男女雇用機会均等法

2015/10/21

男女雇用機会均等法には妊婦を守るための規定がある?

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男女雇用機会均等法には妊婦を守るための規定がある?

男女雇用機会均等法は母性保護の規定として妊娠や出産した女性が仕事をする上で不利益を被らないように、母性健康管理に関する措置などについて定めています。男女雇用機会均等法では事業主にどのような義務を課しているのでしょうか?ここで確認しましょう。

男女雇用機会均等法とは

男女雇用機会均等法の正式名は「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」で、「勤労婦人福祉法」の改正によって1985年に誕生しました。現在の名称になったのは1997年のことです。男女雇用機会均等法は男女の雇用機会の均等、あるいは均等な待遇の確保とともに、女性労働者に対する母性保護についても規定しています。

妊産婦を守るために事業主に「禁じている」こと

男女雇用機会均等法の第9条では、母性保護のために事業主に対して次のような行為を禁止しています。
・女性労働者が婚姻や妊娠、また出産したときには退職すると予め定めておくこと。
・女性労働者が妊娠や出産、あるいは母性健康管理に関する措置を求めたことなどを理由に事業主が不利益な取り扱いをすること。
なお、妊娠中や出産後一年を経過していない女性に対する解雇は、妊娠や出産が解雇理由ではないことを事業主が証明できない場合、解雇は無効となります。

妊産婦を守るために事業主に「求めている」こと

男女雇用機会均等法の第12条、第13条では、妊娠中や出産後の健康管理の措置について以下のような義務を事業主に課しています。

・妊産婦が健診を受けるために必要な時間の確保。
事業主は、女性労働者が妊娠中や出産後に母子保健法に規定された保健指導や健診を受けるための時間を確保できるようにしなければなりません。妊娠中については妊娠週数に応じて回数が定められています。妊娠23週までは「4週に1回」、妊娠24週~35週の間は「2週に1回」、妊娠36週~出産までは「1週に1回」です。
もし、医師や助産師によって上記とは異なる回数を指示された場合には、医師や助産師の指示に基づいた時間を確保できるようにすることが事業主に求められます。

また、妊産婦が医師や助産婦から指導を受けた場合には、事業主は妊産婦が指導された内容を守れるように必要な措置を講じなければなりません。例えば、勤務の軽減や勤務時間の変更、あるいは休業などの措置です。

なお、労働基準法においても母性保護に関する事項を定めています。その一つが産前・産後休業(労基法第65条)の定めです。ほかにも、妊婦の軽易な業務への転換義務(労基法第65条第3項)、妊産婦の時間外労働や休日労働、また深夜業の制限(労基法第66条第2項、第3項)などの規定があります。

仕事を持つ女性にとって、出産は大きな転機になります。業主に適切な措置を取ってもらえるよう、これらの法律はよく知っておくと良いでしょう。


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