悪性リンパ腫

子どもの悪性リンパ腫ってどういう病気?

小児がんの1つである悪性リンパ腫。治療成績は向上しており、治る確率も高くなっています。やみくもに恐れずに、まずは知ることが大事。悪性リンパ腫とは、一体どんな病気で、どんな症状があり、どんな治療を行うのでしょうか。悪性リンパ腫の概要を簡単にまとめました。

悪性リンパ腫ってどんな病気?

悪性リンパ腫というのは、リンパ組織から発生するがんです。国内では小児がんの約1割を占めるといわれ、3歳以降に発症することが多い病気です。

リンパ組織とは、免疫機能をつかさどる組織で、主にリンパ球の生成運搬等に深く関わっている部分です。具体的には、リンパ節、脾臓、扁桃、胸腺、骨髄などがこれにあたります。これらのリンパ組織は体全体に存在しているので、全身のどの部位でも、発症する、また、広がる可能性があります。首や縦隔(胸膜で肺と隔てられている部分)、腹部などのリンパ節が腫れてくるケースが多くみられます。

悪性リンパ腫の症状と診断

悪性リンパ腫は、初期には自覚症状がないまま、たまたま受けたレントゲンなどで発見されることも多く、ぐりぐりするリンパ節のしこりも、痛みはありません。病気が進行するにつれ、発症した部位や腫瘤の大きさ、病気の型によって様々な症状があらわれます。腫瘤が大きくなると、内臓や血管、神経、気管などを圧迫し、腹痛や呼吸困難、顔のむくみ、嚥下しにくさなど、腫瘤の場所によって異なる症状が出てきます。場合によっては緊急対応が必要となるケースもあります。

全身症状としては、原因不明の発熱や、体重の減少などがあらわれる傾向があり、この病気を疑う一つのポイントです。

悪性リンパ腫の診断には、腫瘤の一部または全部を採取して調べる生検や、病気の広がりを調べるための血液検査や尿検査、CTその他の画像検査などを行います。

悪性リンパ腫の治療法は?

悪性リンパ腫は、ホジキンリンパ腫と、非ホジキンリンパ腫の2種類に大別されます。国内では、非ホジキンリンパ腫の方が圧倒的に多い状況です。これらは更に複数の病型に分けられますが、それぞれの病型によって治療方法も異なってきます。

ホジキンリンパ腫の場合は、低線量の放射線治療と同時に、いくつかの抗がん剤を組み合わせて使用します。非ホジキンリンパ腫の場合は、さらに区分されるいくつかの病型により、それにマッチした化学療法を中心としています。放射線治療は緊急を要する場合のみしか行いません。

新しい治療法も臨床治験中です。最新の治療を早く受けられるという点で、条件が合えば臨床試験に参加するというのも、治療の1つの選択肢です。何れにしても、病型の大半が90%以上の長期生存が期待されており、治癒率は以前と比べ確実に高くなっています。

ママとして何をしたらいいの?

悪性リンパ腫を発症する原因は、まだよくわかっていません。悪性リンパ腫を決定づける明確な自覚症状もないので、見過ごしてしまう可能性もあります。なんとなく元気がない、顔色が悪い、熱があるなど、普段と違う様子が見えたら、まずはかかりつけ医に相談しましょう。悪性リンパ腫と診断された場合でも、治療成績は向上しています。まずは早期発見です。

子供ががん(腫瘍)と言われることは親にとっても衝撃が大きく、わが子を失うかもしれない恐怖や治療への不安等で心がいっぱいになってしまうこともあります。しっかりと病気と向き合っていくためには、病気に関する正しい知識や情報を得ることが大事です。特にインターネットが普及した現代社会では、数多くの情報が入手可能です。しかし、中には誤った情報が紛れ込んでいる場合もあります。同じ悪性リンパ腫でも、成人と子供では治療方法も同じではありません。心配なことや、わからないことは自己判断せずに、遠慮なく専門の医師やスタッフに聞くようにしましょう。心配なこと、尋ねたいことは事前にメモしていくことも良いでしょう。分からないことは正直に分からないと言って大丈夫です。治療を進めていく上でも、何でも相談できるような互いの信頼関係を築くことは、とても大切です。


2015/10/08

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