会陰切開

会陰切開の必要性と早く傷を治すためのポイント

「会陰切開」は分娩時に必要とされた場合におこなわれる処置で、会陰部を広くするために切開することを言い、初産の妊婦さんのおよそ7割がこの処置を受けています。どのような場合におこない、出産後はどのような経緯をたどっていくのでしょうか。こちらで詳しく説明致しましょう。

会陰切開とはどのような場合に、どんな処置をすることなのでしょうか

会陰部とは外陰部(外性器)と肛門の間の3〜5㎝くらいの部分を指し、普段、会陰部の筋肉組織はおりものや便などを排出するときや出産時に骨盤臓器を支える働きをしています。出産時には腹圧と陣痛(子宮の収縮)によって赤ちゃんの頭部が前方へ押し出されることになり、赤ちゃんの頭部が見え始める頃には会陰部が引き延ばされて透けて見えるほどに薄くなります。

では分娩時に会陰部を切開するのは、どんな時なのでしょうか。まず、一つに、会陰部がどんどん引き延ばされ、もうそれ以上伸びそうになく、このまま分娩を続けると会陰部が裂傷してしまいそうな場合が挙げられます。あるいは年齢的に伸びにくくなっている、赤ちゃんの頭や肩が大きい、分娩がかなり早い進度で進んでいる、分娩が長引いている、などの時にも会陰切開がおこなわれたりします。

会陰切開は通常局所麻酔をし、妊婦さんがいきんでいるタイミングを見計らって医療用ハサミで切開します。切開の仕方はその時の妊婦さんの状況を見ながらの医師の判断によります。このときほとんどの妊婦さんが痛みは感じていないようです。分娩後は溶ける糸で縫合します。会陰切開をせず、自然に会陰部が裂傷してしまった場合も同じように縫合します。

会陰切開後はどのような経過をたどるのでしょうか

会陰切開の傷は個人差がありますが、三日間ほどは痛みが続く人が多いようです。特に椅子に座ったり、歩いたり、お手洗いの時には特に精神的にも心配になり、痛みを感じやすくなっています。1週間もすればだいぶ痛みも落ち着いてきますので、なるべく安静にしていましょう。入院中は傷の状態を医師が診察し、手当をしてもらえますし、お手洗いをすませた後は自身でも病院で渡される洗浄コットンでケアをします。ウォシュレットを上手に使って清潔を保つようにするのも大切です。退院時には溶ける糸でもきれいに抜糸してもらえます。

また、横になっているときはさほど痛みを感じませんが、赤ちゃんにおっぱいをあげるために椅子に座らなければいけないときは、傷口を圧迫しないようなドーナッツ型のクッションをお尻の下に当てると痛みが緩和されます。食事の時などはベッドの上に正座をすると良いでしょう。痛みの度合いや痛みを感じなくなる時期は人それぞれですが、傷の部分に違和感があったり、何かおかしいなと感じたりするときは遠慮せずに医師や看護婦さんに相談しましょう。

退院して1ヶ月検診の頃には性生活の許可がおりますが、ほとんどの女性が不安や抵抗を感じるようです。赤ちゃんのお世話と合わせ心理的にその気になれない場合は夫婦間で話し合い、気持を伝えるようにしましょう。

一度会陰切開をしても、次もまたするとは限りません

会陰切開の有無やタイミングなどは医師によっても異なる場合がありますので、かかりつけの産婦人科医と一度相談しておくのも良いでしょう。自然裂傷になってしまったとしても、現在はきちんと医学的に縫合できますから会陰切開と同じような経過で治ります。また、出産はその都度違いがありますから、一人目の赤ちゃんを産むときに会陰切開をしたからといって、次回もするとは限りませんし、一人目の時にしなかったから二人目もしないとも限りません。出産を迎えるにあたり不安なことがあれば、先輩ママさんや母親学級などでお話しを聞いてみることもオススメします。


2015/11/06

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