甲状腺の異常

2015/10/21

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の原因や症状、治療法は?

この記事の監修/執筆

専門家監修記事

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の原因や症状、治療法は?

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)は甲状腺ホルモンの分泌過剰によって新陳代謝が異常に高くなり、多汗や頻脈、手の震え、疲れやすさなどが現れる自己免疫疾患です。治療には抗甲状腺薬による治療のほかにアイソトープ療法や甲状腺の摘出手術などの方法があります。

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)とはどんな病気か?

バセドウ病は甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることによって甲状腺機能亢進症を起こし、甲状腺の腫大や多汗、頻脈、また疲れやすさや落ち着かないなどの症状が現れます。甲状腺の病気は女性に多いことが特徴ですがバセドウ病も女性に多く、発病の頻度は男性のおよそ4倍といわれています。年齢としては20歳代~30歳代に多い病気です。

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の原因

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)は自己免疫疾患の一つといわれています。詳しいことは解明されていませんが、身体の中に甲状腺を刺激する自己抗体(TRAb)が作られることで甲状腺ホルモンが過剰に分泌されて甲状腺機能亢進状態を呈します。その結果、新陳代謝が異常に亢進してさまざまな症状が出ると考えられています。
また、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の患者の場合、親や兄弟がバセドウ病に罹患していることも多く、遺伝的な要因が指摘されています。

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の症状

症状としては甲状腺の腫大で首が腫れる、また多汗や頻脈、心悸亢進、眼球突出、手の震え、体重減少、さらに疲れやすい、落ち着かないなどのさまざまな症状が現れます。
花粉症の人の場合は、花粉症の時期に症状の悪化や再発がみられることもあります。

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の検査・診断

血液検査によって甲状腺刺激ホルモン(TSH)や遊離トリヨードサイロニン(FT3)、また自己抗体(TRAb)や甲状腺刺激抗体(TSAb)などの測定を行います。甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の場合、TSHは低く、FT3は高くなり、TRAbやTSAbは陽性を示します。なお、血液検査は診断に必要なだけでなく、その後の治療効果を評価するためにも定期的に行われる検査です。
また、甲状腺の超音波検査では甲状腺の大きさのほかに、血流や結節の有無なども調べます。甲状腺の腫大は病気の初期にはみられないこともありますが、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)では甲状腺内の血流の増加が認められます。

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の治療、ママが気をつけることは?

治療には薬物療法をはじめ、アイソトープ療法や外科手術などがあります。
薬物療法は小児や妊婦、また甲状腺の腫大が小さいなど病気の症状が軽度な人に適した治療です。甲状腺ホルモンの量をコントロールすることを目的に抗甲状腺薬のメルカゾールを使用しますが、副作用が強い場合や妊娠中にはチウラジールなどを検討します。

抗甲状腺薬による治療は年単位で服用する場合も多く、長期間を要するというデメリットもありますが決められた通りに服用することにより症状を軽減させることができます。なお、低い頻度ではありますが重い副作用も報告されているため定期的な通院や日常生活での注意も必要になります。

放射性ヨードを用いるアイソトープ療法や甲状腺を摘出する外科手術は薬による効果が認められないときや副作用が強いとき、また短期間に症状を抑えたいなどの理由で選択されます。

さらに、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の症状を軽減するためには甲状腺ホルモンの原料になる海草類などのヨードが豊富な食品を摂りすぎないことが重要です。お母さんはお子さんが薬を飲み忘れないようにきちんと管理すること、また副作用の有無や定期的な通院、さらに食事面に気をつけるようにしてください。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加