輪が詰まると、脳の血流を補おうとして周辺に細い血管が発生します。脳血管造影検査で撮影すると、それらの細い血管がもやもやした煙のように見えることから、「もやもや病」と呼ばれるようになりました。

もやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)の原因ははっきり分かっていませんが、家族の遺伝が影響していると考えられています。年間に発症する頻度は10万人に0.4人前後とされ、日本では特定疾患に指定されている難病のひとつです。

大人と子供で違うもやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)

もやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)には大きく分けて2つのタイプがあります。一つは脳血管が狭くなることで脳の血流が不足する「虚血型」、もう一つはもやもや状の血管が破れて出血を起こす「出血型」です。

虚血型では、脳の血流が不足した時に一時的な手足のしびれやまひなどの症状が起こります。出血型では、脳出血によって命に関わる大きなダメージを受けることが多くなっています。

もやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)は年齢に関係なく発症する病気ですが、好発しやすいのは5~10歳と40歳頃となっており、子供には虚血型、大人は出血型が多いのが特徴です。しかし子供は脳が成長するために十分な血流が必要なため、もやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)にかかると脳の発達にも影響を及ぼすことがあります。

子供のもやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)の症状

子供のもやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)は、一時的に脳が酸欠に陥る「一過性脳虚血発作」や「脳梗塞」を伴うのが特徴です。激しく泣く、運動する、楽器を吹く、といったきっかけで脳の血流が不足すると、一時的に手足のしびれ、ろれつがまわらない、まひ、けいれん、失神などの症状を起こしてしまいます。また脳の発達に支障が出ると知的障害を伴う場合もあります。

もやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)の治療について

子供に一過性脳虚血発作がしばしばみられるようならすぐに病院を受診し、MR血管造影や脳波検査といった専門的な検査を受け、原因を究明する必要があります。

もやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)と診断されたら、一過性脳虚血発作を予防する薬を飲んだり、必要に応じて脳血管のバイパス手術を受けたりして、脳の血流が正常に導かれるようにしていきます。

子供のもやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)では脳が血流不足に陥るのを予防するため、日常生活では運動や楽器演奏を控えなければならない場合もありますが、適切な治療を受けて症状が安定していれば、通常の日常生活を送ることも可能です。


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