血糖検査

2015/10/14

高血糖が及ぼす赤ちゃんと妊婦へのリスク

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高血糖が及ぼす赤ちゃんと妊婦へのリスク

血糖検査はなぜ必要なの?妊娠糖尿病と糖尿病合併妊娠は赤ちゃんに悪い影響を与える?妊娠をきっかけに妊娠糖尿病と診断されたときのために、血糖についてわかりやすく解説致しました。

血糖検査はなぜ必要なのか。

妊娠をきっかけに血糖値があがってしまい、妊娠糖尿病と診断されてしまう人は約12%。
約8人に1人。決して珍しい病気ではありません。うまく血糖コントロールが出来ないとお腹の赤ちゃんが巨大になってしまったり、出産時に難産になってしまったり、胎児仮死の危険もあるのです。

その為にも、血糖を調べ「妊娠糖尿病」や「糖尿病合併妊娠」を早期発見する必要があるのです。
では、「妊娠糖尿病」と「糖尿病合併妊娠」の違いについて説明します。
「妊娠糖尿病」は、妊娠中に初めて発見または発症した、糖尿病に至っていない糖代謝異常のことを言います。
妊娠糖尿病という名前から、一般的な糖尿病と混同されがちですが、一般に言う糖尿病よりもずっと診断基準が厳しく、妊娠していない場合には‘糖尿病’と診断されないようなごく軽い糖代謝異常も妊娠糖尿病には含まれています。
体重が妊娠前から重かったり、両親や兄弟姉妹に糖尿病があったり年齢が35歳以上だと血糖値が上昇しやすいといわれています。
「糖尿病合併妊娠」は、妊娠前から糖尿病があった場合を言います。
妊娠糖尿病と糖尿病合併妊娠は母児に発生する合併症の種類や頻度、血糖管理の困難さなど異なる点もありますが、厳格に血糖管理を行うことで合併症を押さえることが出来るという点では同じです。

「妊娠糖尿病」と「糖尿病合併妊娠」は赤ちゃんに悪い影響を与えるのか。

まず、「妊娠糖尿病」はお母さんの体のみではなく、お腹の赤ちゃんにも様々な影響が出てきます。お母さんには、早産、妊娠高血圧症候群、羊水過多症、尿路感染症などのリスクがあります。
お腹の赤ちゃんには、巨大児や流産、、奇形、出生後の低血糖、、胎児死亡などのリスクがあります。
そして、「糖尿病合併妊娠」はお母さんの場合、網膜症や腎症などの糖尿病合併症が悪化する場合と、妊娠中毒症や羊水過多症など妊娠中の異常が認められる場合があります。お腹の赤ちゃんには、先天奇形や巨大児などのリスクが高まります。
糖尿病合併妊娠の場合は母子ともに様々な合併症を防ぐため、妊娠を希望した時からお医者さんと相談の上で厳格な血糖管理を行い、計画的に妊娠することが何よりも大切です。計画妊娠でない場合、妊娠に気付いた段階で赤ちゃんはかなりの高血糖にさらされることになり、奇形のリスクが高まってしまいます。もちろん妊娠前から血糖の管理をしっかりと行えば怖くはありませんが、 もともと糖尿病だったことに気が付かずに妊娠した場合には注意が必要となります。

妊娠前・妊娠後の血糖コントロールが重要

定期検査と食事での自己管理が必要になってきます。
食事は3大栄養素である「糖質」「たんぱく質」「脂質」のうち、食後の血糖値を上げやすい「糖質」を過剰に摂取しないことが基本です。
栄養バランスの良い食事を心がけ、ご飯やパン、穀物類などの炭水化物は糖として吸収されてしまうので摂取量に気をつけましょう。そして、1日の決められた摂取カロリーを守りましょう。ただし、全く炭水化物をとらないと体内に’ケトン体’という物質が産生され、お腹の赤ちゃんに悪影響を与える場合があります。お医者さんや栄養士さん」の指導をきちんと守って健康的な妊娠生活を送りましょう。自己判断で極端な食事制限を行うことは絶対にしてはいけません。

妊娠中なので激しい運動や過度のダイエットは控え、食後に30分くらいウォーキングをしたり、マタニティスイミングなどの軽い運動をしたりすると良いでしょう。食事や運動で改善が見られない場合は内服薬が処方されることがあります。それでも血糖が下がらない場合はインスリン注射を打つ事もあります。

糖尿病合併妊娠や妊娠糖尿病と言われるのは長い妊娠生活に大きな不安を抱える場合があります。心配なこと、分からないことは遠慮せずにお医者さんや栄養士さんに尋ねて大丈夫です。また食事や運動など生活面でも守らなければいけない事があり、家族の協力が必要な場合があります。家族ともよく相談し、必要があれば診察のときに一緒に話を聞いてもらうことも良いでしょう。しっかりと血糖値を管理し、元気な赤ちゃんに会えるように頑張りましょう!


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