多胎妊娠

多胎妊娠って何?膜性によって異なる妊娠中のリスクを解説

“多胎妊娠とは、2人以上の赤ちゃんを妊娠することです。また、多胎分娩とは、2人以上の赤ちゃんを同時に出産することです。多胎妊娠はリスクが高いと言われますが、赤ちゃんの膜性によって異なります。 二絨毛膜二羊膜双胎とは、2人が異なる胎盤を持ち、別々の羊膜に入っている状態です。 一絨毛膜二羊膜双胎とは、同じ胎盤を共有していますが、羊膜は別に分かれています。 一絨毛膜一羊膜双胎は、胎盤も羊膜もどちらも共有しています。双胎の中でも珍しく、最もリスクが高いと言われています。”

赤ちゃん同士で胎盤を共有する一絨毛膜特有のリスクとは?また、どの多胎妊娠でも注意した方がよいこととは?

 一絨毛膜性で注意が必要なのは、双胎間輸血症候群です。これは、一方の羊水が多く、もう一方の羊水が少ない状態のことを言います。お互いの血液が移動しているために起こり、羊水の少ない赤ちゃんは発育不全や低酸素状態、羊水の多い赤ちゃんは心不全や胎児水腫に陥ります。急にお腹が大きくなり、お腹が張りやすくなったら、かかりつけの産婦人科医を受診しましょう。

 また、双胎間輸血症候群ほどでなくても、一方の赤ちゃんが標準より小さくなると(一児の発育不全)、血流異常や羊水過少となることがあります。その場合、発育の途中で一方の赤ちゃんが死亡してしまうこともあります。亡くなった赤ちゃんに一気に血液が集まるので、生きている赤ちゃんも貧血になり死亡したり、後遺症が残ったりする場合があります。また、確率はかなり低くなりますが、心臓が働いていない無心体になることもあります。無心体は生きている赤ちゃんと血管がつながっているので、心臓に負担がかかり、心不全や羊水過多になるリスクが高くなります。

 一絨毛膜性でなくても、多胎妊娠はリスクが高いです。特に流産・早産になりやすく、確率は単胎の12倍にもなります。早産で産まれると、NICUへの入院が必要です。さらに、胎盤や臍帯の状態が原因で、一方もしくは両方が発育不全となる場合もあるので、単胎よりも妊婦健診をこまめに行います。
 さらに、ママの体への負担も大きいため、妊娠性高血圧症候群にかかりやすかったり、分娩後も出血が大量になって輸血になったりなどトラブルに合いやすいため注意が必要です。

トラブルを避けるために、妊娠中に注意した方がよいこととは?

 お腹が大きくなると、ちょっと動いただけでも張りやすく、早産や切迫早産になりやすいです。早産を避けるために、張り止め薬を処方したり、管理入院を勧めたりする産院もあります。
 また、単胎よりも子宮が大きくなる為ママの体へ負担がかかります。妊娠中はできるだけストレスを避けて、バランスのとれた健康的な食事をとるなど、体重管理を徹底させましょう。また、産院もNICUやMFICUがある設備の整った施設を選ぶと安心です。


2015/11/17

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