HCV抗体検査

HCV抗体検査って何?妊娠初期でおこなう目的とは?

HCV抗体検査という言葉は聞いたことあるけれど、どんな検査か分からない方が多いかと思います。HCVとは、C型肝炎ウイルスのことであり、この抗体について調べる検査です。検査について、また検査で陽性が出た場合のHCVキャリアのママが注意すべきことなどについてお話します。

HCV抗体検査とは? 妊婦健診でHCV抗体検査を行う目的は?

HCV抗体検査は、C型肝炎ウイルスの感染について調べる検査です。血液検査でHCV(C型肝炎ウイルス)の抗体があるかどうかを検査します。

C型肝炎はB型肝炎より不明な点が多いですが、血液を経由して感染するため、母子感染する可能性があります。ママがウイルスに感染していると診断された場合、赤ちゃん誕生後にすぐ血液検査が行われ、対策が検討されます。HCV抗体検査は、C型肝炎ウイルスを持っている人、HCVキャリアを早期発見して、できるだけ母子感染を防ぐことが目的です。

C型肝炎ウイルスに感染している場合、発熱や黄疸、倦怠感などの急性肝炎で見られる症状がなく、大半は軽い症状で、無症状の場合もあります。感染していても気づかない人が多く、妊娠する人もいます。

C型肝炎は、慢性肝炎から肝硬変や肝臓がんへ悪化することもあり、ウイルス肝炎のなかで極めて悪化の率が高い肝炎です。したがって、ママ自身がHCVキャリアなら、早めに適切な健康管理を始めることが重要です。ママがHCVキャリアの場合、妊娠中に赤ちゃんに感染する率は10%程度ですが、赤ちゃんへの感染を防ぐ重要な検査ですから、必ず受けましょう。

検査時期は、妊娠初期の4~12週、母子健康手帳には、「HCV抗体」というスタンプが押されることが多く、実施日が記載されます。結果については、個人情報の観点から記載はありません。検査結果は主治医より手渡しされるケースが多いですが、(-)または(+)が記載されており、具体的な数値はありません。

検査は一般の妊婦健診の項目の一つであり、検査費用は多くの自治体では公費で負担されていますが、自治体により異なる場合がありますので、お住まいの自治体の保健所へ問い合わせてみましょう。

検査の結果、陽性と分かったら、次はどんな検査があるの?

検査の結果、抗体が陽性の場合、体内にどのくらいC型肝炎ウイルスがいるのかを調べる検査と肝機能検査を受けます。最初の抗体検査は、ウイルスに感染したことがあるけれど、ウイルスがすでにいない感染既往者と、今ウイルスが体内にいるキャリアの人とを区別する検査です。この検査で陰性の方は感染既往者なので、母子感染はありません。陽性と出た場合は母子感染のリスクがあり、肝機能検査の結果と合わせ、肝臓専門医への受診をすすめられます。

赤ちゃんが感染していることが分かったら、治療はいつから始めるの?

赤ちゃんが感染していても、3歳までは治療を行いません。3歳以降の検査で陽性の場合にインターフェロン療法を始めます。インターフェロン療法はママも赤ちゃんも医療費助成を受けられます。

感染しているママが、日常生活や育児で注意することは?

まず、母乳を飲ませてよいかと心配になると思いますが、感染とは関係ありませんので、母乳は飲ませることができます。また赤ちゃんとの接触については、制約はほとんどありません。しかし、注意することは、ママの血液が赤ちゃんに触れないようにすることです。例えば、乳首にキズができ出血している場合は、授乳はキズが治るまで控えましょう。性交渉による感染はほとんどありませんが、念のためパパにも検査をおすすめします。ママは定期的に内科を受診し、肝機能を調べてもらうことが大切です。


2015/11/18

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