低出生体重児

2015/11/17

低出生体重児のリスクと予防のために妊娠前からできること

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低出生体重児のリスクと予防のために妊娠前からできること

赤ちゃんは生まれたときの体重によってさまざまな病気のリスクが高くなり、医学的な管理が必要になることもあります。低出生体重児の定義と出生後に考えられるリスク、また低出生体重児にしないために妊娠前から心がけるべき点についてお話しします。

低出生体重児の定義

生まれたときの体重が2,500g未満の赤ちゃんを「低出生体重児」と呼んでいます。特に、出生体重が1,500g未満の赤ちゃんは「極低出生体重児」、さらに1,000g未満のときは「超低出生体重児」といいます。
生まれた時期が妊娠37週未満の場合には「早産児」といわれますが、低出生体重児の多くは早産児です。早産児が多いのは、お母さんに妊娠高血圧症候群や前置胎盤などがある場合、あるいは赤ちゃんの病気などの理由で妊娠の早い時期に産まなければならないことがあるからです。また、多胎妊娠などの場合には妊娠37週以降の出産でも赤ちゃんの体重が少ないことがあります。
なお、一年間の全出生数における低出生体重児の割合(厚生労働省「人口動態統計」)をみると、1990年は6.3%でしたが2000年は8.6%、2012年は9.6%と増加傾向です。

低出生体重児のリスク

低出生体重児は身体の発育だけでなく機能の未熟さが目立つことも多く、新生児仮死や呼吸窮迫症候群、また動脈管開存症などの合併症が起こりやすくなります。さらに、低血糖や電解質異常などの症状が生まれて間もない時期に現れることも少なくありません。
低出生体重児の中では出生体重が2,000g以上か、2,000g未満かの違いで合併症のリスクが異なるという指摘もあります。特に、極低出生体重児や超低出生体重児の赤ちゃんは合併症のリスクが高くなるため、NICUでの専門的な管理が必要です。
また、低出生体重児は成熟児と比べて注意欠陥多動性障害や学習障害、さらに聴力障害などの発症が多いとされています。

妊娠前から心がけるべきこと

まず、お母さんが痩せすぎないことです。痩せている女性の場合、生まれた赤ちゃんが低出生体重児となる確率が高いと言われています。妊娠中の赤ちゃんはお母さんの血液から栄養や酸素をもらっているため、お母さんが栄養の不足した食事をしていると赤ちゃんも栄養不足になってしまうのです。
また、お母さんが吸うタバコの本数が多いと生まれたときの体重が少ないという指摘もあります。お母さんがタバコを吸うと血管が収縮してしまい、赤ちゃんに充分な栄養や酸素を届けることができません。赤ちゃんが低栄養、あるいは低酸素の状態になると身体や脳の成育に影響を及ぼす可能性が高いので禁煙を心がけることは重要です。

低出生体重児にしないようにするには、妊娠前からお母さんが健康的な状態を保てるように食生活や嗜好品などを見直し、必要なところは改善する努力をしましょう。


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