顕微授精

2015/10/14

人工授精・体外受精との違いや受精率について

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人工授精・体外受精との違いや受精率について

現代では不妊治療を経て赤ちゃんを授かる夫婦も増えてきました。第2子不妊などで悩む方も少なくありません。治療方法にはいくつかありますが、自分に合った方法で行うのが良いでしょう。ここでは方法のひとつである、顕微授精について考えてみたいと思います。

人工授精、体外受精、顕微授精、違いは何ですか?

<人工授精>
排卵日を予測して夫婦でタイミングをとったにもかかわらず、妊娠に至らない場合は人工的に卵子の近く(子宮内)に精子を送り込んで受精をしやすくする、人工授精を行います。人工授精は自然妊娠に近い治療となります。体への負担は体外受精などと比べて少ないことがメリットです。人工受精で妊娠できた人の殆どが5~6回以内、特に1~2回目で妊娠をしています。このため人工受精を5回行っても妊娠しない場合は体外受精へのステップアップを考えます。

<体外受精>
卵巣から人工的に採卵し、卵子と精子を培養液の中に入れ、体外で受精させ、受精卵を子宮に戻す方法です。原因不明の不妊に向いているでしょう。女性の年齢にもよりますが自然妊娠率の下がってくる30代後半から40代になると、人工授精よりも体外受精に進む方もいます。

<顕微授精>
体外受精よりさらに高度な治療です。顕微鏡を使って卵巣から採卵した卵子に、精子を1つ注入して受精卵を作り、子宮に戻す方法です。顕微授精は受精卵になるまでの過程を人工的に行います。精子の数が少ない、運動率が低いなど男性側に不妊の疑いがある場合や卵子の受精力が低くて自然受精が出来ない場合、体外受精で妊娠に至らなかった場合などに効果的な治療です。

顕微授精の流れ

1.排卵誘発
排卵誘発剤と呼ばれる飲み薬や注射などを用いて卵巣を刺激し、卵子を育てます。
2.採卵、採精
育てた卵子を卵巣から取り出す採卵を行います。また精子を採取し妊娠に適した精子を1つ選び出します。
3.受精、胚培養
顕微鏡を使い、卵子に精子を直接注入し受精させます。卵子は受精後に細胞分裂が起こります。これは胚と呼ばれます。
4.移植
胚が良好な状態まで分割した後、子宮に移植し着床を待ちます。

顕微授精の費用はどれくらい?

平均で1回35万円から60万円ほどと言われています。不妊治療には保険が適用されません。病院やクリニックによっても異なります。治療そのものの他に注射や薬、検査、交通費などすべて合わせて100万円近くかかるケースもあるようです。国や自治体から助成金が支給されることもありますので、治療を考えている方は役場などにも確認してみるとよいでしょう。

顕微授精の受精率は?

受精率は5割~7割ほどと言われます。10個採卵した場合、5つ~7つの受精卵ができるのが目安と言えるでしょう。

不妊治療が一般的に

10年前と比べて、不妊治療が一般的に認知されるようになってきています。その背景には、授かりたくてもなかなか授かれない夫婦が増加傾向にあるとみてよいでしょう。しかし、実際に治療を受けるとなると費用、時間、身体的・精神的な負担などのクリアすべき課題がたくさんあるのではないでしょうか。テレビなどで芸能人が数年の不妊治療を経験した後に出産というニュースが話題となっていますが、その方々の治療方法が自分に合うとは限りません。ご夫婦やご家族でしっかりと話し合い、自分たちにとって良い方法を納得して選ばれることをおすすめ致します。


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