子宮頸管熟化薬

陣痛の誘発や促進時に使われる子宮頸管熱化剤

現在、約80%の妊婦は安全な経膣分娩が可能ですが、残りの20%の妊婦は陣痛促進や帝王切開、吸引分娩が必要となっています。今回は、陣痛の誘発や促進時に使用される薬について詳しくご紹介したいと思います。

陣痛の誘発や促進に使われる薬の種類

陣痛の誘発や促進に使われる薬には、以下の3種類があります。

・プロスタグランジンE2
主に陣痛誘発剤として使われる錠剤です。陣痛がこない妊婦に対して使用され、1時間に1錠ずつ、1日最高6錠までの服用となります。分娩監視装置を使い、赤ちゃんの様子を監視しながらの服用となります。服用しているうちに陣痛が強くなってきた場合は、服用を中止します。

・オキシトシン
陣痛促進剤として使用される点滴静脈注射です。輸液ポンプを使用して少量から始め、分娩監視装置でお母さんと赤ちゃんの様子をみながら点滴の速度を調節します。一般的には、子宮口が4~5cm開いているのに分娩が進まない場合に使用されます。

・子宮頸管熱化剤(マイリス)
子宮の出口を柔らかくするために使用します。注射と膣坐薬の2種類があり、妊娠末期の子宮頸管熱化不全における熱化の促進に使用されるのですが、有効性がはっきりしていないため欧米では使用されていない薬です。

陣痛の誘発や促進が必要となるケースとは?

陣痛の誘発や促進が必要となるケースは、以下の通りです。
・前期破水
破水後24時間以上たってもお産が始まらない時
・微弱陣痛
弱い陣痛が続き、お産が進行しない時
・過期妊娠
出産予定日を2週間過ぎてもお産が始まらない時
・軟産道強靭
軟産道がかたいためにお産が長引く時
・合併症がある
妊婦に妊娠高血圧症候群などの合併症があり、分娩が長引くと危険であると判断された時
・遷延分娩
初産で30時間以上、お産に時間がかかっている時

薬以外での誘発や促進方法とは?

お産が始まらない時や進まない時に薬以外で誘発・促進する方法は以下の通りです。

・人工破膜
赤ちゃんを包んでいる卵膜を破り、人為的に破水を起こす処置を人工破膜といいます。破水を起こすことによって赤ちゃんの頭が下り、その刺激でお産が進むことがあります。子宮口が開き、陣痛も来ているのにお産がすすまない場合に行なわれる処置です。

・卵膜剥離
お産が始まらず、子宮口もかたくて開かない時に、赤ちゃんを包んでいる卵膜を子宮壁から少し剥がす処置を卵膜剥離といいます。卵膜を剥がすことが刺激となり、陣痛が始まったり、子宮口が開き始めたりすることがあります。

陣痛の促進や誘発が必要となった際に使われる薬についてまとめてみました。分娩はどのように進むかその時になってみないとわかりません。いざという時に慌てることがないよう、薬についての知識を得ておきましょう。


2015/11/09

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